閉鎖病棟・上高地【小梨平ソロキャンプ2018】

07:39
上高地食堂でコーヒーを飲みつつ読書。

30分くらい経って、ようやく心身ともに落ち着いてきた感じがする。先ほど食べた朝ごはんが血糖値を引き上げてくれたのだろうし、温かいものを飲み、温かい空間にいるからだ。

そういえば昨晩は何度まで気温が下がったのだろう?

電源を切りっぱなしにしていたスマホを、ようやく今頃になって取り出す。

ここでスマホをいじくって、メールチェックやネットサーフィンをやるのは今回の療養の趣旨に反する。なので、天気だけ見て、また電源を切ろうと思う。お天気チェックだけは、テントを張って生活する上では必須だ。

天気予報を見ると、今日の天気予報は晴れときどき曇り、最高気温が16度で最低気温がマイナス4度だった。

マイナス4度!道理で寒いわけだ。

僕の人生の中で、一番寒い環境での一晩だ。そりゃ、夜の眠りが浅くなるわけだ。明け方、鳥の鳴き声でようやく「ああ、そろそろ夜が明けるんだな」と目を閉じたままほっとしたくらいだ。

この状態が毎晩続くとさすがにキツいけれど、どうせ今日も明日も、特にやることなんてない。夜眠れなければ昼寝すればいい。そう思うと気が楽だ。「夜だから寝なければならない」という発想は、社会生活に慣れすぎだ。その結果僕は疲れてしまったのだから、今回くらいは自由に振る舞えばいい。

気になる今晩だけど、どうやら最低気温は2度にしかならないようだ。よかった、氷点下じゃなさそうだ。

ただ、明後日・明々後日になると雨の予報が出ている。どうしようかなあ、3泊4日の行程ならば退却は明々後日になるのだけれど、明後日から雨かぁ。

まあ、いざとなればすぐに退却できる。気が向いたら居残るし、イヤになったらテントを畳んで帰宅すればいい。

08:04
1時間ほど読書を楽しんだところで、テントサイトに一旦戻ることにした。

せっかくこんな大自然の中にいるのに、屋内にいるのは不健全な気がしたからだ。読書を続けるにしても、森の中や川のそばで読みたい。風を感じたい。

外に出ると、6時台にはほとんど人がいなかったバスターミナル前広場に登山客がちらほらといた。これから装備を固めて、山に突撃するようだ。

山はまだ雪がみっちり積もっている。なので、雪山装備が必要となる。ヘルメットは当然として、ピッケルを装備している人もいる。どこまで行くのだろうか。

上高地食堂の階下にあるお店。おやきや豚まん、ホットスナック類が売られている。

ホットスナックに「山賊焼」や「わさび風味コロッケ」があるあたり、いかにも長野風だ。

あと、よく見るとサンドイッチやお弁当も売られている。

うん、ここで買い出しをして、お昼ごはんまたは夕ご飯にするという手もあるな。覚えておこう。

そのお隣には「河童焼」なるお店。店名通り、河童焼を売っている。

大判焼き・二重焼き・今川焼きと呼ばれるタイプの食べ物で、河童の顔を模した形になっている。人形焼と大判焼きを足して二で割ったような感じだ。

中の具は3種類。あずきあん、カスタード、あずきあん&クリームチーズ。

1個200円なので、ちょっとしたおやつになりそうだ。

他にも、メロンパンやおにぎり、焼きそばといった軽食が売られていた。この上高地でお店に入って、着席してご飯を食べようとすると1,000円前後からスタートという価格帯になる。もっとシンプルで構わない、というなら、ここでこの手の軽食を買って河原で食べるのが良いと思う。

08:06
バスターミナルは、上高地食堂がある建物と対をなす形でもう一つ大きな建物がある。かなり立派だ。

こちらは「上高地インフォメーションセンター」という。環境省管轄の施設らしい。

キャンプ場の手前に「上高地ビジターセンター」という、これまた環境省管轄の施設があるので紛らわしい。「ビジターセンター」が、上高地の動物や植物といった自然を紹介しているのに対し、「インフォメーションセンター」はご当地案内の要素が強い施設だ。

観光客で「なんだかよくわからないけど、とりあえず上高地に来た」という人がいたら、まずはここで地図を見て全体像を把握してみてほしい。大正池から上高地、明神、徳沢まで梓川沿いの地図が大きく掲示されている。

バスターミナル、河童橋、小梨平キャンプ場あたりの拡大図。

「現在地」と記されているのが、今いるインフォメーションセンター。

河童橋を抜けた先がキャンプ場なので、本当に「ド観光地と目と鼻の先にあるキャンプ場」であることがわかると思う。

外来入浴案内、という張り紙もあったので、備忘録として撮影しておく。

これを見ると、ここ「上高地インフォメーションセンター」でも入浴ができるようだ。といっても、更衣室利用料100円、シャワー3分100円なんだそうで、大浴場が備わっているわけではないようだ。

とはいっても、バス停目の前の好立地なので、山からここまでたどり着いて、バス待ちの時間にさっと汗を流すにはちょうどいい。その際に着替えることができるし。

ぱっと見ると、「上高地温泉ホテル」が目に留まる。温泉!いいじゃないか、と思うだろう。しかし、バスターミナルから徒歩で20分くらいかかる場所だし、営業時間が7:00~9:30&12:30~15:30と変則的だ。うまくこのタイミングに上高地にいればいいのだけれど。

インフォメーションセンターには、登山装備となるものが売られている。

上高地ロゴ入りのTシャツやバンダナを売っています、なんていうレベルではなく、ザックカバー、ストック、スパッツなんてものまで売っている。

ザイルもあるのだけど、岩登りをやろうとしている人が今更ここでザイルなんて買うのか?というのは謎だ。

それはともかく、ここではEPIとプリムスのガス缶を購入することができる。プリムスはともかく、若干マイナーな部類に入るEPIのガスが手に入るのはありがたい。この売店の存在を僕は知っていたので、安心して今回はEPIガスストーブを持参している。もちろん、お世話になることはないつもりだけど。

建物二階は、セミナーが開催できるような広いスペースになっていた。

この日は、「国立公園写真展」なるものが開催中。

ざっと見てまわる。

(つづく)

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