ハタケ仕事と山登り【羊蹄山】

09:56
カーナビの情報を見たり、国土交通省の道路情報サイトを見たりして、「どうしようかなあ」とグダグダ。なかなか出発しない。

なにしろ北海道だ、一度方向を決めて出撃開始すると、途中で「やっぱタンマ、今のなし」と方針転換するのがむつかしい。距離が開きすぎている。

とかなんとかやっていると、急に大雨が降ってきてびしょ濡れになってしまった。さっき記念撮影をやった直後だ。「ひゃー」と悲鳴をあげながら車の中に戻る。

スマホに大雨警報が届いていたのに軽視していた。

10:01
もうこりゃあどうやっても無理だ、スキあらば樽前山ワンチャンあるかも?なんて助平心を出すだけ無駄だ。

カーナビに立寄り地を入れたとおり、今日はひたすら観光と美食に明け暮れようと思う。2日連続北海道観光になるとは思わなかった。でも、それはそれでいいもんだ。だって、この景色だもの。非日常感がビシビシ伝わってくる。一人旅ならではの気楽さもあるし。

これが本州だったら、ぐねぐね曲がった細い山道、多い車、人混み、ってことでワクワク感が落ちる。しかし北海道のこの雄大なことよ!

正面に羊蹄山が見える。

羊蹄山の北を回り込むルートで、東を目指す。

「回り込む」といっても、道がひたすら真っすぐだ。なんだこれ。

羊蹄山

10:12
雲に覆われた羊蹄山。空は晴れ間が広がってきたけれど、山頂はまだ雲が多い。あのあたりは結構風が強そうだ。見事にまわりに何もない独立峰なので、風雨の影響は相当強そうだ。天気が良いときでないと、安全ではない登山になるかもしれない。

今日羊蹄山に登ることは可能か?という試算も、昨晩のうちにしていた。しかし、登りと下りで10時間かかる山なので、帰りの飛行機には間に合いそうになかった。時間に追われて急いで下山して足をくじく、なんてのは最悪。登山で、ギリギリの時間設定は絶対にしては駄目だ。ということで、諦めていた。

それにしても、山の縁ギリギリを周回道路として道が通っているのではなく、山麓からここまでかなり距離が開いているのがさすが北海道。本州だったら、できるだけ最短で山の反対側に行きたいものだから、これだけ大周りするなんてことはない。

いちいちすげえ土地だ。いや、本州がゴチャゴチャしすぎているのか?

10:22
羊蹄山の東山麓にある、「ふきだし公園」にやってきた。

羊蹄山に降り注いだ雨が湧出している場所だという。富士山における「白糸の滝」みたいなところか。

駐車場から少しだけ歩道を歩く。

「霊場の由来」と書かれた看板が歩道脇に設置されていた。あ、ここは霊場なのか。

霊場というからには、アイヌ由来の不思議な伝承とかあるのかなと思って読んでみたら、昭和の初期に竜門寺というお寺がここが神聖な場所であるとし、不動明王をはじめとした仏像などを奉納したのだ、と書いてあった。

そうか、「霊場」というのはものすごく歴史があるのが当たり前だと思っていたけど、「昭和からスタート」の霊場というのもあるのだな。

階段を下り、湧き水が出ているところに向かう。

美しい水が豊富に流れている。

狭い谷になって勢いよく流れているのではなく、浅く・幅広く流れているところが雄大な感じでとても心が洗われる。ゴーっと勢いの良い滝はスカっとする反面、癒やしという点ではちょっと違う気がする。こっちも緊張感が出てくるので。

で、これが「ふきだし」。

長野や静岡にある白糸の滝ほど大げさではないけれど、ごく自然に湧き出ている感じがむしろいい。

まあ、塩ビ管から水が出ていたりもするけれど。どんまい。

あー。

先程見た、「ごく自然に湧き出ている感じ」を横から見ると、かなり人工的に作り込んでいることがわかった。なんか手品の種明かしを見ちゃった感じ。

清らなかな水が湧いているという事実は変わりないのだけれど・・・。岩の隙間から湧いている、という自然の神秘感は薄れてしまった。

もちろん、こうやっていろいろ人間の手を加えないと、湧水地が崩落しちゃったり問題があるから対策しているわけだけど。でもこれだったら「崩落してでも、自然のままの方がよかった」気がする。

きれいなんだけどねえ・・・。このきれいさも、人工建造物の産物ではある。

石積みの中から水が湧いているのも、これも自然の賜物なんだけれど。でも、石を積み上げた時点で人工的で、ちょっと残念。苔むしているというの風情があるけれど。

10:32
なんかモヤる。このままここを後にするのは物足りない。

ふと駐車場脇を見ると、小高い丘に向けて階段が一直線に伸びているのが見えた。展望台でもあるようだ。

なにが見えるのかわからないけれど、とりあえず登ってみることにした。

10:36
フウフウ言っているひとを尻目に、ぐいぐい登る。こっちは昨日今日と登山する気満々だったんだ、そして今も登山ウェアを着ているんだ。これくらいの坂はなんてことはない。

階段を登りきったところは、特にこれといったものはなかった。ただ、少し展望が開けています、という程度のものだった。これはこれで雄大な北海道の大地が見られて美しかったけど、体力に自信がない人がわざわざ登るほどの景色ではない。

(つづく)



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