07:25
美しい山の斜面。
仙丈小屋がある場所だけにカールがあるのかと思ったが、そのカールの稜線を挟んで反対側、東にも別のカールがあった。氷河にえぐられまくっている山だ。それでも「南アルプスの女王」と呼ばれるのだから、いかに懐が広いお方かがよくわかる。
正面に、北岳と間ノ岳。
07:27
強い朝日が差してきて、自分の影が眼下のハイマツ林に投影されている。
ブロッケン現象ではないけれど、神秘的だ。
07:28
仙丈小屋との分岐が現れた。
仙丈小屋方面には向かわないので、そのまま稜線を下っていく。
07:28
北側を見たところ。
正面に馬ノ背。かなり長い稜線だ。
この時間にして、既に日差しが強い。明るいところと暗いところの陰影差が強くなってきて、カメラで撮影すると明るいところは白っぽく、暗いところはより暗くなる。
山の写真を撮るなら、まだ日差しが強くなっていない夜明け直後くらいがちょうどよいのだろう。
今回、これだけの好天に恵まれた登山は本当にひさしぶりなので、そんな当たり前のことに今更気がつく。
07:30
もう一度北アルプスを撮影している。
とにかく、さっとカメラを構えてさっと撮って、すぐに移動を繰り返している。山の盗撮をやっているようなものだ。
なので、さっき同じ写真を撮ったはずなのに、また撮ってしまっている。
07:32
小仙丈ヶ岳に向けて標高を下げているが、また登り直しがある。
もうてっきり、ここからはひたすら下ってくもんだと思っていたので、若干憂鬱な気持ちになる。
ほぼ小仙丈ヶ岳の地点から、山頂方面を振り返ったところ。
もうここからは、仙丈ヶ岳の山頂そのものを目視することはできなくなっている。予想以上に低い見た目のところまで下ってきたんだな。
稜線左側もカールが広がっているけれど、これは仙丈小屋のカールとは別のもの。
小仙丈ヶ岳への道。
このあたりからは、甲斐駒ケ岳の異様な姿がくっきりと見える。
山の8合目くらいまでの雰囲気と、そこから上の雰囲気が全然別物だ。強引にくっつけたかのようだ。てっぺん周辺の山肌は、深いシワで刻まれている。
そして、摩利支天のタンコブみたいなでっぱりは、まるで甲斐駒ケ岳の拡張に飲み込まれ、埋没していく別の山という感じだ。
(つづく)
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