壁に浴室乾燥のスイッチが埋め込まれていた。
ちくしょう、こういうのを見るとがぜんワクワクするんだよなあ。さっきからずっと、「こういうガジェットに心を奪われてはいかん」と自分を戒めているんだけど、全然ダメだ。浴室乾燥なんていらないよね、という結論になりつつあるのに、それでもこういうボタンを見てしまうと機能を詳細にチェックしてしまう。
風呂エリアを一挙に。だんだん内見のコツがつかめてきたので、写真の撮影が雑になってきたぞ。
この物件は、洗濯機置き場を中心に風呂、トイレにつながっている。つまり、洗濯機置き場エリアが脱衣場になるわけで、これは便利だ。着替える場所があるって、何気に便利だぞ。
風呂は普通。折角だから独立洗面台にしてくれれば最高なのに、と思う。
トイレも普通だが、扉が場所の都合上引き戸になっている。引き戸のトイレってのも、なんかいいかも。
あと、トイレが洗濯機置き場の奥に位置している、というのはさりげなくポイントアップだ。トイレって、予想以上に音が漏れるものだ。来客がいるときに、用を足している音を気にしなくて済むというのは嬉しいことだ。
さて、問題のリビングだ。「T字型」と形容したこの部屋をどう使いこなすか、だ。ここにベッドを押し込めることができれば、部屋を随分広く使うことができる。逆にベッドが入らなけりゃ、まるごとデッドスペース気味になる。
早速、メジャーで測ってみる。
「大体ベッドでしたら、横幅90とか100で、縦は200から210くらいですよ」
ということなので、その通りはかってもらった。
「大丈夫そうですね」
縦と横、測ってくれた担当者がこちらを見上げて言う。
「あれ?案外ベッドって小さいものなんですね。こんなところにすっぽり入っちゃうくらいなのか」
「こんなもんです」
クローゼットの観音開きと干渉するかと思ったけどそれは大丈夫だったし、ベッドが長すぎて出っ張る、ということもなかった。このいびつな形の部屋は、やっぱりベッドを押し込むために作られたものだったのかーッ。
「でもこの棚は?ベッドを棚側に寄せちゃうと、棚の下が使えなくなってしまう」
「そこは普段使わないものとかの置き場にすればよいかもしれませんよ。または布団にするとか」
「ああそうか、クローゼットがすぐ脇だから、布団をたたんでしまうのも楽だ」
あと、ものは考えようで、1Kの家で棚がリビングに備え付けられている物件なんて早々ない。壁に埋め込まれたこの棚は、邪魔にもならず便利だ。本を並べると、ベッドで寝ながらいろいろ読むことができそうだ。これはいいな!
この物件の場合、ベッド置き場はもう確定。のちのち変更するっていうこともあるまい。そうなれば、パキパキとその他の家具を置く場所っていうのは決まっていく。
ベッドで横になりながらでもテレビが見えたほうがいいから、テレビ台はこの位置だし、テレビの向きはこっちだよね、というのも決まる。となると、コタツなり椅子なりを置く場所も決まる。おお、一気にここでの新生活が想像できるようになってきたぞ。
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