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B型ケビンの中に入る。
6畳の空間と、台所がある1Kの間取り。
今回は角部屋だったので窓が2面にある。開放感があるように見えるが、実際は外から丸見えになるのでカーテンは常時閉めっぱなしにしていた。すぐ外を人が通り過ぎることがあるからだ。
キッチン。
ガスコンロが完備されている。
戸棚を開けてみると、ボウルや鍋、やかん、フライパンなど一通り調理器具は揃っていた。
同様に、引き出しをあけるとカトラリー類やおたまなどもちゃんとある。
さすがにコーヒードリッパーのような嗜好品は置いていないので、必要ならば持参することになる。
炊飯器が引き出しの中に収納されていたのでちょっとびっくりした。さすがにこのまま炊飯することはできないので、使うときは外に出してから使うことになる。
台所備品一覧。
ビジネスホテルなどで大胆な備品泥棒が後を絶たない、というニュースを以前見たことがあるが、こういう施設だと備品泥棒ってどれくらいいるのだろうか?使い込まれたフライパンを盗む、などという人はあんまりいないとは思うが。
ちなみに備品の中に、栓抜きとコルク抜きは完備されていた。これ、大事な情報。
よくあるのが、誰かがワインを持ち込んで「今晩はこれを飲もう!いいワインだから!」などと自慢していたのに、コルク抜きが見つからなくってワインを飲むことができず、意気消沈してしまうパターン。大丈夫、小梨平のケビンならそういう悲劇は生まれない。
押入れを開けると、そこには布団一式と座布団が収納されていた。
「ネイチャー志向の宿泊施設」と書いてある。面白い表現だ。
「小梨平キャンプ場は、ケビン・食堂・売店・入浴施設等が併設されたネイチャー志向の宿泊施設です」という文章なのだけど、これだけ設備が整っているのは本当にありがたい。朝食も夕食も食堂で食べられるし、自炊するための食材は売店で豊富に売っている。至れり尽くせりな上に、大浴場もある。そして何より、値段が安い(他の宿と比べて、相対的に)。
部屋の中にあった宿泊案内の冊子を一生懸命撮影している。特に詳細に解説するのはきりがないのでやめておく。
小梨平の地図。
緑色に描かれているところがキャンプ場で、地図の右側の白いエリアにケビンが立ち並ぶ。
ケビンは思ったよりも数が多くない。ハイシーズンになると争奪戦になるのは納得だ。
ガスコンロの使い方について、英語による解説ページもある。
小梨平のケビンに泊まる外国人観光客っているのか?と思うかもしれないが、これが案外いる。アジア系の人はあまり見ないが、欧米系の人はケビンに泊まっているのをよく見かける。さすがに短期間の日本観光で小梨平ケビンに泊まるということは難易度が高いので、駐在員とその家族など、日本に長期滞在している人なのかもしれない。
上高地の由来など書いてある。
小梨平の食堂、売店、風呂、受付は季節によって営業時間が異なるので注意が必要だ。
この日は、食堂が07:00~17:20、売店が07:00~18:00、風呂が16:30~18:30となっていた。
風呂はCOVID-19の流行を踏まえ、従来のオペレーションよりも厳重になっていた。
- 外来入浴は中止
- 小梨平に宿泊する客は、30分刻みの事前予約制で入浴できる
- キャンプ客は14時から16時まで、ケビン客は16:30以降
これまで、3,000メートルクラスの山々を歩いてきて汗でドロドロになった人たちが、下山してこの小梨平でひとっ風呂浴びるということができた。しかし今じゃ、外来入浴の受け入れを停止してしまったのでそれができなくなってしまった。汗をかいたまま、バスに乗って上高地を離脱することになる。
あと、キャンプの客もお風呂の最終入場が16時ですよ、というのは随分早くて不便だ。しかし、客の自由にさせておくと、おそらく17時~18時に客が密集してしまう。それを避けるためにやむを得ない区分けになっている。
これも2020年ならではの光景。
(つづく)
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