伊香保から、榛名湖を目指す。
万座温泉方面に向かうにはやや遠回りになるけれど、車を運転する身としてはこのルートは避けて通れない。
何しろ、漫画「頭文字(イニシャル)D」の舞台、「秋名」がこの道だからだ。
「頭文字D」を知っているドライバーさんは、必ずこの道で大興奮する。そして、その漫画を知らない助手席の人は、しらけるか、「はあそうですか」と適当に話を合わせる。毎度そうだ。そういうギャップが生まれる場所。
ちなみに、2019年4月時点では、Googleマップに「頭文字D 秋名ダウンヒル ゴール地点」という地点登録がされている。架空のドラマの話なので、いつ地図上から削除されてしまうかは、不明。
なお、ダウンヒルのスタート地点はマップに掲載されていない。
秋名・・・じゃなかった、榛名山へのウネウネ道を上りきると、びっくりするくらいのまっすぐな道になる。山の上にこんな道があっていいのか!と驚かされる、開放的な場所。カルデラの中に入ったからだ。
榛名山山頂、通称「榛名富士」が見える。
榛名山の周辺地図。
伊香保方面からやってきたら、「あまり観光施設がない場所だな」という印象になるけれど、地図を見ると榛名湖の反対側の方が賑わっているようだ。「はるなコケッコーグルメ通り」なんて書いてある。なんだそれ。そんなの、あったっけ。
榛名湖。山上にこんな湖があるというのが、ちょっとした驚きだ。
群馬県には、この榛名湖だけでなく赤城山にも大沼(おぬま)と呼ばれる山上湖があるので、観光地には事欠かない。その割には、「未開の地グンマー」などとネットではネタにされている、かわいそうな県だ。僕みたいな温泉好きからしたら、草津温泉や万座温泉があるというだけでも、群馬県の価値というのはものすごくあるのに。
車を走らせ、「はるなコケッコーグルメ通り」の方に向かってみる。
ああ、確かにいろいろお店がある。
お店が連なっているけれど、なにせここを通り過ぎるのはほぼ全員、車だ。
「あ、お店があるね」「そうだね」
なんて会話をしているうちに、びゅーんとお店を通り過ぎてしまう。
そうならないためにも、道行く車の気を惹こうと客引きの店員さんが各店舗には控えていた。
ところで、なんで「コケッコーグルメ通り」なんだろう?
調べてみたら、榛名山麓で育てられたブランド鶏肉が「はるなコケッコー」なんだそうだ。へええ。
とはいっても、我々はまだ先ほどのはちみつうどんがズシンと胃袋にとぐろを巻いている。
何もせずにスルー。
そのかわり、榛名山を下りて草津温泉方面に向かう途中にあるセーブオンに立ち寄り。
ここは以前、ホットスナックとして店頭で焼いている焼きまんじゅうを買った場所だ。今回もお世話になる。
とはいっても、焼きまんじゅうを食べるわけではなく、おみやげとして一箱購入にとどまった。
焼きまんじゅうは、ふかふかの肉まんの皮みたいなものなので、とても軽い。軽量な割にはお値段がそれなりにするので、ちょっとびびるけど、「重い物は良い物だ」というのは古い発想だ。昭和の発想だ。そんなのが良いなら、バウムクーヘンでも食ってろ、という話だ。
(つづく)
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