俺の引っ越し2013

新居物件がほぼ決まる前に、既に今住んでいる家の不動産会社に退去する旨を伝えてあった。契約書上では、「退去1ヶ月前までに通告すること」と規定されていたからだ。

「新居が決まっていないのに、退去だけは確定しちゃうって綱渡りな話だな」

と思う。それがイヤなら、新居を早めに決めて、その分新居に無駄な家賃を注ぎ込むことになる。これなら、新居が見つからずに路頭に迷う、ということはない。

退去通告は11月中旬に行っていたのだが、新居が決まったのは11月末。それまでの間、自虐的に「荷物はレンタル倉庫に預けて、自分はネットカフェ難民になるかもしれん」なんて周囲に語っていた。11月24日、決定的な物件に出会えなかったけど、内見した中から1軒を選んだのは「追い込まれ感」が少しあったからだ。

11月24日に申し込んで、審査OKの連絡が担当者経由できたのが26日。あれだけネチネチと文句を言ったものの、翌日27日には入金を済ませた。

さあこれで引越しに向けてヨーイドンだ。

手を付けられるところから、優先順位を問わずどんどん作業を開始した。

まず目をつけたのが電気ガス水道のライフライン。これについては、東京電力が「引越れんらく帳」というサイトをやっていて、ここに情報を登録すると各社に一括で引越し申請ができるのでそれを使った。
クレジットカードや電話、新聞、保険、果ては通販までもが住所変更を一括でできる。

・・・のだが、未対応なものも多く、実際はあんまり役に立たなかった気がする。あと、水道にしろガスにしろガスにしろ、お客様番号や水栓番号といったものを入力しなければならず、それがとっさにはわからなかったので結果的にバラバラな申請となった。

これらの番号は、ポストに月に一度投函されるメーター計量結果の紙に書いてあるから。何で住所を入力するだけで引越しに対応してくれないんだ、と思う。恐らく、同じ住所でも契約が複数あるんです、みたいなところがあるからなのだろうけど。

何はともあれ引越し業者を見つけないと始まらない。

全くあてがないので、CMなどで有名な会社などをざっくり調べてみるが、ぴんと来ない。

いまどきの引越し会社は、web見積もりができるところが多い。ざっくりこんな感じ、と家財道具を入力していけば、概算費用を提示してくれる。しかし、実際は「最終的には家に担当者がやってきて、目視でお見積もり」というのが多かった。

あかんあかん!家には一歩たりとも踏み込ませないぞ。ゴミ屋敷に近いような散らかりっぷりと汚れっぷりの家だ。それがイヤで、恥ずかしくて、今回引越しをするわけでもある。何が悲しくてその「恥ずべき家」を見せないといかんのだ。しかも、今回の引越しで、多くのうすら汚れた家具は捨てるつもりでいた。見積もりにきてもらっても参考になるとは思えない。

引越し業者一括見積もりサイト、というのをwebで発見した。引越し荷物と日時、住所などを入力すると、10社以上の会社から見積もりが取れるのだという。それを使ってみることにした。しかしその際、条件としたのは「来宅見積もり不要の業者」だった。それだけは譲れない。

そのほか、一括見積もりをする際に条件としたのは、

・不用品の引取りをやってくれる
・ハウスクリーニングをセットでやってくれる

の二つだった。冷蔵庫や洗濯機をこの際捨てるのだけど、家電リサイクル法とか面倒なので、引越し業者に依頼したいところだ。あと、ハウスクリーニングも引越しのタイミングで、ぜひ。

ハウスクリーニング。これはもともと退去後、不動産屋が自腹でやることが賃貸契約で規定されていた。しかしそれとは別にハウスクリーニングを入れることにしたのは、それだけ家が大惨事だったからだ。

正直、びびってます。どれだけ、原状回復に関して費用請求されるんだ、と。フローリングは傷や汚れが目立つし、コンロは丸ごと交換しなくちゃダメなくらいボロボロだし、トイレの床は痛んでるし、便座は割れてるし、浴室はカビだらけだし。

僕は完璧主義な性格だ。やるとなれば徹底してやる。何でもだ。しかし、「ああこりゃ完璧にこなすのは無理だ」とわかった瞬間、その事象を「なかったこと、見なかったこと」にしてしまう。僕にとってこの家の清掃、維持管理というのがまさにそれだった。掃除を全然していないので、とんでもない状態になっていた。

そんなわけで、荷物を運び出した後、お部屋掃除を今更ながらやる気なんて全然起きなかった。面倒くさいから、というのもあるけど、汚れすぎていて打つ手がないからだ。これはお金を払ってプロに任せたほうが賢い。そう思って、二重にはなるけどハウスクリーニングを依頼することにした。

とっちらかった状態で不動産屋に物件引渡しをしたら、この後ハウスクリーニングが入るとはいえ、不動産屋の心象を悪くする。その結果、原状回復費用の負担が増える可能性は高い。カネで解決できる話なんだからこのあたりはドライに対応すればいいんだけど、こちらとしてもプライドがある。やっぱり、引渡し時には少しでも「ごまかし」をしておきたい。引き渡し時に、不動産屋から呆れられたり、嫌味を言われたり、怒られたりするのはどうしてもイヤだ。

己のプライドのためなら、金は惜しまない。原状回復費を抑えるとかこの際どうでもいい。

さて、一括見積もりサイトだけど、申し込みをしたのが24時近い時間だった。で、申し込んで数分もしないうちに、わらわらと「お見積もりの依頼を承りました」メールが送られてきて大変なことに。やめろやめろ、これから僕は寝るんだ。いつでも連絡が取れるようにと、携帯のアドレスを連絡先指定していたことに後悔した。

翌朝になると、今度は電話攻撃だった。ひっきりなしにかかってくる電話。0120の番号が多いが、もちろん全部心当たりがない番号だ。引越業者が喜び勇んで電話しているものと推測された。ちがうちがう、四の五の言わず、おとなしく見積もり金額を提示してくれればそれでいいんだ。電話は勘弁して欲しい。

そもそも、備考欄に「電話連絡はお断りします」って書いておいたのに。そんなの全然無視して電話しまくってやがんの。やめろー。結局この日、20件以上の着信があったけど、見に覚えがない番号(=引越し業者)からの電話については全て応答しなかった。備考欄に書いた注意事項すらちゃんと読んでいないような業者は、門前払いだ。

しかしこの電話攻撃は1ヶ月くらい、時々繰り返されたので参った。忘れた頃になって電話がかかってきて、うっかり応答したら「もう引越し業者はお決めになりましたか?」って聞いてくる。いや、とうの昔に決めてるから。さようなら。

1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36

コメント

コメントする

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください