
フロント前のロビーでは、赤いカーテンやらマイク、譜面台といったものが並べられていた。どうやら、19:55から始まるショーの準備らしい。
あっ、よく見ると天井からはミラーボールがぶら下がっているぞ!
毎日開催するんだから、もう常設会場を作っちゃえばいいのに、と思うけどダメなんすかね。どこか空いている宴会場を使ったりして。

やっぱり人の往来が多いロビーでやってこそ、人が集まる・・・ということだろうか。食堂のすぐそばなので、食事終わりのお客さんが立ち寄るだろうし、売店の売上げだって上がるかもしれない。
でもなんといっても、お客さんの目的の大半は「無料宿泊券が欲しい」ということなんだろうけど。

ひえー。「おひねり花」という名目で、席の予約を承っているのか。やるなぁ。お値段、1,000円。
でも、歳がいっている方の場合、小一時間立ちっぱなしはつらいだろう。最後の抽選会まで見届けるならば、1,000円払っても良い・・・のかもしれない。それがイヤなら、自分で折りたたみ椅子を持参するか。
最後まで居残ると、ひょっとすると無料宿泊券が当たるかもしれないぞ!疲れた足腰は後で温泉で治せ!気合いで最後まで残れー!

売店では、日進館グッズがあれこれ売られていた。商売熱心だ。
「万座の湯」という入浴剤が売られていたり、「万座温泉水マスク」なるものまで売っている。保湿効果が期待できるのだろうか?万座温泉のお湯はかなり匂いがするはずだが、どうなっとるんや!?

さすがに山奥なので、飲み物の値段が高いのはしょうがない。
500mlペットボトルの飲み物が、210円。なにしろ、ここから下界に下っても、まだ嬬恋だ。そこからさらにどんどん下らないと、都会にはたどり着かない。
山小屋がそうであるように、ゴミが出たら全部それは下界に下ろさないといけない。都会とは訳が違う。
なんなら、ペットボトルは逆デポジット制にしても良いのかもしれない。ごみ箱に捨てたら、プラス20円いただきます、持ち帰るなら、そのお金はいりません、と。
・・・ダメだな、ごみ箱に捨てないで、どこかにペットボトルを隠されておしまいだ。

本館から湯けむり館に繋がる連絡通路部分を歩く。

レンタルスキーの部屋があった。近くにスキー場があるので、その客向けだ。
板、ブーツ、ストックの3点セットで1日レンタル料金は3,500円。最近スキーをやっていないので、これが高いのか安いのか、よくわからない。
滑りまくって、そのあと名湯に浸かる。最高じゃないか!と思うが、もうその後はすぐに寝るだろうな。万座のお湯は威力が強いので、長湯するとかなり疲弊する。

旅館やホテルにおける、ビール価格をチェックする癖は未だに抜けきっていない。
日進館の場合、350ml缶は350円という「1ml=1円」相場で、500ml缶は450円だった。ロング缶の方が少しお得。
ペットボトルジュースが210円であることを考えると、ビールの値段設定は良心的。

「なんだこれは?」と一瞬びっくりする「シオンの泉」と書かれた扉。
シオン、というのはキリスト教の関連用語だ。エルサレムの土地の名前だったっけ。プロテスタント系の施設や団体名によく使われている印象がある。
どうやら、ここはチャペルになっているらしい。

いっぽうこちらは、「ななかまど」という広間。
「直行バスプラン休憩室」と書いてある。
この巨大温泉ホテルは、東京とホテルを往復する直行バスを運行しているのだけど、その時間待ちのお客さんがここで待機するのだろう。それにしても、一軒の宿が単独で直行バスを運行できるのだから、すごいことだ。

探検を進める。
階段の先は、扉が閉まっていて、よくわからない。
こういうのって、ワクワクするよな。

廊下の手すり脇に、斜めに立てかけられた長い木の棒があった。
そこには「ツララ落とし」と書いてある。なるほど、軒先のツララも溶けて落ちてくると危ない。お客さんに何かあってはまずいので、職員さんがこの棒でツララをたたき落としているのだろう。お疲れ様です。

使われていないと思われる階段。館内図には描かれていないエリアも、まだこの建物にはある。

探検しつつゆけむり館に戻る。それにしても遠い。

あれ。
湯けむり館の突き当たりに、「極楽湯への道は使えない」という張り紙がしてあった。危険のため立ち入り禁止、だって。
直線距離では近い場所にある露天風呂なのに、このルートが断たれたので、正面玄関経由で風呂に入りにいかないといけなくなった。片道10分コースだな、これだと。

露天風呂極楽湯、と描かれたパネルに白い紙が貼ってある。
「危険 立入禁止」の文字も見える。
一体、どれだけデンジェラスなんだ?熊に襲われるとか?
(つづく)
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