驚いた。
部屋に入ってみると、そこに部屋はなかった。いや、部屋なんだけど、あるのは「廊下」だった。なんてぇ贅沢な空間の使い方だ。
こあがりが左にあり、その先が居室。右側にはトイレ、洗面所がある。
廊下部分にある籐の椅子なんて、いったいいつ使えばいいんだろう?冬だったら寒いし。
金持ちが泊まるような部屋には普段泊まりなれていないので、「広い部屋」に入るとソワソワしてしまう。別に使い道がなければ、オブジェくらいに考えて放置しておけばよいのだけど。
居室。かなり広い。
男女で部屋を分けていて、こっちは男部屋(3名)。
部屋の中央にはラグが敷かれ、大きな机が据えられてる。一方、こたつは窓際に設置されていて、ぬくぬくしたい人はそちらへどうぞ、というわけだ。うわあ、どっちも満喫したい!と思うが、別にどっちでもいいじゃないか。落ち着け。
窓際には小さな庭園。枯山水、というと大げさだけど、石灯籠まであったりする。
で、床の間があって、さらには大きな磁器の壷まで。
「子供がはしゃいで、割ったらどうしよう?」
なんてことは想定していないようだ。子供が宿泊すると事前にわかっていたら、この部屋は割り当てられないのだろうか?
「ゴージャスな部屋だな・・・ほら、ランタンまで置いてある」
床の間の片隅に、非常時用の蛍光灯ランタンが置いてあった。
このあたりはとてもゴージャスなのだけど、液晶テレビは小さかった。置き場の制約で、これ以上大きいテレビは置けなかったようだ。
こたつは二人用。
温泉旅館の定番として、窓際に椅子と机が設置されているものだが、それのコタツ版と思えばよい。ああ、夏になるとこれが撤去され、先ほど室内廊下で見かけた籐の椅子がここにやってくるのかもしれない。
お茶請けとしてしんこ餅が置いてあったので、さっそくいただく。しんこ餅は松之山温泉の名物だけど、僕は大好きだ。上新粉で作ったあんこ入りまんじゅうで、いたってシンプルなのだけど。
うん、うまし。
館内図を見るのは大好きだ。建物がどういうつくりになっているのかが一目瞭然で、地図を見る楽しさに通じるものがある。特に温泉旅館の場合、増改築が加わっていびつな形になっていることも多く、その変遷を推測するのが楽しい。
おっと、我々が今いる部屋がやはり一番広いようだ。小さな部屋の倍以上の広さがある。運がよかった。
16時半ころ、今晩の宴会用にお酒を仕入れるため、いったん外出する。買出しをして、一段落してからお風呂だ。そして、メシ。そのあと、カツ丼!そして、宴会!やあ、やることがいっぱいある。
宿から鷹の湯源泉がある方角を見たところ。煙を吹いている源泉湧出場所が見える。それにしてもすっかり雪が溶けてしまっている。
松之山温泉は急峻な斜面に囲まれた谷に位置するのだけど、その崖もずいぶんと雪が溶けてしまっている。日が当たりにくい場所で、雪がなかなか溶けないと思ったのだけど。
温泉街中心部はご覧のとおり。雪の気配すらあまり残っていない有様。今年は記録的に雪が少ないらしい。明日のレース、大丈夫か?
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