褒美の希望は島流し【のっとれ!松代城2014】

いったん車道を横切る

第二給水所を過ぎたところは、除雪された舗装道路が通っていた。そこを横切り、さらに松代城への道は続く。

この舗装道路の脇にはマイクロバスが停まっていた。松代城を攻略した人は、このバスに乗って会場に戻ることができることになっている。

下山する人とすれ違う

このあたりから、下山してくる人たちとすれ違うようになってきた。さすが俊足だけあって、足は機能性タイツを履いていたり、シューズからして素人臭くないものを装備している。そしてなによりも、山を駆け下りてくる。ゴールしたくらいじゃ物足りなくて、さらに走るとは気合いが入っている。我々のような「制限時間ギリギリ狙い組」とは明らかに基礎体力も、やる気も、装備も、全てが違う。ああよかった、こんな人たちと1位狙いバトルを繰り広げなくて。勝てるわけがない。・・・まあ、そもそもバトルする気なんて最初っからなかったわけだが。

地獄谷渡り
タイヤにぶら下がる人たち

前方から「シャーッ」という何かがこすれる音がする。最後の障害、「地獄谷渡り」が見えてきた。

これは、本来の道路は大きく迂回している谷にワイヤーを渡し、そこにぶら下げたタイヤで一気に渡ってしまおうというものだ。結構本格的で、これは子供ならずとも大人でもワクワクさせられる。

行列

しかし当然この「地獄谷渡り」、順番待ち渋滞が発生していた。ワイヤーは3列だったか4列あったと思うが、当然のことながらタイヤが向こうに行ってしまったら、それをこっちに引き戻さないといけない。そのため、機関銃のようにガンガンと向こう岸に渡るわけにはいかないからだ。

昔の箱根駅伝を思い出した。まだ蒲田の京急が高架になっていなかった頃、運が悪い駅伝選手は踏切に捕まってしまい、電車の通過までしばらく待つハメになっていたものだ。

「まずいな。予定時刻を過ぎてるな。記録更新のためにもここからペースアップしなくちゃ」

腕時計をちらりと見て、そうつぶやいてみる。嘘つけ、記録更新なんて何にも考えていないくせに。

行ってきますー
あーれー

「GOー!」

のかけ声とともに、射出されていくのっとれ戦士たち。思わず「ひゃっほう」と叫ぶ人も結構いた。

基本、両手でタイヤにぶら下がって飛び出していくのだが、中には両手両足をタイヤに絡みつけていく人もいた。

手を滑らせて、谷底の雪に落ちた人はいないのだろうか、とワクテカしながら先行する人たちを見ていたのだが、さすがにそんな愉快な事をする人はいなかった。「バナナの皮で足を滑らせて転ぶ」というのが事実上ほとんどないのと一緒だ。

一応、地獄谷の谷底は圧雪がしてあった。タイヤから落ちた時、新雪にめり込んでしまい身動きがつかなくなったら面倒なことになるからだ。

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