疲れ果てて雪国【那須湯本】

鹿の湯

15:34
谷まで下りたところに、鹿の湯がある。ここはほれぼれするような良いお湯だが、休日にもなれば芋の子を洗うような状況になるので決して居心地が良い温泉ではない。しかしそんな鹿の湯も、こうも雪が積もっていたら人の気配がとても少ない。平日だし、シーズンオフだから当然だ。

ただただ、川の流れる音だけが聞こえる。

右側の建物には玄関と受付、そして休憩室がある。橋を渡って左側の建物が浴室になっていて、湯温が異なる浴槽が(男性の場合は)6つ、並んでいる。

川底は白くなっているが、これは温泉成分が析出して沈殿したものだろう。

雪が積もる

湯の花採取場がある。まるでソーラーパネルでも設置したかのような配置で、木のといが設置されていた。那須湯本は硫黄分の多いお湯なので、このあたり一面硫化水素の臭いが立ちこめている。ああ、温泉にやってきたなという感じを強く受ける。

この雪景色、そして人気の無さ、さらには硫化水素臭。あらためて「さあ、療養するぞ」と気合いが入るシチュエーションだ。

いや待て、「療養するぞと気合いを入れる」っておかしいだろ。療養するからにはくつろがないと。特に今回はそういう趣旨なんだから。

民宿街

鹿の湯の下流側には、元湯民宿街がある。この一番下流のあたりに今回僕がお世話になる「民宿松葉」があるはずだ。

これまでもこの建物が並ぶ様は何度も見てきたが、宿としていまいち色気がないので、「ふーん、こんなところに泊まる人がいるんだ。やっぱり湯治客なのかな」と思っていたものだ。それがまさか自分が泊まることになるとは。

それもこれも楽天トラベル様々だ。わざわざピンポイントでここの民宿を探し、電話帳で電話番号を調べて電話して予約・・・ということをする気は全くなかったのだが、楽天トラベルに「松葉」は掲載されていて目にとまったのだった。

民宿街の道

民宿街。

民宿街・・・といっても、この逗留中何度かこの道を歩いたもののここに何軒民宿があるのかはよくわからなかった。白い壁だし、「どうだ宿だぞこの野郎」といった風情の建物って少ないし。

しまっている蕎麦屋

15:35
「鹿の湯のそばのそば」というお店が民宿街入ってすぐのところにある。この存在は出発前から気づいていたのだが、口コミが全然見つからなかったし本当に営業しているかどうか怪しかった。なので当てにはしていなかったのだが、案の定営業していなかった。翌日も営業していなかったし、こんな雪の季節はそもそも営業していないのだろうか?

営業しているのだろうか?

民宿なので玄関ってのはこんな感じ。でもこの建物なら宿っぽいな。

滝の湯

民宿街を下っていくと、木造の大きな湯屋に出っくわした。「滝の湯」という看板が掲げられている。見ての通りの共同浴場だ。

滝の湯の看板

この元湯滝の湯は、「行人の湯」源泉を使っている、と書かれている。あ、鹿の湯とは違うのか。ここから徒歩数分の鹿の湯は当然鹿の湯源泉だから・・・と思ったら、鹿の湯は「鹿の湯源泉」と「行人の湯源泉」の混合なのだという。だから、鹿の湯と似たお湯、ということになる。

で、鹿の湯が芋の子を洗う状態なのに対し、こちらの滝の湯は地元民と民宿街の宿泊客限定となっている。扉に鍵がかかっていて、外来入浴はできない仕組みだ。なので、ゆっくり・まったりと那須湯本満喫なら絶対こっちの方がいい。

ちなみに今回泊まる宿にはお風呂がないので、お風呂に入ろうと思う都度雪の中滝の湯に向かうことになる。何しろ何もやることがない療養だ、朝から晩まで、何度も湯に浸かってやろうと思っている。

「温泉は一日三回まで」とかよく注意書きを見かけるが、知ったことか、四度でも五度でも入るぜ。

・・・療養じゃないのか?何をしに来たんだ、ここに。



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