法事と登山と深夜バス【伯耆大山】

コンビニ弁当

11:08
避難小屋から外に脱出し、建物の陰でお昼ごはんを食べることにする。人間、立ちションするときはなにかターゲットになる木とか電柱が欲しくなるように、ご飯を食べるときにはどこかの近くにいたいものだ。何もない場所でご飯を広げて食べるという気にはなれない。

そういう気持ちもあるが、それよりも風が強いので風よけで避難小屋が必要だった。かなり強い風が時折吹きぬけるので警戒が必要だ。スカートがめくれたらどうしよう、昨晩から深夜バスだからパンツを交換していないんだよな、と股間をモジモジさせてしまうが、よく考えたら僕はスカートをはいていないんだった。取り越し苦労だ。

さてご飯なのだが、登山メシとは到底思えないコンビニ弁当を持参。だってしょうがないじゃん、駅前のコンビニで買ったんだから。

こういう弁当で何が問題かというと、かさばること、そして食べ終わっても容器サイズに変化はないので、相変わらずかさばること。

さらに言うと、まっすぐにザックに収納できず、傾いた結果生じる「寄り弁問題」。

ほら、この弁当がまさにそう。致命的とまでいかないまでも、なんか混沌としてる。ちくわやレンコンが所定の位置から脱獄してやりたい放題だ。

弁当箱右下の薄茶色のエリア。最初見たときは「うわっ、いなり寿司が爆発して中身がむき出し!?」と思ったが、良く見ると炊き込みご飯だった。さすがに寄り弁であっても、おいなりさんが爆発という惨事はないと思う。

お昼ご飯

11:09
お昼ごはん中。

やたらと真剣な顔をして弁当箱を見つめている。まるで、通勤電車の中でナンプレをやっているおっちゃんのようだ。

それもこれも、風が強いからだ。避難小屋では遮りきれない風がゴーと吹くため、手元がひっくり返らないように必死だ。割り箸が入っていた箸袋が飛びそうだし、おかず間を仕切るためにある草のような色形をした間仕切りもやばい。実際、風に間仕切りが吹き飛ばされたところを、わが口でナイスキャッチして必死に環境破壊を食い止めたりもした。

鮭を食う

11:09
ぜんぜんうれしそうにもおいしそうにもご飯を食べていない写真。むしろ何か思いつめているかのようだ。「この後、おかでんは消息を絶った。」というキャプションをこの写真に付けてもおかしくないかもしれない。

カメラを三脚にすえてセルフタイマーで撮影した写真だったと思うが、突風で三脚が倒れてカメラ故障、というのが心配だった。なので顔つきが怖くなっているのだろう。

さらに、セルフタイマーをセットしたのち、10秒の間におもむろに座り弁当を手にし、適当に「食事しています、なう」というポーズをとっている。短い時間であわただしいので、それで顔が険しくなってしまったというのもある。箸で取り上げたシャケについたひじきが風で飛んだらどうしよう、というのも気になったし。

結論。やめときゃよかったこの写真。何の記念にもなっちゃいねぇ。

下山開始

11:24
食後、特にやることもないので下山することに決めた。バスの時間がいつだったかよくわからないけど、時間に余裕があるなら風呂入るし、時間があんまりないなら足湯だけでも入ると楽しいし、全く時間がないならそりゃ幸いとすぐにバスに飛び乗るし。

せっかく足で稼いで得た山頂の景色。でも、景色を眺めながらのんびりする、というほどの場所はこの山にはなかった。木道ばっかりだから。

その木道を歩いて下界を目指す。やあ、広々とした道で快適だし楽しい。登りのときと違って気が楽な分、周囲の景色を堪能できる。

20141010-130

11:25
ご満悦な表情。

この表情がさっきのご飯のときに出せればよかったんだ。何で怖い顔をしたご飯を食べてるんだよ。

そらはあくまでも青く、心地よい。

大山キャラボク

11:28
このあたりはハイマツ林ではなく、ダイセンキャラボクという珍しい植物が群生しているらしい。国の特別天然記念物に指定されているというからかなりの希少性なのだろう。調べてみたら、植物で「特別天然記念物」に指定されているのは全部で30しかない。屋久島のヤクスギなどと同じ肩書きなのだからすごい。

緑

11:29
緑色に茂っているのがダイセンキャラボク。イチイの変種で、赤い実を付けるという。なるほど、ハイマツかと思っていたが、よく見るとハイマツよりもかなり背丈がでかいし、葉もぜんぜん違う。

天然記念物あるある。旅先で「天然記念物」と書いてある看板などを見つけた際、「おっ!これはすごい!いいもん見たなあ」と思うけど、よく読むと「県の天然記念物」などと書いてあるのに気づき、がっかりする。別に「国」だろうが「県」だろうが、優劣はないのだが、やっぱり「なんだー県かー」と思ってしまう気持ちは否めない。植物は等しく愛したいのだけど。



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