
我々が乗車しようと思っているほくほく線・越後湯沢駅行は15:52発。これを逃すと、次は17:13になってしまう。遅れてしまったのならしょうがないので、もう少し松代の冬を満喫・・・というわけにもいかない。祭りはこの表彰式をもって終わりだし、駅周辺に気の利いた観光施設があるわけでもない。何よりも、辺り一面銀世界だ。表彰式は長引いており、既にこの時点で15:35になっていた。我々二人は、じりじりとステージから後ずさりし、逃走する準備を進めていた。
抽選会を取り仕切っている軍師殿は、「まだだ!まだあるぞ!呼ばれても出てこない場合はすぐに次の人を選ぶぞ!」と言い、我々のような逃げ腰の戦士たちを諫めていた。そんなわけで、我々は会場ギリギリ端まで下がり、ステージの音声がかろうじて聞こえる場所で様子をうかがった。そして、自分たちが結局何らの賞にあずかれなかったことを悟った瞬間、きびすを返して会場を後にした。去り際だけはすばらしく早い。この早さがレースにも活かされていれば、と思うがそれは来年の課題として持ち越し。

まつだい駅に向かう途中、会場方面から空砲が立て続けに打ち上げられる音を聞いた。どうやら、これにて閉会となったらしい。時刻は15:45。

そんなわけで我々は他の人たちより先んじて、15:49に駅に到着することができた。ちゃんと電車に乗れるよう、寒いホームの上でおとなしく待つ。

案の定、後からドヤドヤとイベント帰りの人たちがやってきて、二両編成の電車に乗り込んだのだが、混雑してぴりぴりした雰囲気も一部ではあった。とはいえ、400名規模でいたのっとれ戦士、そして一般の来場者の数を踏まえれば電車利用者は少なかった。大半の客は車で訪れていたようだ。我々は作戦成功、とばかりにほくそ笑んで、しっかりと席に座って越後湯沢までくつろげた。

夕暮れ時の雪原。六日町から越後湯沢に向かっていく途中の様子。
越後湯沢駅に到着後、我々は折角だからひとっ風呂浴びて帰ることにした。
越後湯沢はその名の通り湯けむりの郷だ。何カ所か一般開放されている共同浴場があり、それぞれ特徴があって面白い。その中でも、僕がおすすめしたいのはガーラ湯沢駅に近い「山の湯」だ。


この「山の湯」は、源泉掛け流しの硫黄泉で、温泉ならではの臭いが特徴的だ。同じ越後湯沢にある「駒子の湯」がナトリウム・カルシウム・塩化物泉であり特徴が少ないお湯であることを思えば、「お得感」のある湯と言える。
しかし、越後湯沢駅からはちょっと離れている。越後湯沢の町外れにあるからだ。タクシー使ってもいいかな、と思ったのだが、あいにく駅前にタクシーはおらず。時間的に、宿への送迎などで忙しいのかもしれない。かといって温泉を諦めるわけにもいかず、歩いてこの共同浴場を目指すことにした。
かかった時間は20分以上。ひたすら、てくてくと歩いた。途中、風邪引いて体調がよくないよこさんが無口になってしまい僕は冷や汗ダラダラ。早く着け、まだかまだかと焦る。
「いやあ、温泉楽しみだねえ」
などと無理にウキウキした口調で場を和ませようとするが、よこさんは相変わらずの無言。ますます針のむしろになってしまった。
で、頑張れ頑張れと励ましつつようやく辿り着いた山の湯だが、なんてこったい、芋洗い状態にもほどがある、というくらいの大混雑だった。カランが人で一杯なため順番待ちなのは当然として、湯船も人であふれかえっていた。身体も洗えず、湯船にも浸かれず、途方に暮れて浴室内で立ち尽くす人続出。こりゃいかん。しかも、それだけ人が出入りしているせいで湯は薄まってしまい、折角の濃厚な硫化水素臭もあまり感じられなかった。しかもぬるい。「わざわざ20分以上歩いて辿り着いた温泉で、これかよ」とよこさんに怒られるんじゃないかと、ますます針のむしろ。
ちなみに、越後湯沢の駅にはぽん酒館併設で日本酒風呂の施設がある。どうせならこっちの方が正解だったようだ。
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