13:48
急な坂を登っているところ。
道がよく整備されていて、三脚を立てても安心だ。
ここに限った話じゃないけれど、日本百名山と呼ばれる山の登山道は総じてよく整備されている。多くの人に登られているからだ。分岐にはしっかり標識が立っていたりもする。標高が高い山であっても、だ。
そういうのに慣れてしまい、「登山ってこういうもんだ」と過信するようになるとヤバい。いざ、油断しきった状態で低い山に登って道迷いを起こしたりする。むしろ里山のほうが、道に迷いやすい。けもの道、林業の人が使う道、高圧電線のメンテ用の道などあれこれ種類があるからだ。
13:51
登山道の右手の崖下に川が見えてきた。
おそらくこの少し下流に、先ほど見そびれた「大滝」があるのだろう。ここからだと・・・うーん、見えない。
当たり前だ、滝ってのは上流から見えるわけがない。
「大滝」という名前がついているからには、しょんべん小僧のおしっこ程度の高低差じゃないんだろう。それなりに立派な滝な筈だ。その分、僕はえっほえっほと歩いて標高を稼いだわけで、そりゃ疲れるわけだ。
13:53
このあたりは沢に沿った道なので、傾斜がきつい。なので、崩落が頻繁に起きているようだった。
またここも迂回路。
谷底を流れる川を右手に見ながら登山道は進んで行く。
14:02
V字型の谷はだんだん緩やかなU字型の谷に姿を変え、それに伴って登山道も川に近づいてきた。
14:03
ついに登山道は川のすぐ脇を進むようになり、そして 丸太橋を渡って川の反対側に戦いのステージが変更となった。
しかし油断は禁物だ、沢の川沿いルートというのは、登山道によっては頻繁に「やっぱり右岸」「いや、気が変わった。左岸に行くよ!」と蛇行することがある。そのつど、歩いている人にとっては疲労感が増していくことになる。
14:05
この界隈は、谷底は比較的穏やかな形をしている。でも、両側にそびえ立つ屏風のような崖はあくまでも深い。
右岸からは、滝のように小さな川が溶け込んでいた。
とはいえ、上流方面はずいぶんと空が開けてきた。もうかなり標高を上げてきた証拠だいいねえ、嬉しくなってくる。
楽勝!と叫びたくなる。
でも、こういう沢歩きは、見た目以上に傾斜がキツく、息が上がる。写真を見ると、ゆるい傾斜に見えるでしょ?違うんだなそれが。
はるか前を歩いて先行している別の登山者も、頻繁に立ち止まって休憩をとっているようだ。遠くからでもそれがわかる。
(つづく)
コメント