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明神の宿、「山のひだや」に到着。1年ぶりの再訪。僕らにとっては思い入れが人一倍ある場所だ。
今年もここを訪れることができて、本当に嬉しい。
なんといっても、2019年の11月末に、閉山後の上高地に徒歩で潜入し、ここのクリスマスパーティーに参加したことが人生有数の思い出だ。

結婚式を上げる3週間前でとても忙しいのに、なにをやっているんだ?というタイミングだった。それでも本当に素晴らしい時間を過ごせた。
残念ながらその翌年・2020年からはコロナの影響でクリスマスパーティーは開催されなくなった。また、開催されていたとしても、妊娠中または小さいこどもがいる状態で、誰もいない上高地に行くのは無理だ。

「山のひだや」併設のカフェ、「カフェ・ド・コイショ」。
ここも、11月の文化の日で営業が終了となる。なので、いまはレシピと在庫と客足とを見比べながら、「さてどうしよう」と厨房で考えているはずだ。
本来、09:00開店で15:00閉店だ。さすが山の中のカフェだけあって、営業開始の時間が早く働き者だ。

しかし、本日は13:30オーダーストップ、14:00終了とのこと。

昔は、店内に入ったら勝手に好きな席に座って、店員さんがオーダーを取りに来るのを待つスタイルだった。
しかし、2021年バージョンだと、お店に入ったところで一旦待って、店員さんの案内で席に通されるスタイルだった。お客さんが密集しないように、店員さんが適切に席をバラけさせるのだろう。
「店内にお手洗いはありません」と書いてある。「カフェドコイショ」利用客には、「山のひだや」ゾーンに立ち入らせないことにしたらしい。なので、トイレは屋外、穂高神社奥宮の隣にある公衆トイレを使ってくれ、と指定されている。

カフェ・ド・コイショの2021年。

こんなに山奥のカフェでも、アクリル板はしっかりと設置されている。
一人ずつで区切られているので、夫婦でやってきて、お互い喋るのも難儀する。

この日用意されていたケーキは、キャラメルチーズケーキとガトーショコラ。
クレームブリュレは売り切れ。

もちろん両方を頼む。
どのケーキも美味しいお店だが、いしは特にキャラメルチーズケーキが大好物だ。なので、今日在庫があったことに大喜びしていた。

お店の傍らにあるガラスのショーウィンドウ。
焼き菓子が陳列されている場所だ。イートインで食べてもいいし、もちろんテイクアウトにしても良い。
ただ、いつもはこのショーウィンドウは電気が点いておらず、薄暗いので「売り物なのかどうか」がわからない状態だ。
今日は珍しく、そんなショーウィンドウに明かりが灯っていた。
そして、ラインナップが豊富。クリスマスイベントのときを除いて、こんなに焼き菓子の在庫があるのを見たのは初めてだ。たぶん、シーズンオフに伴う閉店を前に、生菓子よりも焼き菓子の在庫を増やしているのだろう。
「ママちゃんのお気に入り」。ママちゃんとは、この宿のおかみさんのこと。ママちゃんのお気に入りでもあるが、僕らのお気に入りでもある。
くるみキャラメルをクッキー生地でサンドした、というもの。見た目は「さつまいものお菓子かな?」と思えるが、違う。
・・・違って当たり前だ。このお菓子は「べにあずま」。「ママちゃんのお気に入り」はこの「べにあずま」の下に隠れていた。

狐の形をした、「コンスケのショートブレッド」。

他にもお菓子がいっぱい。わくわくする。
ケーキだけでなく、ここは焼き菓子も美味しい。

おーい、メレンゲもあるぞー。
これ、お土産にすると、持ち運んでいる間につぶしてしまうヤツ。
でも、今晩の僕らはこの宿に一泊する。今日これからと、今晩、そして明日の午前中と時間は豊富にある。「潰れてしまうリスク」を気にしないでも、このメレンゲ菓子を食べられるぞ!

で、これがべにあずま。

雪のクッキー。アイシングで丁寧に雪の結晶を作っている。


全種類の焼き菓子写真を撮影したのは、後でなにを買うか吟味するためだ。
今日はこれから徳沢に向かい、夕方にまたここに戻って来る。本格的にクッキーを買うのはこの後にしよう。

ひとまず、在庫が少なくて売り切れそうなものだけは早めに確保しておく。2個、お買い上げ。
(つづく)
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