24時間温熱をくらえ【四万温泉】

客室

14:09
これから2泊3日、自分の「病床」となる部屋にウキウキしながら入る。病床、というのは大げさだな、「愛の巣」とでも形容しようか。なおこの際の「愛」とは、温泉LOVEという意味だ。くんずほぐれつの愛憎劇をこれから繰り広げる所存。

1番館には一人部屋と二人部屋があると聞いていたが、たぶんこれは二人部屋のほうなんだと思う。そうでないと納得がいかん、普段僕が東京で住んでいる家と大差ない広さだから。

贅沢な設備なんてのはない。もちろん、そんなものは望んでもいないので、このシンプルさはむしろ嬉しい。

客室玄関

部屋の玄関部分。

室内1

部屋をざっと見渡す。

シンプルかつ廉価な部屋とはいえ、ちゃんと給茶セットは用意されている。

室内2

障子を開けると、すぐそこは外だった。窓際のテラス風なスペースがあって椅子と机があります、という和風旅館にありがちなレイアウトではない。

1階なので、このすぐ外を人が通り抜けることがある。なので、原則障子は閉めっぱなしで一日を過ごすことになった。眺望なんてのは期待しちゃいけない。

いや、むしろ逆に考えるんだ。ここで生まれたままの姿になって仁王立ちになって、外に見せつければ

いやなんでもない。すまん聞かなかったことにしてくれ。

室内3

ティーバッグが二つ、タオル歯ブラシセットが二つあった。これは「2泊するから、1泊1つだよ」という意味なのか、それとも「もともと二人部屋として用意している部屋なので、実際に宿泊する人の人数を問わず二人分用意してます」ということなのかわからない。

前者だったら、毎日歯ブラシを新品に交換できる!うわあ、贅沢をしている気分だよ!

世界中の大金持ちだって、「毎日歯ブラシを新品に交換する」っていう人はほとんどいないだろう。なんか、一気に世界の頂点に立った気分がする。気のせいだけど。

冷蔵庫

冷蔵庫は、宿の部屋に到着したらまずは確認する場所のひとつだ。ここに自分で好きなものが入れられるか否かは、結構大事だ。酒を飲まない一人泊ともなれば、「食後に自室で宴会!ビール冷せ冷せ」ということがないのでどうでも良いのだけど、やっぱり気になる。

カパ。

中は空だった。自分で好きなものを入れてください、ということらしい。まあ、最近はすっかり「既にドリンクが装備された冷蔵庫」って減ったよな。いまどき、たっかいたっかいお値段のドリンクを飲む人なんていないよ。チェックイン時に持ち込むか、館内の自販機を使えば済む話だ。

でも、「冷蔵庫には既にお飲み物が冷えてます!有料ですけど」というパターンは、それはそれで面白いものだった。「ほう、この宿はこういうラインナップなのか」と物色するのが一つの娯楽だったからだ。なぜか宿の冷蔵庫には、「菊水ふなくち」をよく見かけたなあ・・・などと懐かしく思う。

ちなみに「有料ドリンク入り冷蔵庫」は、チェックアウト時間間際になると遠隔操作で扉の鍵が閉まってしまうタイプがあった。お会計を〆るため、鍵をかけ、庫内のドリンクスロットの空き状況を検知する仕組みだ。今思うと昔の割にはなかなかやるな!と感心する。

昔、社員旅行の際に、そんな冷蔵庫のわずかなスペースに外から持ち込んだお酒の瓶を突っ込み、冷やしていたことがある。そのお酒は結局飲みきれず、酔っ払った一同はそのまま寝てしまったのだが、翌朝チェックアウトのために荷造りをしていたら冷蔵庫がロックされていて慌てた。中のお酒は高いヤツだったので、なんとしてでも回収しなければならない。かといって「中にお酒が入っているので、ロックを解除してください」とフロントに連絡すると気まずい。結局、「要冷蔵のお土産を買ってまして、それを冷してたんです」と苦しい言い訳をして解除してもらった。危ないところだった。

テレビの視聴方法

2015年であっても、まだ「アナログでブラウン管のテレビ」が現役バリバリだ。地デジチューナーを使って無理やり受信するぜ!

テレビは、金庫の上にちょこんと乗っていた。小さい。

そういえば、館内電話が黒電話型のピンク電話(表現が意味不明だが、そういうことだ)だった。これ、電話が鳴ったら「ジリリリン」というけたたましい音を立てるのだろうか。最近、そんな音をめっきり聞かなくなったな。そもそも、ダイヤルを回して電話をかけるという体験すら、ほとんどない。

今の若い人からしたら、プッシュ式ではなくて「ダイヤルを回す」という行為のほうが、むしろクールなガジェット感覚に見えてカッチョエエかもしれない。

電源と同軸ケーブル

ブラウン管テレビなのだから、当然同軸ケーブルもプラグなんてないのです。銅線むき出しなのです。二股に分かれていて、それをねじ状のところに挟み込ませる。

懐かしいものだ、小学校4年生のときに買ったファミコンを思い出した。30年前のテレビはこんなのだったよな。ビデオ端子なんて存在しなかったし。そもそも、放送局が存在せず、普段なら砂嵐しか表示されていない1チャンネルにゲームが映る!というのが当時はものすごく驚きだった。

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