15:12
山荘の中をさまよっていたら、「山荘の湯」に出会った。
花咲く森の道 お湯さんに出会った
森のくまさんみたいな表現を使ってしまった。「家族浴室」という看板が掲げられている。もちろん、誰かが入っているだろう・・・と思ったら、おや、誰もいないぞ?
15:13
つい1時間ほど前に「元禄の湯」に浸かったばかりだけど、また入ってみることにした。貸切風呂は、入れるときに入っておかないと。こっちの都合どおりにはいかないものだよ。
恐る恐る中に入ってみる。やっぱり一人で独占しちゃうことに対して畏れがあったりする。あ、やっぱり誰もいないのか。当たり前だけど。
シンプルな脱衣所。
15:14
浴室に入ってみると、丸い湯船が二つ。ええと、この二つはどういう意味があるのだろう。一つが熱湯で、一つが水風呂だったり・・・はしないか。両方とも、同じ温度のように思える。
先ほどの元禄の湯もそうだったが、湯船を細かく分けるのがこの宿は好きらしい。万が一「うわっ、コイツ湯船の中でオシッコしたぞ!」ということになっても、ダメージを最小限化するためだろうか。それは考えすぎか。
「子供の頃、プールでオシッコした」という輩は結構いると思うが、風呂でオシッコしたとカミングアウトする人って見た記憶がない。お湯に浸かると膀胱が緩んで、尿意が抑制されるのだろうか。
ただいま湯船でオシッコ中・・・
やめろやめろ、写真にそんなキャプションを付けるな。やらないぞ、湯船でオシッコなんて。
15:25
長風呂せず、さっさと出てきてしまった。まだまだ気が張っている。一ヵ所でくつろぐということが全くできていない。あと2日間のうちに、もっと弛緩しまくった状況に持って生きたいものだ。
山荘の探検を続ける。
山荘は古い建物ではあるが、本館のような素っ気なさはない。木の扉は普通であっても、ちょっとした装飾が目を惹く。
これは「運命の赤い糸」だろうか?縁結び部屋。・・・というのは考えすぎか。
15:26
山荘の中は画一的な部屋構成ではないようだ。先ほどのような、木のドアからなる部屋があるかと思ったら、このようにふすまタイプの部屋もある。ふすまだけでは防犯上よろしくないので、格子戸が手前に設置されている。
座敷牢みたいだ。
・・・なんて感想を口走っては無粋というものなんだろうな、きっと。
セキュリティはある程度担保されるだろうけど、防音という点ではほとんど役に立たない。夜、部屋の中でレスリングをやろうと思っている血気盛んな夫婦などは注意だ。
15:27
山荘の4階から、まっすぐ伸びた長い廊下を歩く。ひな壇の第三段目、最上段に位置する「佳松亭」へ移動だ。ここも廊下の突き当たりにエレベーターがあり、それを使うことで佳松亭にアプローチできる。
長い廊下で、冷え冷えとしそうだ。でも随所に温泉が流れるパネルがむき出しになっているので温かい。
15:29
佳松亭の1階部分にあたる、5階に到着。
おー、これまでと全然違う。レベルアップ感が尋常じゃない。廊下の広さもさることながら、じゅうたんがくすんでない。しかも、ところどころに行灯が置いてある。これがないと足元が暗いからやないで、おしゃれなインテリアのためやで!贅沢やなあ。
本館、しかもその外れの従業員宿舎兼用施設「壱番館」からやってきた身としては、隔世の感があり感慨深い。なんだか、出世魚の成長を温かく見守っているかのようだ。
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