24時間温熱をくらえ【四万温泉】

これが一番館

14:07
元禄の湯を通り過ぎた先に、本館とは違う建物があった。これが今回僕がねぐらとする「1番館」らしい。じゃあ2番館はどこにあるんだ、と余計なことは考えなくていい。たぶんそれはないと思う。3階建て。

「楽天トラベル」などの宿泊予約サイトには格安プランとしてよく紹介されているこの「1番館」だが、宿の外観写真などは一切ない。宿のオフィシャルサイトにだって、1番館のことはほとんど触れられていない。まさに「まだ見ぬ強豪」だったわけだが、いよいよその正体が判明した。

なるほどこりゃあいいや、元禄の湯から徒歩40秒といったところだ。思い立ったらトイレに行く感覚で温泉にドボンできる。いや、別に湯船のなかでおしっこをしようというわけじゃないぞ?それくらい気軽な場所だ、ということだ。今回は「しこたま温泉に浸かってくりゃんくりゃんになる」ことが求められる。だから、こういう「風呂前一等地」の部屋は大変にありがたい。

1番館の入口

だが、その1番館の入り口は非常にそっけない。もともと一般客を宿泊させるために作られたわけではないのだろうか、色気がない鉄のドアで仕切られていた。「本当にこの先に部屋があるのか?」とやや心配にさせられる作り。しかもドアの横にはハシゴが無造作においてあったりする。

1番館のロビー

でもご安心ください、扉を開けたら中はほら・・・って、あれれ、相変わらずそっけない。ロビー風になっているが、椅子と机、そして赤じゅうたんが敷いてある程度。そういえば古い旅館って、よく廊下にこの手の赤じゅうたんが敷いてあるよな。「レッドカーペット」と呼ぶには無理がある、くすんだ赤というのが特徴。

バリアフリーを意識してか、段差があるところにはスロープが設けられている。しかしそれがむしろチープさがある。「これも味だ!」と思える人には、ワクワク感がとまらない。でも「なんかもうちょっと色気があってもいいんじゃない?」と思う人には物足りない風貌だろう。

二階には上がれない

二階以上にのぼる階段のところには、「関係者以外立ち入り禁止」の札がでていた。ここも、か。「元禄の湯」2階に通じる階段のようだ。ここも2階以上は利用されていない場所だろうか?と思ったが、札が右に寄せてあるところからみても「普段、この階段を人が行き来している」っぽかった。

おそらくだが、二階以上は従業員宿舎になっているようだった。夜、人が私服姿で上から降りてくるのを見かけたからだ。

一番館廊下

14:08
1番館の廊下。いやー味があるなー。

硬いコンクリートの床、その上に敷いてあるごく薄いカーペット。しかも赤いやつ。一人旅、しかも温泉をじっくり楽しむ旅においてはこれがちょうどいい。きれいな廊下や部屋だったら、むしろ「しまった、こういうところにコストがかかっている宿だったか。もっと簡略化された安い宿のほうがよかった」と思ってしまう。カップルで訪れるならともかく、一人ならなおさら。

トイレ

そんなわけでお手洗いも廊下同様、渋い。

お手洗いにはセントラルヒーティング式で温泉のパイプが通っており、そのおかげで温かい。ただし、温泉成分のせいでか、ラジエーター部分が腐食している。それがまた、渋い。

1番館の客室には当然のことながらバストイレがないので、用をたすときはこちらへどうぞ。

流し

お手洗いの隣には、流しがあった。宿の宿泊案内に、「1番館はプチ湯治スタイル」みたいなことが書いてあったような気がするが(記憶曖昧)、こういうことなのかもしれない。でも、ガスコンロなんぞが用意されているわけではない。

洗濯機

洗濯機も置いてある、というのがびっくりだ。これ、自由に使ってもよいらしい。長逗留する人にとってはありがたいと思う。洗剤は持参しないといけないけど。

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