島流し御赦免ツアー

料理が並ぶ

しばらくすると、お皿がたくさん運ばれてきた。

素朴ながらも、いかにも島の料理、って感じがして大変によろしいのである。

「と、いうかですねしぶちょおさん」

「はい」

「これは僕にビールを飲め、といっているのに他ならないってことでいいね?」

「いいんじゃないでしょうか」

竹

さらに間髪を置かずに、焼きたての竹の子?笹?が出てきた。

皮ごとあぶってあるので、皮をむいて、味噌をつけて食べるようにとのことだった。

「うわっ、これは僕にビールをぐいぐい飲め、といっているのに他ならないってことで間違いないね?」

「さあ、そこまではわからんけど。いいんじゃないの?」

うまそうにビールを飲む

「ありがたきお言葉。では」

とても晴れやかな顔だ。

「おかでんがビール飲んでる顔って、大抵わざとらしいんだけど、今日の顔はわざとらしさが無いね」

「そうか?いやー快適ですよ。毎日いろいろなものを見て回って、そしてお昼のビール。五感全てに訴えかけるね、八丈島ってぇやつは」

あ、そうそう、とこの時点で思い出して、車のカギをしぶちょおに渡す。

「さあ、僕は違ったエンジンのスロットル全開」

手酌でビールをつぎ足す。

しぶちょおは竹と格闘中

そんな麦酒童子のおかでんを後目に、しぶちょおは竹と格闘中。

「えーと、どこまで皮をむけばいいんだ?」

皮をむきすぎると、中身が無くなってしまう。適当なところで皮むきをやめ、かじりつかなければならないのだが、中途半端だと皮の固くて繊維質なところをかみついてしまう。

姿づくり

そんなことをやっているうちに、姿づくりがやってきた。

うひょー。結構大きいお魚だ。(名前は忘れた)

南方の魚だからか、やや大味な感じがしたが、それでも「昼間っからこんなぜいたくしちゃっていいのかねえ」んて言いながらぱくついた。

いや、ぜいたくしちゃってもいいんですが、そのかわり確実に財布の中身は軽くなっているんですがね。

「すいません、麦酒追加で」

ビール二本目

特にこの男の場合、ビールという値が高い飲み物を愛飲しているので、ますます財布が軽い。

鍋いっぱいの雑炊

おかでんがビールを楽しんでいる最中、鍋いっぱいの雑炊がやってきた。

うまそう。

「早くビール飲みほさなくちゃ」

さすがに大瓶2本目のオーダーはやりすぎだったかもしれぬ。

古漬け

古漬け。これがまたビールに合うんだわ。

ぽりぽりとかじっていたのだが、しぶちょおがもう既に食後のデザートにとりかかりはじめていたので慌ててビールを飲み干す。

お吸い物

お吸い物もあったので写真を一枚。

駐車場にネコがいた

お店を後にしたら、駐車場にネコがいた。

ネコをじゃらすのがめっぽう上手いしぶちょおのところに、ネコが集まってくる。気持ちよさそうな顔をして、顎の下をなでて貰っている。その横で、羨ましそうに見ている白いネコ。

では僕も早速。

・・・逃げられた。どうしてだろう。

[番外編 唐滝 2005年05月02日 14:16]

唐滝を目指す

観光地図には掲載されていなかったが、唐滝という滝を見に行くことにした。

八丈島空港で貰った別のパンフレットで、大きく唐滝の写真が掲載されていたのが印象的だったからだ。その写真は、神秘的だった。

「こういうのがなぜ観光名所として地図に登録されていないのか、理解に苦しむのデスガ」

「いやまあ、それは今回に始まった話じゃないし・・・」

樫立の、「三原山登山口」と書かれている石碑のところから山越えルートに入り、途中の川べりで車を乗り捨てた。ここから数十分、徒歩になるようだ。

それにしても今日は歩く。

完全な山道

なにしろ曖昧な情報しかないまま、現地に突入しているので一体どれくらいの時間がかかるのかもわからないし、道中の道の状況もわからない。

林道程度の広さはあるのかと思ったら、途中から完全な山道になってしまった。

傾斜はそれほどきつくないので、息があがるというほどではないが・・・。

前方に崖が見えてきた

25分ほど山の中を歩いたところで、前方に崖が見えてきた。木々の隙間から、ちらっと滝が見える。あ、あれが目的地か。

唐滝

唐滝。

落差30m強。水量はそれほど豊富ではないが、立派な滝だ。

滝の周囲が裸の岩ではなく、緑に覆われているというのも何だか神秘さを醸し出している。

しばらく、この光景に見とれる。

周囲には誰もいない。われわれで独占だ。

横穴

滝つぼの横に、横穴が空いていた。人工的に掘られたもののようだが、何のためにあるのかは不明。

滝を下から見上げる

滝を下から見上げる。水量はあまり多くなく、明確な水の筋にはなっていなかった。

この滝を訪れた話を、民宿に戻ってから宿泊仲間にしたところ、翌日わざわざ唐滝に出かけた人がいた。その人曰く、「水が干上がっていてほとんど滝になっていなかった」んだそうな。雨が降った直後だけ、滝が出現するようだ。

滝の写真

何枚も滝の写真を撮っているあたり、その当時のうれしさというのが垣間見える。

記念撮影で写っている顔も、意味もなく誇らしげだ。

硫黄沼

登山道の途中、「→硫黄沼」という分岐があることに気づいていた。昨日、「硫黄山」を探したモノの、結局見つからず、道路の行き止まりで「ここを今日から硫黄山とする」と一方的に決めたんだっけ。その「硫黄山」と何らかの関係があるのかもしれない。

分岐道に分け入って、しばらくすると目の前に沼が現れた。小さな滝もある。水面間際まで緑が迫っていて、なかなかいい雰囲気の沼だ。硫黄分が含まれているからか?水は緑色に濁っていた。

この地点から周囲をきょろきょろ見渡す。硫黄山に相当する山は見えないか、と。

結局、見えなかった。

「よし、あらためて、今日からこの硫黄沼があるところを、硫黄山とする!」

朝令暮改。昨日決めた硫黄山が、今日は移転してしまった。でも、この地のほうがよっぽど硫黄山っぽいと思う。

[No.E しんのうやし雌雄原株 2005年05月02日 15:33]

しんのうやし雌雄原株

今日は番外編だらけだ。でも、それだけの寄り道ができるのも、今回の行程が比較的楽だからだ。80カ所以上の観光名所を巡る、ということが決まった時は、本当にそんな数をこなすことができるのか?と不安だったが、実際は全然問題なしだった。なにしろ、観光名所間の距離が車で数分、といったところばかりだからだ。

「ああ、ええのぅ。今までの企画は、お遍路とか日本三大巡りとか東北道の駅とか、もう絶望的にスケジュールがタイトなのばっかりだったからな」

「癒されるねえ」

といいつつ、島周回道路に復帰。おっと、いくら時間に余裕があるとはいえ、既に15時を回っている。遊んでばかりはいられないぞ。

気が付いたら空は晴れていた。さっきまであんなに濃霧だったのに、非常に移り気な空だ。風の動きが早いから、天気が変わりやすいのだろうか。

次に目指したところは、しんのうやし雌雄原株、だそうで。はぁ、そりゃあ一体なんですかね。

気持ちの良い道路なので、ついつい素通りしてしまいそうになったが、道ばたに白い看板を発見。あわてて止まる。

しんのうやし雌雄原株解説

えーと、要するに八丈島にやしを雌雄両方、植林しました、っていう第一号がここに植わっているわけですな。で、それを記念しておりますと。

石碑

石碑があるのはいいんスが、肝心の「アダムとイブ」となったやしの木はどこだ。周囲にはやしがいっぱい繁っているので、どれがどれだかさっぱりわからないではないか。

なんともトホホな観光名所だ・・・。

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