ハタケを行進する参加者一同。
手前のカボチャ畑は収穫済みとなったので、奥に向かう。
ハタケの奥には防風林がある。こういうところにシカとかキツネとか害獣が潜んでいるのだろうか、と様子を伺ってみたが、当然のことながらばったり出会うということはなかった。カボチャや大豆が実っているハタケじゃ、さほど興味が沸かないのか?それとももっと安心して隠れることができるねぐらが、この周辺にあるのか?
カボチャと格闘中。
収穫作業、というのはもっと腰をかがめて、下を見ながらやるものだと思っていた。しかしカボチャの場合、茂みの中から実を探し当てるので、ある程度高い位置からざっと周囲を見渡す必要がある。
その結果、写真のようにみんなばらばらの場所で、ばらばらな格好をしながらの作業になっている。宝探しゲームでもやっているかのようだ。
子供たちに、「カボチャ探しゲーム!」って企画で収穫を手伝わせると、喜んでやると思う。個数勝負なだけでなく、収穫した重さでも競うと、がぜん盛り上がるだろう。
井川さんの娘さんは今回も東京から参加していた。7月は夏休みだったから北海道に長期滞在だったわけだが、今回は学期中なので大変だ。
前回、僕はこの子から「おかでんキモい!」とさんざん罵倒され、ありがとうございますもっと責めてください状態だったわけだが、今回はそのキモさも見慣れてきたらしく、あんまり過剰反応はされなかった。そのかわりに遊び相手として農作業から引き剥がされ、しばらく走り回ったりすることになったが。
写真の二人がしゃがみこんで何かやっているのは、地中から「くい」を見つけて引っこ抜いているからだ。7月に、とうきび畑の周辺に防獣ネットを張り巡らしたわけだが、収穫が8月に無事終わりそのネットも既に撤収されている。しかしネットを地面に固定していたくいがまだ残置されているので、それを探しては引っこ抜いているのだった。
手分けして作業をしている人たち。
服装から見てもわかるとおり、既に北海道に涼風が吹き抜けている。
「実りの秋」といえば10月くらいをイメージするが、北海道でそんな悠長なことを言っていたら霜が地面におりそうだ。
とうきび畑に残されていた防獣ネットのポール。
ネットそのものは撤収しているんだから、ポールも一緒に片付けてしまえばよかったのに・・・と思うが、そこまでは常駐スタッフ一人では力が及ばなかったのだろう。なにしろ、7月には我々が寄ってたかって「これでもか、これでもか」と地面に突き刺したポールだ。引っこ抜くだけでもひと苦労だし、その後は一定数に束ねて、格納庫に運び入れないといけない。後回しにして当然だ。
そんなわけで、体力も気力も有り余った我々「お手伝い部隊」があっという間にポールをぶっこ抜いてさっさと束ねた。こういうのは、外部の人間がフレッシュなモチベーションな状態のうちにとっとと片付けるに限る。毎日ハタケに向かっていると、「あれもやらないと、これもやらないと・・・」となって、だんだん憂鬱になってくる。
だから、こういう参勤交代型のハタケ遠足ってとても良い形だと思う。労働力を求める側としては助かるし、労働力を提供する側も目新しい体験で楽しいし。ただし、誰でもOKというわけにはいかない。雑な仕事をされたら、逆に迷惑だ。その点、マメヒコの常連で構成されているこの遠足参加者は信頼がおけるので安心だと思う。
良い店には良い客が付く。これは間違いない。
夏は青々としていたハタケだったが、いまやすっかり茶色だ。
枯れてしまって物悲しさを感じさせるが、いやいや、この茶色の中に半年間の成果物が詰まっているのですよ。
今回も井川家ご一行様と共に、飼い猫のブルーが帰省していた。
「犬は人につき、猫は家につく」という言葉があるが、ブルーはこうやって時々北海道にやってくることに対して頭が混乱しないのだろうか?東京に住んでいるときはマンションの室内で飼われているのだと思うが、時折ケージに入れられ、数時間揺られていたと思ったらとんでもなく開放感があるところに到着する。一体何がどうなっているか、猫からしたら意味不明だと思う。
いや、でも意味不明なりに別に気にしないのかもしれない。たとえば僕が小さな子供の頃、親に連れられて旅行に行ったりおじいちゃんおばあちゃんの家に帰省したけど、混乱しなかったもんな。
前回7月のブルーは、極力家の外に出さないように閉じ込めていたが、今回はもう好きなように外に出していた。野放しにしても、遠くに逃げてしまわないことがわかったからだろう。面白いもので、ブルーは常に家の周辺にとどまり、しかも人がいるところから付かず離れずの距離をキープしながらじっとこちらの様子を伺っていた。人なつこい。
かまってほしいのかと思って、「ブルー!こっちおいで!」と声をかけたら無視をするか、ぷいっとそっぽを向く。ちくしょー、猫っていつもそうだよな。
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