地上の楽園を普段使い【小梨平ソロキャンプ2019】(その01~20)

11:53
キャンプ場受付で手続きが済んだので、テント設営に取り掛かる。

いいぞ、まだお昼前だ。これだと、今日はお昼からゆっくり過ごせる。やっぱ、つくづく思うが「初日の午後」をいかにダラッと過ごせるか、が旅全体の優雅さを決定づけると思う。

まいどまいど僕は、「温泉宿はチェックイン時間から夕メシまでの間までが至極」と言ってきているが、今回キャンプ場に着いてみて同じことがキャンプでも言える、ということを悟った。このあと、特に予定がないんですよ!グダッとしていていいんですよ!という、心の底から湧き上がる安堵感たるや。たぶんね、都会で疲れすぎなんだよ。あれこれ詰め込みすぎなんだよ。で、細かいタスクや情報、選択肢、そういうものに怯えきっているんだよ。

「もう今日は予定なし!」という空間と時間を、強制的に作ったほうがいい。少なくとも僕はそうだ。そしてその最適地が、ここ上高地だ。何も罪悪感はない。何も我慢している感じがしない。でも、予定はない。心は安らぐ一方だ。

ゴロゴロと東京から転がしてきたスーツケースを開けてみる。中身はこんな感じ。

改めてこうやって広げてみると、拡張性がないな、これ。ぎゅうぎゅうに押し込んで、あともうちょっと追加で入れる!というのが難しい。うっかりチャックの部分が壊れたら大変だから無理はできないし。

ざっくりとこの中身は、オレンジ色のレインウェア上下、青色の寝袋、緑色のクッカー、奥の方にはテント関係の用品が入っている。ほぼそれだけ。隙間にタオルとかトイレットペーパーとか詰めている程度だ。

スーツケースがあれば結構荷物が入る、と思ったけれど、実は全然入らなかった。テント生活を送る上の最低限のものしかここには入れられなかった。オレンジ色のザックのほうは、着替えを入れておしまい。

12:35
テント完成。テントを組み立てるのは1年ぶり。このテントを担いで登山をするつもりだったんだけど、、2018年シーズンはやりそびれた。

昔は「久しぶりにテントを広げてみたら、お手入れ不足でカビが生えていた」なんてことがあったけれど今は大丈夫。お酒をやめた僕はすっかり几帳面な性格になってしまい、キャンプから帰ってきたら全部の備品を丁寧に洗い、浴室乾燥で干すことをやっている。昔なんて「やあ、キャンプから帰ってきたぞ。疲れた。ビール飲んで一息ついて寝よう」としか考えていなかった。片付けなんて、ぜんぜん。

おかでんの寝床2019春モデル。

入り口入って右側に寝床、左側が物置だ。二人用のテントを一人で使ってちょうどいいサイズ。これを二人で使うとなると、荷物の置き場にこまる。ましてやスーツケース持参だもの。

そのスーツケースだけれど、思った以上に荷物が入らないポンコツ野郎かと思ったけど、テントの中では随分と収まりがよく、ゴチャゴチャにならずに済んだのは良かった。

小梨平のおかでん

12:38
テント完成記念で、記念撮影。

今回は、折りたたみの椅子を買って持参している。新しいツールだ。どこのメーカーだったかわすれた。Amazonで安かったのを適当に買っただけだ。

これをわざわざ買って持ってきたのは、昼間にテントサイトで読書をしようとした時に使えると思ったからだ。テントに尻を突っ込んで読書することもできるけれど、日が傾くまではテント内は蒸し風呂だ。とてもじゃないが人がいられる場所じゃない。かといって外の地面にあぐらをかいたら、晴れてればカラマツの細かい落ち葉だらけ、雨ならばずぶ濡れだ。椅子はあるに越したことがない。

12:41
と、ご機嫌に記念撮影をしたところでイヤなものに気がついた。あれっ、テントの下に敷くグランドシートがまだ未開封だ。あー。もう、テントやタープを固定するためにロープを張り巡らしちゃったよ。

どうしようかなあ、見なかったふりをしようかなあ、としばらく悩んだが、諦めてテントを組み立て直してこのシートを下に敷くことにした。地面から冷気が上がってきて、夜中寒さに震えるのは嫌だ。防寒効果は少ないかもしれないが、一枚でも多く地面との間に隔壁を作っておきたい。

12:53
しぶしぶテントを作り直したのち、河童橋方面に向かってお昼ごはんを探すことにする。もう13時だ、早くお昼ごはんを食べなくちゃ。キャンプの夜は早い。日没とともに夕ご飯だと考えれば、このあと食事が立て込んでくる。

途中の川がとても美しい。「今年も相変わらずだね」などと余裕の言葉を投げかける。

そう、こんな非日常的な極楽を、僕は二年連続で過ごしている。「普段使い」という感覚で。それが嬉しい。

それにしても、写真のクオリティが昨年の上高地と比べて明らかに高い。昨年はコンパクトデジタルカメラ、SONY RX100M3を使っていたのだけど、今年はミラーレス一眼レフ、FUJIFILM X-T20を使っている。僕の人生のうち、デジカメ遍歴はこれで20台近くになるけれど、唯一富士フイルムから浮気したのがRX100M3だった。で、たった一代でまた富士フイルムに逆戻りだ。僕は富士フイルムのカメラと一蓮托生の人生らしい。

X-T20を使うようになって、ようやく「絞り」とか「シャッタースピード」の重要性がわかった。これまでも、解説本を買って勉強してはいたけれど、全然ピンとこなかったのだけれど、ようやく腑に落ちることができた。それは、

  • センサーサイズが大きいカメラになったので、絞りの効果がでやすくなった
  • コンデジと違い、メカニカルスイッチがたくさんついていて、操作とその結果がダイレクトにわかるようになった

ということがある。RX100M3は小さくて写りのよい素晴らしいカメラだと思うけど、細かい設定をするためにメニューを何階層か辿ってようやく目的にたどり着く、という事が多くて直感的ではなかった。X-T20になって、ようやくカメラの面白さがわかった感じがする。これまでは、「単に画像記録を残すデバイス」でしかなかったので、フルオートで撮影していたけれど。

なお、RX100M3はよく映るがゆえにやや扱いが難しく、オートで料理の写真を撮影すると、料理の上に乗っているパセリにだけフォーカスがあう、といったことが多発した。あと、ソニーのカメラ全体的に言えることだけど、出来上がった写真の色はそっけなく寒々しさがある。一方、富士フイルムの色は少々わざとらしい赤・青・緑が特徴で、印象的な絵作りになる。僕は富士の絵が好きだ。

12:55
キャンプ場に張ってあるテントあれこれを見て回るのが結構楽しい。

登山用のテント、キャンプ用のテント、見慣れないテント、いろいろある。もちろん圧倒的にモンベルのステラリッジテント(=僕が持っているテントと一緒)を見かける事が多いけれど、それ以外も色とりどりだ。

正面のテントは、緑色のテントと黄色いテントがあって、その間をシートで覆って雨にも濡れない空間を確保している。

「!」とびっくりマークが描かれたテントもある。

奥には、ゴールドな色使いのテントもある。

12:57
マジすか。自転車があるぞ?しかも二人乗り。

この自転車の主は見当たらなかったけれど、すげえな。どこから来てどこへ行くの。

まさかこの自転車で釜トンネルを通過してきたのだろうか?いちおう環境に配慮した無公害の乗り物だけど・・・これはトンネル手前の警備員さんに呼び止められそうだ。

今この記事を書いている最中に気になったので調べてみた。すると、上高地バスターミナルまでは自転車乗り入れOKなんだそうだ。つまり、釜トンネルをキコキコやってOK。ただし、トンネル入口で「バスターミナルから先は自転車禁止」の紙を渡される。

じゃあここに停まっている自転車はルール違反なのか?というとそうではなく、「自転車を押して動かすなら構わない」ということだ。

13:00
ビジターセンターの前には、除雪した雪が溜まっていて雪山になっていた。冬の名残が少しある、というのがちょっと嬉しい。でもこれ、昨年はなかったぞ?今年は例年より春の訪れが遅いのだろうか?夜の寒さが少し心配だ。

(つづく)

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