圧巻の山、圧倒する虫【巻機山】

10:45
井戸尾根の樹林帯をひたすら下っていく。

樹林帯に入ると、もう機械作業のように下るしかない。美しい落葉樹林帯ではあるが、ひたすら単調だ。

10:48
ただ、森が明るいので気分は沈まない。

これが奥多摩あたりの杉林だったら、薄暗く単調で、歩いていて楽しくないだろう。

10:51
最近はGoogleレンズで木や花の名前を調べられるようになって便利だ。

ただし植物は亜種が多い。撮影の角度を少し変えるだけで、アプリの回答がコロコロ変わる。結局、この木が何なのかはわからないままだ。

モチノキ説、クロモジ説・・・いろいろ提示されたが、確信には至らなかった。

まだ幹が太くなる前のブナの木々が並ぶ。

どの木も同じくらいの高さで伸びが止まっている。この土地では、このくらいの成長が限界なのかもしれない。

11:09
五合目に到着。

ここでコーヒー休憩。

下り続けで足腰に負担がかかっており、ようやく腰を下ろしたくなった。

ニセ巻機ではカップに注いで飲んだが、ここには眺望がないので水筒から直接すする。

11:21
茂みの向こうに山影が見えた。

山座同定アプリを起動してみる。

ARYamaNavi
[2858944433,0.580244,-0.463433,-0.425266,-0.517392]

「西戸屋山 標高718m」と表示されたが、どうも違う気がする。

妙高山や白馬岳といった遠方の山まで表示に出てきて、「さすがにそれはない」と思った。冬の快晴ならともかく、今日のような曇天でそんな遠くが見えるはずがない。

いくつかのAR山座同定アプリを試したが、まだ信頼できるものには出会っていない。そもそも方位が正確かどうかも怪しい。

結局、目の前の山は謎のまま終わった。

11:44
標高が下がり、気温も上がる。歩くうちにじっとりと汗をかくようになった。

朝はあれほど涼しかったのに。

ブナ林のおかげで直射日光に照らされることはない。帽子も五合目以降は不要だった。

そして何より、昨日あれほど悩まされた虫が今日は少ない。モスキートネットなしで歩ける快適さに、思わず感謝した。

11:50
登山道がぐっと西に向きを変えると、勾配がなだらかになった。

いよいよ旅の終わりが近い。

12:09
見えた。ヌクビ沢・割引沢への分岐だ。

このすぐ先に登山口が待っている。

(つづく)

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