ただいま、わが愛しの山小屋泊【焼岳】

フル装備で2日朝の行程開始

06:34
いよいよ出発。

かなり雨が降っている。土砂降りとまではいかないけれど、さすがの僕でも雨用装備をフルで装着しないといけないくらいだ。

レインウェアにスパッツ着用。ザックにはザックカバー装着。

25リットルのザックなのに、40リットルザック用のザックカバーを装着したので、すぐにずれてぶら下がった。

写真をよく見ればわかるけど、かっこつけて仁王立ちになっている僕の左ケツあたりに、青い袋のようなものがぶら下がって見える。これがザックカバー。ぶかぶかなので、外れてしまっている。

一気に登る

06:38
いきなりちょっとだけ急な坂からこの日の行程は始まる。「岩が小屋の目の前にある」と昨日は書いていたけど、その岩の上に登る形だ。

焼岳小屋を見下ろす

06:40
わずか3分程度で、焼岳小屋を見下ろす場所に来た。

こうやって見ると、「岩」ではなかったな。でも、急な斜面の中に焼岳小屋がひっそりと隠れていることがわかる。

しかも、遠くからバレないようにしたいのか?という緑色の屋根。緊急時の避難用に、目立つ赤色にするなどという発想はなかったらしい。

こうやって小屋の裏手を見ると、プロパンガスのボンベとともに、カラフルな水タンクが並んでいるのが目に留まる。水タンクは屋根のひさしに向けて口を開けているようで、天水を煮沸して煮炊きに使っているのかもしれない。

開放感ある登山道

06:40
昨日の時点で既に森林限界を突破しているので、すぐに見晴らしが良い登山道になった。

これで天気が良けりゃ最高なのに・・・とはいいっこなし。山というのは大抵雨だ、くらいに思っておくのがいい。

登山道

06:44
そろそろ稜線に出たっぽい。

つまり、右に転がり落ちれば岐阜県警、左に転がれば長野県警のお世話になるというわけだ。

このコーナーで何度もネタにしたけど、長野県警に110すると民間のヘリが飛んできて、高額の費用を請求されるので落ちるなら岐阜県側だ、という話がある。これが今でもそうなのかは不明。山岳遭難のニュースをたまに見かけると、長野県警の防災ヘリが飛んで救助に当たっていることも多いようだ。

昔はまだこういうのを笑い話として語れたけど、今じゃ頻繁に遭難が発生し、タクシー感覚でヘリ要請があって岐阜県・長野県ともに大変なのだと聞く。既に笑い話にならなくなってきている。

しかも、どこの出来事だったか忘れたけど、遭難者を救助に訪れた隊員が、ヘリにつり上げようとした際、遭難者が落ちてしまい死んだという事故がある。で、遺族から損害賠償請求の裁判を起こされた。決死の覚悟で隊員は救助に向かっていたのに、いくらミスによる死亡事故とはいえ、訴えられるご時世。県警や消防としてはやってらんねぇよ、という気持ちでいっぱいだろう。

登山道

06:46
微妙に明るいんだけど、視界が微妙に悪い。なにかの弾みで雲がふぁーっと開けそうな気がするけど、多分そんなことはありえない、というのがうっすらわかる、そんな天気。

観測機材

06:47
何か人工物があるな、と思って近づいてみたら、観測機だった。これも焼岳の火山を調査するものなのだろう。

数年前、中央アルプスの御嶽が爆発して登山者に多数の死傷者が出たのは記憶に新しい。焼岳だって、いつどうなるかわからない。

教訓として、「火山の百名山は、登れるうちにとっとと登っておこう」ということだ。たとえば浅間山なんて、山頂に登れなくなって何十年経つのだろう?

登山道

06:47
ほらー。霧が濃くなってきた。空も暗くなってきた。

山頂がどこにあるのか、さっぱり見えない。

高山植物

広がるお花畑。

(花の名前は書かない。だってわからないから)

白い可憐な花が地面に咲いていたら、馬鹿の一つ覚えみたいに「チングルマだね」と適当に言い、背の高い白い花が咲いていたら「コバイケソウだね」と適当に言う。で、もちろん外れる。

これもコバイケソウかと思ったけど、多分違うよね。

高山植物

ちなみに山で紫色の花を見たら、トリカブト!と思わず叫びたいのだが、これはどう見てもトリカブトではないので口走るのはよせ。馬鹿丸出しだ。

アザミの仲間なんだろうけど、多分高山植物独特の長い名前がついているはずだ。

よし、お前は今日からハクサンアザミと名付けよう。またはミヤマアザミでどうだ。

・・・「または」じゃねぇよ。「どうだ」でもねぇよ。なんだよその適当なネーミングは。

(つづく)

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