ただいま、わが愛しの山小屋泊【焼岳】

大正池

12:02
大正池到着。

もともと、梓川が流れていただけの場所だったけれど、1915年(大正4年)に焼岳が噴火した際、溶岩が梓川の流れをせき止めて出来たものだ。

大正4年だったので、大正池。

それ以降、「昭和池」ができることなく、また、「平成池」もこのままだとできずに、無事時間は流れている。

もともと池じゃなかったところが急に池になったため、立ち枯れの木が水面から何本も突き出ている。それが独特の風情を生んでいる、ということで人気がある。

とはいえ、どんどん堆積した土砂で大正池は縮小しているらしく、長い年月を経ると池が消滅するのかもしれない。でもその頃にはまた焼岳が噴火して、次の池が出来るのかもしれない。

焼岳

そんな大正池の生みの親、焼岳。

今日、数時間前まであの山のてっぺんにいたのがずいぶん昔のようだ。既に僕の気分はすっかり観光客だからだ。

大正池

大正池の湖畔。

バス停もある大正池ホテルから階段を下りた場所が、ここ。

「上高地初上陸!」というフレッシュな感性の観光客が、ここではしゃいでいる。長いバス旅に飽きていた客たちが、開放されて嬉しそうだ。

とはいえ、ここにはベンチもなければ椅子もない。長居するには向かない場所だ。景色を眺めて、記念撮影して、あまり時間をかけずにみんな河童橋に向けて旅立っていった。

大正池ホテルのバス停では、バスはわずかな時間しか停車できない。駐車場はまったくないので、「はいー大正池ですよー、じゃ、記念撮影して10分でバスに戻ってきてくださいねー」というのはできない。ここで下車したが最後、あとはバスターミナルまで自力で歩いて生き延びろ、ということになる。

大正池

湖面にかかる霞。

これは良い体験。天気はイマイチだったけど、この神秘的な光景を見ることができただけでもラッキーだ。

貸しボートをゲットできた人はもっとラッキー。きゃあきゃあ言いながらパドルを漕いでいる音が、湖岸からでもよく聞こえる。

あの貸しボート、立ち枯れの木に衝突して、木が折れてしまわないのだろうか?と心配になる。水没して早100年経つ木だというのに、よくぞ今まで現存しているものだ。

大正池

12:06
大正池を引き上げる。

ツアー客同様、河童橋を目指す。その途中、上高地温泉ホテルに立ち寄ってお風呂に入る予定だ。もうこの時間なら、外来入浴を受け付けている。

途中にも、かすんだ水面があちこちで見えて、目を楽しませてくれる。

きのこ

12:15
でかいきのこ。

サルノコシカケだろうか?

ちょうど階段のように並んでいて、そのままぐるっと螺旋階段のように木を登っていけそうだ。

分岐

12:21
田代池を通り過ぎ、林間コースと梓川コースの分岐にやってきた。

僕のように大正池を往復する暇人は、行きと帰りで違うルートをとることができる。なので今度は林間コースを選択。

大正池から一方通行の観光客は、その多くが梓川コースを選択していた。やっぱり川沿い、っていうほうがなんだかスペシャルな感じがするよな。

山側のルート

12:22
原生林の中、木道を歩く。さすが上高地、よく整備された道だ。

山側のルート

12:29
木道ではない道も、でこぼこが殆どない整備されまくった道だ。普通、「単に下草を刈っただけ」ではこうはきれいにならない。時間をかけて、丁寧に木の根っこや岩を取り除いていったのだろう。これならハイヒールでも観光できそうだ。おすすめしないけれど。

梓川

12:38
梓川沿いに復帰。

(つづく)

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