体育館では、のっとれ!戦士に対するブリーフィングが開始された。
500名近い戦士が準備を済ませ、整然と並んで話を聞いている。
年々、コスプレをする戦士が増えている気がする。「歌舞伎者賞」狙いの人もいれば、単に仮装をしてこのお祭りを盛り上げたい、というスタンスの人もいるようだ。
僕だって、ずっと例年陸上自衛隊の迷彩服を着ている。別に仮装というつもりではないのだけど、端から見るとこれも立派な仮装だろう。面白くも可愛くもないので、「なんなのあの迷彩服を着たオッサンは?軍事オタク?」とか思われているかもしれない。
とはいえ、声こそかけられないものの、毎年同じ格好をしていれば「ああ、去年もあの人はいたな」と思われるものだ。自衛隊迷彩は、地味ながらもちょっとはインパクトのある格好。なので、「自分の目印」がわりに、今後も着用し続けることになるだろう。
何しろ頑丈だし、動きやすいし、防寒服としても優れている。荷物としてはかさばるのと重たいのがネックだけど、これはもう仕方がない。
ほかにももっとイカした格好を思いつけば変更したいのだけど、特にこれといってアイディアがない。
実は以前から、村山統括軍師が好きすぎて「ニセ統括軍師」コスプレをしようと画策していた。そのこともあって今回軍師殿を間近でつぶさに観察したのだけど、案外マネが難しそうだ、という結論になった。
段ボールでチープな鎧を作って、「手抜きにもほどがある!」と周囲から苦笑される系のコスプレをするのも手だけど、それだとレース中に壊れてしまう。かといって、実際に鎧をどこかからレンタルしてくると高くつきそうだ。・・・ニセ軍師はやめたほうがよさそうだ。
ブリーフィング後、のっとれ!戦士は会場の外に出る。入場式のための待機だ。大勢の戦士たちで、壮観。
ちなみに青いヘルメットが男性、オレンジのヘルメットが女性だ。
入場開始の前に、ちんころさんたちと写真撮影。
この「ちんころ」、昨年初登場して我々に強い衝撃をぶちかましてくれた存在だ。今年も、登場。しかも、一人だったのが二人に。それも、女性。なんと「ちんころ」、男女ペアになっとる。
男性一人なら、「茶目っ気のあるやんちゃな兄ちゃんが、勢い余って不可思議なパフォーマンスをやってる」という見え方もするけど、こうやって女性も加わって、実際に白塗りのオバQ的格好になっているとなると、こりゃガチだ。
実際、会場ではこの二人をとても暖かく出迎えていて、昨年とは大違いの大人気キャラクターだった。記念撮影をせがまれていることも多く、こりゃあひょっとすると「のっとれ!松代城」最大の人気キャラクターになるかもしれない。
「ちんころ」って何?ということについては昨年の記事で説明したので省略するけど、興味がある方は「ちんころ」で画像検索をかけて欲しい。十日町市の郷土名物「ちんころ」の実物を写真で見ると、その愛らしさと精巧さに思わず「うわあ!」と声を上げてしまうだろう。
・・・にもかかわらず、どうデフォルメしたらこうなるのか?というのが、目の前にいるリアルちんころ。それが面白すぎて、ガツンと強烈なインパクトを我々に植え付けてくる。仕掛け人は実はマーケティングのプロなんじゃないか、とさえ思えてくる。
しかも男女ペアになったちんころs、男性の方(元祖リアルちんころ)はニッコリ、というか、にたーっと笑うのに対し、女性の方(新ちんころ)は比較的無表情、とキャラクターがしっかりと分かれている。このあたりも、うまい。
いや、実は新ちんころさんもカメラを向けられたときは笑っているのかもしれない。しかし、あまりに大きく口の周りを真っ赤に塗りたくっているので、表情がとてもわかりにくくなっているのだった。それがまたミステリアスで、いい。
もうここまで白塗りになってしまうと、もともとの顔というのは全くわからない。覆面レスラーと一緒だ。覆面をしていないのに。
なので、「体育館のロビーで、白塗りを始めた人たちがいるぞ」という一報を聞きつけ、さてはちんころ!?と思い様子を見に行った際も、その人が「元祖ちんころ」なのかどうか全くわからなかったくらいだ。
元祖ちんころさんに、昨年一緒に記念撮影をさせてもらった際の写真をスマホで見せ、「昨年のこの方ですか?」と聞いたくらいだ。それくらい、「世を忍ぶ仮の姿」と「ちんころの姿」とはギャップが大きい。
ちなみに元祖ちんころさんは、昨年のちんころと自分が同一人物であるのを認めた後に、「ブログやってますよね。見ましたよ」と告げた。うわ、このサイト、見られたかッ!急に恥ずかしくなった。
入場式開始。
村山統括軍師、歌舞伎者たちを前に、後ろからぞろぞろとのっとれ!戦士たちが入場していく。
通路両脇の屋台からは、店員さんが「がんばれー!」と戦士たちに声援を送ってくれる。
ありがとう、頑張るよ。ただし、レースはそこそこに、ハワイの抽選が目当てだけど。
このサイトの読者さんである「もぐさん」が当日現地で合流。レース最後までご一緒することになった。これにて、チームアワレみは5名体制でレースに臨むことに。誰か一人でも、ハワイが当たらないわけがない。いや、こりゃもう、当たるしかない。どうしよう、アロハシャツとか持ってないぞ僕。
雪面のしまりはとても良し。昨年のようなグズグズとは大違いで、歩きやすい。これなら、疲労感は大きく軽減されるだろう。
松代城がある山を見上げたところ。
近いようで案外遠いんだな、これが。しかし近い人にとっては、朝飯前レベルの距離感らしく、レースが始まって20分程度でゴールしてしまう。さすが「城主」の称号を一年間与えられる人は次元が違う。
勇者様は、今年新たに投入した新兵器の上に立ってご満悦の表情。
「眺めが良いです」とのこと。確かに、頭一つどころか二つ、図抜けて高い。
なるほど、道理でやたらと重たくて頑丈な装備なわけだ。軽いハリボテではない理由は、「自分が乗っても壊れない」強度を確保するためだった。
「これさえあれば、障害物も楽々乗り越えられます」
だって。なるほど!それは賢い!
モーニングスターのような武器だけど、このトゲを雪の段差に突き刺せば便利に使える・・・かなあ?トゲを雪に刺したが最後、今度は抜けなくなるかもしれないけど。
いずれにせよ、この無謀な武器を思いつき、実際に作り、持ち込んだその才能に嫉妬すら覚える。ちんころもそうだけど、みんなすげえな。
コメント