地上の楽園を普段使い【小梨平ソロキャンプ2019】(その01~20)

11:32
どう見ても上高地という場所とは不釣り合いなスーツケースをゴロゴロ転がしながら、小梨平キャンプ場にやってきた。

散策ルートとしてはこれ以上ないほどによく整備された道だけど、細かい凹凸がある砂利道はスーツケースだと大変に歩きにくかった。しかも荷物が思ったよりも入らなかった、という事実もあるので、次回からはスーツケースは却下だ。これだったらまだデカいトートバッグにでも荷物を詰めたほうがいい。

大勢の人が行き交っている。しかし、ガチ登山勢やキャンプをする人はほとんどいない。

それは格好を見ればすぐに分かる。街歩き用のものと、山用のものというのは明らかに違うからだ。最近じゃ、ノースフェイスやモンベルを中心にアウトドア用のウェアをタウンユースにすることが多いけれど、それが全身に施されているかどうかでガチ度がわかる。

上着を見て、次にズボンを見る。デニムだったら間違いなく観光客だ。デニムで山に登る人はいない。そして次に靴。

この「格好でガチかどうかを見分ける」というのは上高地ではよく使うテクニックになる。山登りをする人は、お互いすれ違う際に「こんにちは」と挨拶をする習わしがある。挨拶をすることで、その後遭難したときの「記憶と目印」になるし、なにか体調不良があったときには挨拶だけでも「あれ?大丈夫ですか?」と声がけができるようになる。単なる礼儀作法なのではなく、互助的な意味合いが挨拶にはある。

でも、山に登らない勢にとっては、この挨拶文化は存在しない。で、上高地はガチ勢と観光客勢が入り乱れるので、「挨拶をしたら、無視された・怪訝そうな顔をされた」という事案が多数発生する。こういうのにウンザリするので、僕は明らかに山登りをやっている人相手でないと挨拶をしないようにしている。

小梨平キャンプ場を過ぎれば、ガチ勢しかいない・・・かと思いきや、「時間があるので明神まではお散歩しよう」という観光客はたくさんいる。明神までは人だらけだし、すれ違う人全員に挨拶しなくても良いと思う。

じゃあ明神から徳沢まではどうか。ここまでくると観光客は殆どいない・・・と思いきや、中にはいるんだなこれが。山をやる人ばっかりと思いきや、相変わらず挨拶をすると「えっ?」という顔をする人がいて、「しまった、挨拶するんじゃなかった」という気になる。

さすがに徳沢を過ぎれば、そういう人はもういない。次のポイントである横尾までお散歩しよう、という観光客は殆どいないからだ。

11:37
受付で手続きをする前に、ゆっくりと周囲を見渡しつつ前に進む。

今日は5月2日。GWの中盤から後半に向かっている時期だ。既にGW前半にやってきている人が良い場所を押さえているだろう。でも一方で、昨年の僕がそうであったように前半で引き上げる人もいる。もちろん、一泊だけして山に向かっていく人、下界に下りていく人もいる。

どこが空いているかは、そのとき次第だ。でも確実に言えるのは、夏のようなハイシーズンよりはGWのほうが確実に空いている、ということだ。そのかわり、夜は氷点下で震えることになるけれど。

写真は、笹薮の中に張られたテント。笹薮があることで、周囲にテントを張られなくて済む。天然の要塞だ。

11:40
小梨平キャンプ場で人気エリアとされているのは、梓川沿いだ。

カラマツ林の中のキャンプ場だけど、どこにだってテントを張って良いというわけではない。決められた区画にだけ、テントを張ることが認められている。なので、密集するところは密集するし、笹薮になっているところもある。

今回、キャンプ場の受付がある建物から川沿いに下ったところにある、「Lエリア」に陣取ることにした。写真に写っているのがLエリアで、僕の水色のスーツケースとオレンジ色のザックが置いてあるのがわかるだろうか。

テントがある程度密集しているけれど、ちょうど道路脇の一部がぽっかりと空いていた。誰かが今朝撤収したのだろう。そこにまんまと収まることにした。

他人のテントをかきわけて自分のテントにたどり着く、というのはやりたくなかったけど、道路脇ならば便利だ。よかった、良い場所を確保できたぞ。

テント密集地帯の何が怖いって、テントを固定するためのロープが張り巡らされていて、そこに足をひっかける恐れがあるからだ。自分が転倒するのもイヤだけど、他人のテントを壊すのはもっと気まずい。

11:42
テント建設予定地から見た、梓川と岳沢、そして穂高連峰。

良い眺めだ!テントからにょっきり顔を出したら、この光景が真正面に見えるって最高かよ!

岳沢はまだ雪で覆われていた。少しずつ岩が出っ張っているところから雪解けが始まっているようだ。このまだら模様が、むしろ美しい。

11:43
キャンプの受付をしにいく。

キャンプ場によっては、「受付を済ませてから場所の確保をすること」と厳命されている場所がある。つまり、僕が今回やったように、「場所取りを先にやって、それから受付」はNG、というわけだ。フリーサイトでキャンプをやる際は、予めキャンプ場のルールを確認しておいたほうがいい。

キャンプの受付をする。

受付の背後には棚があって、そこにレンタル品があれやこれや並んでいる。木炭やランタン、ガスコンロ、大きな鍋など。土鍋もあってびっくりするけれど、これはケビンで宿泊する人用のものだろう。テント泊の人が土鍋をレンタルしてなにかを作ることはあるまい。

そして、僕が求めていた毛布も当然あるので、ありがたくレンタルする。1泊200円。

改めてキャンプ場の地図を確認する。

今回僕が陣取ったのが、Lエリア。ちなみに昨年はBエリアだった。

一番人気は受付棟や食堂から近いKエリアだけど、ここはもう俗っぽすぎてたとえ空いていても使おうとは思わなかった。

バッテンが地図の2か所についている。これはトイレと炊事場だ。昨年も使えなかったが、今年も使えなくしてあった。

GW期間中の、食堂・売店・風呂の営業時間。

生命線となる情報なので、しっかり写真をおさえておく。あとで参照できるようにするためだ。

おっ、食堂は17:50ラストオーダーで閉店が18:30か。昨年は17:20ラストオーダーの閉店18:00だったから、30分後ろ倒ししている。これは利便性がググッと上がったな。それでも17:50に夕ご飯を食べるというのは結構気が早い。長い夜を過ごすためには、もっと遅い時間に食べたいものだ。でないと、間が持たない。やっぱり今年も夕ご飯は自炊かな。

上高地の週間天気予報を見ると、ここから先一週間は雨が振らないようだ。素晴らしい。

今回、5/5(日)に退却予定で前年同様3泊4日のつもりだ。本当ならば5/6(月)が振替休日なので、ここまで上高地で粘り続けるのもアリだと思っていた。しかし、僕が大好きなバンド、「H ZETTRIO」のライブが5/5夜にあり、そのチケットを手配済みなものだから5/5帰京はマストだった。まあ、3泊あれば十分に上高地を満喫できるだろう。ずっと晴れだし。

小梨平のお風呂とは別の、上高地エリアの外来入浴受付情報もチェック。

こちらの紙は、大正池~上高地~明神~徳沢~横尾までの山小屋やホテル、旅館の営業時間一覧表だ。たいへん役に立つ。食堂があるのか、喫茶があるのか、やってるなら何時から何時までなのか、というのが全部わかる。

そして、僕にとっては事実上唯一の脱出ルート、上高地から新島々に向かうバスの時刻表。これも写真を撮っていつでも参照できるようにしておかなくちゃ。全部で15便。

(つづく)

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