10:15
急な登り道で標高を50メートルほど一気に稼いだところに、大日如来がいらっしゃった。
大日如来といえば真言宗における宇宙や真理の中心的な存在。そんな方がここにいらっしゃるとは。なんだ、だったらもう山頂なんで目指さなくてええんや!そんなちっぽけなことに拘ったらアカンのや!という気になる。
ダメだって、まだ中途半端すぎる。
それにしても、表札がなければこれを「お地蔵さん」と呼んでしまいそうだ。
10:28
大日如来界隈の木々。空の青さと、淡い葉と枝の色が美しい。
陰影がどす黒くならず、ぼわっとした明るさで、こういう森を歩いていると心地よい。
この近くに七色平の避難小屋があったけれど、見そびれた。折角だから立ち寄ってみたかった。どんな避難小屋なんだろうか?って。
まあ、避難小屋というのは大抵臭いもので、そんなに良いものじゃないんだけれど。寝泊まりする建物はあるんだけれど、トイレは完備されていないので建物周囲で用を足すことになる。その結果、糞尿の匂いに包まれた避難小屋というのを僕はいくつか知っている。
10:33
大日如来あたりはしばらくアップダウンが少なかったけど、ここでまたぐぐぐっと標高を稼ぐ。
写真は、今登ってきたところを振り返ったもの。
10:34
素人目に見ても、「あ、山裾を巻きはじめたな」とわかるルートになってきた。
このあたりから登山道は進路を南にとり、日光白根山の西側から南側に回り込むことになる。
10:43
回り込んでいる間は、しばし休戦。地図で見ても等高線をゆっくりと横切っており、じりじりと標高を稼いでいっている状況。
いずれにせよ、一方的に標高を稼ぎ続け、途中で下り坂があって稼いだ標高をチャラにされる、ということがないので潔い。登り甲斐がある。
10:47
休憩を取りやすい場所には既に先客がいる。なので、敢えてそこは素通りして、別の場所で休憩をとることにする。たとえそこが居心地が悪くても。
10:52
一息つく。
相方さんが、レンガのような「割チョコ」をかばんから取り出して、栄養補充にどうぞ、とくれた。でかい!
もしこれが熱で溶けたら大変なことになりそうだ。でも、溶けなけりゃ、ガツンとチョコ成分を接種できて勝利は確実だ。
11:01
登山再開。
途中、登山道脇にコマクサが生えていたりする。やっぱり野生のコマクサを見ると心が躍る。・・・あれ?これ、コマクサじゃないような。さっき見たのとちがう。コマクサはもっとシュッとした花びらだ。
わー、これを見たときは「コマクサだ!」「コマクサだ!」とみんなハアハア行きを切らしながらカメラで撮影してたのに。ちがうじゃないか。
でも、コマクサだから良くて、別だからダメというわけではない。この花はコイワカガミだな。これも高山植物。
11:17
さあて、と。
このあたりから登りが急になってくる。地図で見ると直登、と呼ぶほどではなく、斜面を斜めに登っている道だ。しかし、見ての通り感覚としてはまっすぐ上に登っている感じだ。
けっこう急な坂なので、ロープが上から吊るしてある。
11:21
ここにもコイワカガミ。群生していた。可憐でかわいい。
11:23
白い花を発見したので撮影したけれど、これはなんという名前だろう?
後で調べるつもりだったけど、まだ咲く前の花だと、わからなかった。
(つづく)
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