いいぞォ、山小屋はいいぞォ【仙丈ヶ岳】

05:31
登り始めてすぐに、視界がぐいぐいと開けていった。馬ノ背ヒュッテは、「さあこれからがクライマックスですよ」という場所のギリギリ一歩手前にお店があるわけだ。

木々の隙間から、山の稜線が見えるようになった。しかも結構真実味を帯びた形で。これまでは、遥か下から見上げて、

「ああ、遠いなあ」
「ここから見えている稜線は、稜線に見えるけれど『単なるでっぱり』で、あの奥にさらに標高が高いところがあるんだよね」

とシニカルなものの見方をしていたものだ。

しかし、今ここで見えている稜線というのは、本当にその山におけるてっぺん部分であり、これぞザ・山の形そのもの、だ。

さあここからが楽しい時間帯ですよ。このためにここまで登ってきたといって過言ではない。

山の中腹に、明かりが見える。何かが朝日を反射させているんじゃない。明らかに人工的な明かりだ。ということは、あれが標高2,900メートルにある仙丈小屋なのだろう。

05:36
分岐にやってきた。左に行けば仙丈ケ岳、右に行けば丹渓新道、となっていた。

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