09:05
5分ほど小屋前のベンチで休んだのち、下山を再開する。
今日この天気に関して言えば、「ああ、ゆっくりしていれば天気がみるみる良くなっていったのに。焦って早く下山しちゃったのは勿体なかったね」ということはなかろう。
ならばもう消化試合のようなものなので、速やかに、無事にふもとまで下りよう。
09:11
ぐいぐい無情なまでに下っていく。小屋から15分弱で、もう長いハシゴの近くまでおりてきだ。
ハシゴの前に、鎖場を一発こなしておく。
09:12
そして、ハシゴ。
下で「さて登ろうかどうしようか」としている人がいるので、お互い声を掛け合いながら、どっちが先に行くのかを決める。
登山道というのは「登り優先」というルールがある。しかし、息も絶え絶えでゼエゼエ言っている人に、「どうぞー!登り優先ですから、お先にいってください」と声をかけるのは鬼畜の仕業だ。登りの人の様子をうかがいつつ、ときには下りの人が「よっしゃ、先に行かせてもらうで!」と一歩踏み出すのも優しさのうちだ。
09:19
梓川が見下ろせる位置にやってきた。
やっぱり下界はガスが晴れている。視界が随分開けてきた。
09:21
峠沢を振り返る。
この崩れっぷりたるや相当なものだ。
年月とともに、どんどんガラガラ崩れていくわけで、多分今見ている峠沢と、10年後見る峠沢では微妙に形が変わっているだろう。
これ、雪が降っている季節は、超巨大なハーフパイプになってスノーボードとか楽しめるんじゃないか?とふと思ったが、巨大すぎて何もできないと思う。
09:29
雨の日はハシゴ注意。滑りやすいので。
09:41
いよいよ樹林帯。
時折、下界から登ってくる人たちとすれ違う。みな一様にフウフウ言っている。日帰りで焼岳に登るのだろう。お疲れさまです。僕は一泊小屋に泊まったので、今日はあんまり登山した気がしない。
とはいえ、「山小屋泊ならではの疲労感」というのも、当然ある。
09:43
09:51
峠沢とここでお別れ。さようなら。
10:28
樹林帯の中を進むが、峠沢沿いから外れて随分斜度が落ちた。歩きやすい道。
10:35
おっ、登山口が見えてきた。
10:36
無事生還。
この頃になると、レインウェアはすっかり脱いでしまい、普通のハイキングの格好になっていた。
標高が下がるにつれ、どんどん蒸し暑くなってくるからだ。
(つづく)
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