登山のシメは温泉とラーメン【大山】

15:14
登り返しの道にブーブー文句言いながら歩いていくと、滝が「まあこれを見て落ち着け」と放水を見せてくれた。ありがとう、いっそのことこのままこの下で滝行でもしたいくらいだ。

でも、岩がゴロンと落ちてきて脳天直撃、というのはイヤなので、伝統と歴史がある修行場以外の滝で滝行はやったらアカン。

しばらく滝を見上げ、出発。

今回のルートで一番興味があるのがここから先のエリアだ。

地図によっては「山神隧道」「山の神隧道」「山ノ神隧道」と表現にブレがあるけれど、ここに結構長いトンネルがあることがわかっている。そして、そのルートと交差するように、別の道がある。なんだこれは。

15:20
おや。僕が今歩いているメインの道路から、細い脇道が山中に分岐している。「鐘ヶ嶽」という札が脇道の入り口に設置されている。

なるほど、ここはトンネルができるまでの旧道で、本来はこの道が使われていたのか。

この旧道は今でも生きていて、

(1)トンネルを通らず、山ノ神峠を超えて山の向こうに行く道
(2)山ノ神峠から、トンネルの上を通り過ぎて北にある鐘ヶ岳を目指す道

の二手に分かれている。

登山地図には、トンネルの道と、山の上を通っている道とが交差して見えるので、僕は不思議に感じていたのだった。

15:21
山ノ神隧道が見えてきた。車一台通過するのがやっと、という幅の狭いトンネル。

15:22
「わっ」

かなりびっくりした。これはすごいトンネルだ。狭いだけでなく、暗くて、長くて、まっすぐ。こんなトンネルを歩いた経験はこれまでにない。

心霊スポットかどうか知ったこっちゃないけれど、僕でさえ一瞬怯む、闇だった。

この写真はちょっとズームで撮影しているので、トンネル出口の光が見えている。しかし実際にナマで見ると、この光はもっと小さく、はるか遠くに見える。そして、途中の漆黒が本当に黒く見える。

15:26
トンネル出口。

いやー、びっくりした。

途中で、平衡感覚がなくなるものだな。あまりに真っ暗で。

なにしろ、手元さえまともに見えないレベルで光が届かない。正面にも、振り返った背後にも、トンネル出口があるので明かりは見える。しかし、肝心の手元・足元が全く何も見えない。

ときどき、大きなお寺の本堂地下が有料で公開されているところがある。そこは「戒壇めぐり(胎内めぐり)」と名付けられていて、完全に真っ暗な迷路のような通路を手探りで歩く。恐怖心に打ち勝った先に、仏の慈悲があり極楽浄土に行けるということだ。

その体験は貴重で得難いものだけど、「完全に真っ暗」ということで「まあそうだよな」と納得しながら手探りで道を探す。しかしこのトンネルの場合、行き先ははっきりと見えているのだけれど、足元が見えないので脳が混乱する。全くの平地なのだけれど、足を踏み外して勝手に転倒する、そんな危うささえ感じるくらいだ。

このトンネル目当てで、ここを訪れても良いくらいだ。ええもん見させてもらった。

15:27
トンネルを出たところに、「森林セラピーロードマップ」というのがあった。

見ると、「このまま林道沿いに歩いて七沢を目指すんじゃなくて、Uターンして山ノ神峠に登り直し、そこから鐘ヶ嶽を経由するといいぞ!」と言わんばかりの道が記されていた。

いや、それはさすがにいいです。まっすぐ広沢寺温泉、七沢を目指します。

15:33
大きなゲートが道路を塞いでいる。

15:33
ゲートに背を向けて右に向かうと、山ノ神峠に通じる旧道。ここも害獣対策のためフェンスがあった。

15:33
ゲートの脇をすり抜け、振り向いたところ。

わざわざ、アーチ型に鉄柱を組んで、頭上に大きく「車両通行止め」の看板を出している。なんでここまで車を嫌っているのだろう。しかも、これまでのルートでいくつも車を阻んでいる。

年々、車が入っていい範囲が下界まで下がってきていて、その都度車止め新たに作り直しているのか?

(つづく)

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