もはや観光【のっとれ!松代城2017】

会場

今年もやってきました、越後まつだい冬の陣会場。

荷物を体育館に置いて、身支度を済ませてから我々は会場の下見にやってきた。「下見」といっても、単にイベント会場の、だけど。レースコースではない。このあたりのやる気のなさは相変わらずだ。

熱心なのっとれ!戦士達は、今年も体育館の二階部分、窓際の廊下を使ってウォーミングアップのジョギングに余念がない。あれって、体育館でわざわざ走る意味はあるんだろうか?せっかくだから、現地コースをそのまま走ってきた方がよっぽど良い予行演習になると思うのだけど。

そんなことを思いつつも、早くも僕らの頭の中は、「屋台、何があるかな!?」ということばっかり。

このイベントの屋台は、地元の人たちがやっているのがほとんど。全国各地の縁日を渡り歩くような「プロの屋台屋さん」ではない。その分、「プロ屋台ならではのお約束」が全くないので、むしろわくわく感がある。

屋台

会場入ってすぐのところに「松代町商工会女性部」のピンク色ののぼりを掲げている屋台があった。「松代町」にも商工会があって、そして「女性部」ともなると、かなり人数が少ない組織っぽい。

「松代」と「十日町」はまだ合併して日が浅いということもあり、それそれが独立した文化を持っているようだ。たとえば十日町市は、2月に大きな雪の祭典を開催している。えっ、3月に「越後まつだい冬の陣(のっとれ!松代城)」があるのに、またやるの?と思うが、それぞれ歴史があるイベントなので、合併するとかどっちか片方を中止にする、ということはしないらしい。

「十日町市に吸収合併」という立場になった松代町だけど、「のっとれ!松代城」という人気企画があったのでイベントの吸収合併は免れたのかもしれない。この企画がなければどうなっていたか。

何しろ、この「越後まつだい冬の陣」、初日の土曜日なんて夜までずっと何かイベントが続く盛大なものだ。しかし、肝心の松代に宿が少なく、せっかくの夜のイベントを楽しんでいる人が果たしてどれだけいることやら。とても惜しいと思う。

実際僕らだって、今年はともかく昨年まで3年間松之山温泉に前泊したけど、一度たりとも土曜夜のイベントに行けていない。あたたかい温泉と、うまい宿飯が待っているからだ。夜のイベントに行きたいのになあ、と思ってはいるのだけど。

商工会女性部のテントで甘酒を無料配布していたので、頂戴する。

屋台

どぶろくを売っている屋台。

納豆、味噌、甘酒も売っている。

「納豆を売る屋台」なんてものが存在するのが、このイベントの楽しいところだ。屋台というのは、ケバブだとか焼きそばとかじゃがバターばかりじゃないんだ!見ろ!納豆だぞ!

屋台

何やらかっこいいロゴの屋台がある。「山ノ家」というらしい。「澁い」なんて旧字体を使った言葉も書いてある。なんだこれ。

調べてみたら、まつだい駅からほど近い集落にある、カフェ兼ゲストハウス、といった感じのお店だった。ネットにオフィシャルサイトがあった。

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へー、駅の近く(=イベント会場の近く、とも言える)に宿泊施設があるなら、便利だ。しかも素泊まり可能なドミトリーともなれば、使い勝手がいい。それこそ、「越後まつだい冬の陣」土曜日の夜のイベントに顔を出すことだってできる。

来年以降、検討対象にしよう。・・・と思ったけど、これを書いている時点で、2018年3月のに宿を別の場所に決めてしまった。すまん。

それはともかく、驚きなのがそのメニュー構成だ。古民家を改築して小洒落たカフェを営業しているだけあって、メニューがいかす。

豚モツのトマト煮、津南ポーク香味焼き、窯焼き自家製ピザ。

窯焼きピザ?と思ったら、屋台の奥に本当にピザ釜が据え付けられていた。すげー。

「レースが終わったらここで食べよう」と決める。

屋台

店頭に雪だるまが並ぶお店は、蕎麦屋。

ノーマルのそばで500円、天ぷらそばで600円。

さすがに冷たいもりそばは扱っていないかと思ったが、ちゃんと売られていた。雪なん関係ない。

3月ともなれば、お日様が照っていればむしろ暑いくらいだ。なので冷たい蕎麦をつるつるッとたぐるのも、心地よいだろうな。

屋台

緑色の鮮やかなはっぴを着た人たちがいる屋台。

わたあめを売っているかと思ったら、おでんや生モツ煮を売り、そして酒も豊富に売っている。この振り幅の広さが楽しい。

プロの屋台ならば、「うちはこの料理を専門にするよ」というのが明確に決まっているものだ。そうしないと、同じ敷地内で営業をする同業他店とかぶってしまうし、敷地内のどこにどのお店を配置するか、という場を仕切る人からしても、いろいろ売っているお店というのは扱いが困る。

一方この「越後まつだい冬の陣」は、そんなのは全く意に介さず、自分のところが売りたいものを売る。売れるだけ、売る。

その結果、お酒を売る屋台がやたらと多いのは、さすがだ。東京界隈の縁日屋台でも当然お酒は売られているけど、そんな比じゃないくらい、「やたらと」お酒が売られている。それが新潟のイベント屋台。

たとえばこのお店の場合、「特設コーナー!地酒飲み比べ11種」と称して、11種類もの越後地酒を一杯400円で売っている。下手な居酒屋顔負けの品揃えだ。もちろん、清酒以外にもビールやハイボールなどが売られている。なんというフットワークの軽さだ。

その割には、会場でほろ酔い・泥酔している人を見たことがない。寒いので、少々飲んでも酔えないのか、それともみんな節度ある昼酒をたしなんでいるのか。

我々の中でレースに参加しないメンバー、おやびんに「レースが終わるまでの間、11種類全部飲んでみたら?」とけしかけてみた。しかし、「私、そこまで飲んだら死んじゃう!」と言われた。そりゃそうか。

屋台

ラーメンを売る屋台もある。

しょうゆ、しお、みそと味がいくつもあるし、チャーシュー入りや名古屋コーチン入りといったトッピングものもある。

厨房の中はかなりの陣容だ。一体どうやってここまで人をそろえることができたんだ?とびっくりするくらい、万全の体制となっている。

若い男女が結構いるな、と思ったら、早稲田大学のボランティアサークルの人たちが参加しているらしい。最近の学生はアクティブだなぁ。僕が大学の時って、ボランティアの「ボ」の字も思いつかなかった。

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