地上の楽園を普段使い【小梨平ソロキャンプ2019】

18時半になって、「さてそろそろ」と重い腰を上げる。読書とコーヒータイムを打ち切り、浴室に向かう。受付で500円を払って。

風呂は19時で終了になる。残り30分を見計らって、ギリギリのタイムアタックだ。F1の予選みたいなものだ。予選時間終了時間ギリギリから逆算して、ピットから出撃する。

一番風呂、という言葉はよく聞くけれど、「一番最後風呂」というのはあんまり使わない言葉だ。しかも、その「一番最後風呂」を狙って入るとは。

それだけ、これから長くて寒い夜に対して警戒しているわけだ。温泉旅館の畳の部屋でゴロンとくつろぐのとはわけが違う。

きっちり19時に風呂から上がり外に出てみると、さすがの小梨平もすっかり夜の帳が下りていた。

朝早くから開いている受付も、今やシャッターが閉まっている。

19:14
また岳沢の写真を撮る。

19:22
改めて、梓川の河原に戻って酒盛り・・・じゃなかった、ノンアルコールビール盛りをはじめる。読書を続けるにはもう暗すぎるので、うっすらと見える岳沢を肴に飲む。

この写真はシャッタースピード遅めにしているので、薄明状態に写っているけれど、実際は殆ど真っ暗だ。だって、19時半近くだぞ?

それでも粘る、粘り続ける。我慢できなくなるまで、ここにいる。

19:42
「ギリギリまで屋外で粘るぞ」という僕の本気度を見てほしい。

ノンアルコールビールを4本も並べている。

カマンベールチーズ鱈、柿の種は小梨平売店で買ってきたもの。ノンアルコールビールだってそうだ。オール上高地の地消。

なお、夕ごはんはさらにこの後だ。

19:55
すっかり真っ暗になってしまい手元さえ怪しい。

じっとしているのは厳しい時間帯になってきたので、今日も星空撮影会をやってみた。

何が写るかわからないままカメラを空に向け、シャッタースピードを20秒から30秒の間で撮影していく。画角が全然わからん。

撮れてから写真を見てみると、星がいっぱい写っていることに感動を覚える。でも、その星が星座として意味があるのかないのか、それさえもわからない。

唯一「おっ、これは!」と思ったのは、飛行機の軌跡が写ったものだ。これは偶然の産物。

写真を見ると流れ星のようにも見えるけれど、シャッタースピード25秒・ISO1000でこの写り方ならば多分飛行機だろう。

このように、まんざらでもない写真を撮っても、被写体に対して「たぶん」という言い方をするいい加減さ。

20:40
さすがに寒いのと、暗闇でできることはもうやった感がある。今日はもうこの辺にして、テントに戻ろう。

さて、ここから夕食の準備だ。テント村が出来ている小梨平だけれど、この時間になってようやく夕ご飯の支度を始める人っていないんじゃないか。早い人はもう寝ている時間だ。

寝ている人の邪魔にならないよう、できるだけ静かに調理をしよう。ガスストーブの「ゴー」という音さえも、寝静まっている空間ではものすごい爆音で耳障りが悪い。

今回の上高地のために東京から持ち込んだ食材。アルファ米、カンヅメ、レトルトなど。もちろん売店で食材を一通り揃えることはできるけど、家の食料庫にある余ったものを持参するほうが安いし在庫処理にもなる。それがこれ。

湯を沸かしながら、まだドライゼロを飲みつつ缶詰を食べる。

読んでいる本は、村上春樹の「海辺のカフカ」。小説を読むなんて随分久しぶりだけど、来月この小説の舞台を見に行くことになっているので事前学習だ。

21:08
今晩の食事、完成。

アルファ米のチキンライス、そして無印良品のフリーズドライ型スープ。

21:10
テントの中で食べる食事は、なんであっても豪華な感じがする。たぶん、「非日常的」であることを、「豪華」と脳が勘違いするのだろう。

おそらく、オートキャンプだとかグランピングといった場面で、屋外のテーブルで「アルファ米と、缶詰と、スープ」だったら随分と質素で、「せっかくキャンプに来たのに・・・」と残念に思うはずだ。それは、身体の自由がきくからだ。空間が広い。

一方、テントの中だととにかく空間が狭い。二人用テントであっても、人一人が身体を動かすのも難儀だ。

ましてや、こうやって自撮りのためにカメラをテントの端っこにすえ、セルフタイマー10秒の間に「それっぽいポーズをとる」なんてことをやってると・・・

あーあ。スープをこぼしちゃった。

テントの中で火気を使うという、もっともやっちゃいけないことをやっていた罰だ。

でもこれは笑い話じゃ済まない。なにしろ、これからもっともっと夜は冷える。冷たい環境において、「濡れ」というのは最悪だ。大至急、拭き取らないと。

寝袋の一部まで濡れてしまった。

大事には至らないレベルだったけど、これは大失態。今晩の睡眠に支障が出る!

(つづく)

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