褒美の希望は島流し【のっとれ!松代城2014】

雪に突っ伏す
人型

よこさんと山頂で記念撮影などを撮っているうちに、山頂にいるスタッフさん達は撤収の準備を始めだした。レース開始から1時間半は経過していないのだが、もう上がってくる人はいないだろう、ということなのだろう。1時間20分経過時点では、ゴソゴソ片付け始めていた。ちょうど松代城は倉庫のようになっていて、そこに諸々の荷物を押し込めばOKという便利設計。

さて、我々もそろそろ下山しよう。山頂に残る戦士たちの数は随分少なくなってきていた。14時半から表彰式ということなので、まだしばらく時間はあるものの延々とここにいるわけにもいくまい。

登りの段階でもツルツル滑った坂なので、下りは特に要注意だ。数百人が上り下りをした後の道なので、踏み固められ、削られた雪の表面はつややかに光っていた。

途中、新雪が羽毛布団のようになっているところに、たまらず僕はダイブ。雪があまり降らない国の人ならではのはしゃぎっぷりだ。40にもなるいい大人でも、ついついこういうことをやってしまう。ちなみに、山頂に着いた時点で迷彩服の上着を脱ぎ、Tシャツ一枚になっていた。それくらい、日差しを受けて暑い。

あっ、送迎バスがない

会場へ送迎してくれるマイクロバスが待っている、第二給水所まで戻ってきた。しかし、そこにはスタッフはおろかバスすら停まっていなかった。

「やられた!置いていかれたぞ!」

僕らだけでなく、周囲にいる全員が頭を抱えてしまった。のんびりと山頂で過ごしていたので、このあたりは完全撤収済みになっていたのだった。

「ということは、行きに通った道を戻って会場に辿り着かないといけないのか!」

やあ、これは長いぞ。表彰式まで時間があるとはいえ、面倒なことだ。「家に帰り着くまでが遠足」と小学校の時に学校の先生から口を酸っぱく言われたものだが、まさにそれ。「会場に帰り着くまでがのっとれ」だった。

映画「ブラックホークダウン」で、戦闘地域の真ん中に取り残されたレンジャー部隊の気持ちに少しだけなった。

砦が子供達の遊び場になていた

ようやく「越後まつだい冬の陣」会場に辿り着いたのは13:45。40分くらいかけて松代城から戻ってきたことになる。第1砦のスロープは、イベントが終わって一般開放されており、子供達の格好の滑り台になっていた。

屋台で買い食いしようぜ

会場はとても賑わっていた。日曜日午後ということもあり、人が集まりやすい時間帯ということに加えて、400名規模ののっとれ戦士達が攻城戦を終えて会場に戻ってきている。どの屋台も大賑わいで、とても活気があった。灰色の世界だった昨日とは大違いだ。なるほど、「のっとれ!松代城」は、大盤振る舞いなイベントではあるが、こうやって祭り全体の華やぎを作る重要な意味合いもあるのだな。

我々はいったん体育館に戻り、着替えていつでも退却できるように身支度をしておいた。何しろ、ほくほく線の便数は少ないので、のっとれの表彰式後の便はものすごく混むことが予想された。表彰式が終わり次第、とっとと駅に向かっておきたいからだ。

身支度を終えると、ようやく屋台であれこれ買い食いをする時間ができた。昨日も、今朝も、そんな余裕が無かったのでやっとの自由だ。さあ、食うぞ。

あんぼ
あんぼの中身はあんこ

まずは、やはり十日町名物「あんぼ」を買ってみよう。ヨモギが練り込まれたササニシキの米粉まんじゅう。運動のあとの甘いものは身体が心底癒やされる。

イタリアン
コーンだらけのイタリアン

もう一つ買ったのは、新潟発B級グルメの定番「イタリアン」。噂には聞いていたのだが、僕もよこさんも食べるのは初めてだ。焼きそばの上にミートソースがかけられている、という中伊ごちゃ混ぜ料理。

出てきたイタリアンは、なにやらコーンだらけで、ミートソースというよりコーンソースの様相を呈していた。コーンとはいえ、沢山入れて振る舞おうという屋台の心意気が嬉しい。たかがコーンなのに、なんだか贅沢な気分になった。ああ、今日は松代城を攻め落として一仕事終えた感が強くて、とても優しい気持ちになれる。自然とにこやかになる。

とはいえ、よこさんとしている会話は

「ハワイ、当たるかなあ」
「どうなんスかね。5人っすよね?350人完走したとして、70人に一人・・・。あながちありえんこともないと思うんすけどねー」

と下世話な内容に終始していたのだが。

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