屯田兵になった【北海道ハタケ仕事2】

しなだれたかぼちゃ

横倒しになったかぼちゃの茎。正式にいうと「つる」らしい。

出てきた脇芽を摘むせん定のことを「整枝」というそうだが、「つる」なんだか「芽」なんだか「枝」なんだか、それとも「茎」なのかややこしい。

花の根元に、ぷっくりと膨れた玉が見える。これがぐいぐいと成長していったら、あの味わい深く、渋いかぼちゃ師匠が誕生するのだから不思議なものだ。

すでに実りつつあるカボチャ

と思ったら、すでに売り物になりそうなサイズのかぼちゃも存在していた。正式な収穫はまだ2ヶ月先を予定しているが、個体差がかなりあるということだ。ただ、まだこいつは生き生きとしており、「師匠」と呼べるほどの風格はない。もう少し熟成が必要だし、収穫後は倉庫なんかで乾燥保存しておく必要があるのかもしれない。

スイカのようにぽんぽんと叩いてみて、「うん、中身が詰まってるな」と知った風を装うが、「中身が詰まっていないかぼちゃ」ってのは存在するのかどうか不明。

そういえば、そもそもかぼちゃを玉単位で買ったことなんて、一度もない。1/4サイズでも買ったことがないかもしれない。もっともっと小さく切られたものしか、手にしたことがないことに気がついた。

核家族化が進んでいる現在、大振りな野菜というのは受けがどんどん悪くなっていくかもしれない。小さい野菜がもてはやされる時代はもう来ているかもしれない。もちろん、大きな野菜をカットして売ればいいのだけど、カットされたらその時点からどんどん風味は落ちるだろうし、「カットしなくても食べきりサイズ」の野菜ってニーズがあるかもしれない。

作業中

スイカ泥棒、というのはよく聞く話だけど、かぼちゃ泥棒、というのは聞いたことがない。あまり泥棒冥利に尽きない野菜なんだろう。

スイカ畑で靴紐を結ぶな、という格言がある。しゃがんでゴソゴソやっていたら、泥棒に勘違いされるからだ。しかし、この写真を見よ。かぼちゃ畑でごそごそやっていたって、ぜんぜん泥棒っぽく見えない。

それにしても一面の葉っぱ葉っぱ葉っぱ。

ちょっとやり過ぎた感あるかも

せん定した茎の量は膨大。キャンプファイヤーでもできるんじゃないか、という量がどんどん畑の中から脇へと運び出されてきた。せん定する人とは別に、「せん定済みの茎を運ぶ専門の人」を常駐させないといけないくらい、次から次へと伐採された。

さすがにこのつみあがった量を見て、われわれ一同も肝を冷やした。マメヒコの事業に損害を与えているのではないか、と不安になってきたからだ。家庭菜園とは違い、これも立派なビジネスだ。かぼちゃ畑を遠足の人たちに荒らされてぼろぼろ、というのはさすがにまずい。

かなりせん定されてしまったハタケ

後半はずいぶん手加減をした状態でせん定をした。

「まあ・・・これは残そう」

という情状酌量がどんどん増えた。しかし、最終的に作業が終了したかぼちゃ畑はごらんのとおり。ずいぶんとすっきり間引きされた。これで日当たりが良くなり、さらに栄養が特定のかぼちゃに集中してくれれば良い収穫が得られるだろう・・・と、思いたい。

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