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驚くべきは小梨平食堂の隣にある売店だ。
なんたる充実の品揃え。一通りのものが揃っている、とは聞いていたけれど、まさかここまでとは・・・!と呆気にとられるお店だ。
ここ、「森のリゾート小梨」は、小梨平キャンプ場のほかに「ケビン」と呼ばれる建物群がある。素泊まりの小屋で、貸別荘のような感じだ。
このため、テントから半身を乗り出して煮炊きする人たちだけでなく、ケビン備え付けのちゃんとした調理器具やコンロで自炊する人たちまで、幅広い層にご満足いただけるようになっている。これでもか!というくらい、あれこれ売られている様は、街のコンビニ以上だ。
酒のつまみとなるしょっぱい系の豆やいかくん、そしてパイの実やDARSのような甘いもの、さらにはパンまで並ぶ商品棚。
ポテトチップも、この山奥にしてはなんという充実っぷりなんだ。じゃがりこ、ポテロング、チップスたー、ピザポテト、ポテトチップスと並ぶ。ビールのつまみは不自由しない。
じゃがいもはお腹がいっぱいになるからちょっとね、という人はプリッツでもどうぞ。
テント泊にしろケビン泊にしろ、長い長い夜を過ごすという点では一緒だ。
18時から19時くらいには食事が終わる。あとは寝るまでの間どうする?ということになるわけで、だからこその充実のお菓子なのだった。
これでお酒を飲んでもよし、ジュースを飲んでもよしだ。
Tシャツなどのオリジナルグッズの販売も抜かりがない。
そして、燃料もしっかりと売られているのだった。黄色い缶でおなじみのイワタニプリムス、そしてカセットコンロ用のボンベ、さらには今どきまだ使っている人がいるのか?というホワイトガソリン。
初期のアワレみ隊は、ランタンもストーブもホワイトガソリンの力に頼っていたけれど、値段が高いし手に入りにくいしで苦労した記憶がある。というか、あっけなくホワイトガソリンの使用を諦め、普通のガソリンを使うようになった。
たぶん今だと、いろいろ事件とかあった関係もあって、ガソリンスタンドに行って「すいません、ガソリンください」と言ってもなかなか聞き入れてもらえないと思う。
どうだ、まだここもお菓子コーナーだぞ。
お菓子ばかりじゃ人はお腹も気分も満たされない。主食となる食べ物も充実している。
下段の棚には、「まあキャンプ場だから当然ですよね」といえる缶詰がいろいろ。焼き鳥缶とか、さば味噌缶とか。
中段はカレー、ラーメン、シチュー、そうめん、スパゲティなど。
上段になると、利用者にとってありがたいコンソメ
1キューブ20苑とか、ケチャップ1袋30円とか、油50円とか、マヨネーズ100円・・・といった少量包装の調味料類が並ぶ。
お米だって買える。生米でも、サトウのごはんでも、お餅でも。
つまり、食材は全く持参しなくてもここで自炊食材を揃えることができる、ということだ。すげえ。
「いや、でも調理器具とかお皿とか、忘れちゃいました」
といううっかり野郎は、食堂でご飯を食べればいい。つまり、今回の僕みたいに「久々のキャンプだけど、装備品に不足はないかなあ」と不安な人にとっては最高の場所、ということだ。
しかも値段は手頃。松本市街からここに運ぶには随分手間暇かかっているハズなのに、こんな値段で良いのだろうかと心配になるレベル。
自炊する気がないけれど、食堂でご飯食べるのは高く付くから嫌だという人はカップ麺もあるぜ。
カップ焼きそばも売られているのだが、このキャンプ場はどうやら排水を流しても問題ないらしい。下水処理ができる、ということなのだろう。
カップスープ、インスタントコーヒーなども売られている。
笑っちゃうのが、玉ねぎやじゃがいもといった、「今晩はカレーを作ります」という人向けの食材と並んで、生卵が売られていたことだ。
朝ごはんに目玉焼きを焼きたい、という人向けか。ちなみに1個50円。さすがにこれはちょっとお高い。
歯ブラシやティッシュが売られているくらいじゃ驚かないけれど、生理用品や湿布、ばんそうこうも売られている。いたれりつくせりだ。
もちろんお酒だってあるぜ。
山の楽しみといえば酒、と言ってはばからない人だって多い世界だ。当然酒は充実している。
木曽福島の酒・七笑、飯田の酒・喜久水、諏訪の酒・真澄、安曇野の酒・大雪渓と長野の地酒のカップ酒が並ぶ。しかし、さすがに焼酎は長野では醸していないらしく、「いいちこ」「黒かのか」などと九州勢が幅をきかせている。
ワインがずらりと並ぶ棚もあった。塩尻の五一わいんによるものだ。中には一升瓶に入ったワインなんかも売られているが、これは大人数の宿泊用か、それとも連泊用か。
ドリンクの冷蔵コーナーは、コンビニか?というくらいの充実した品揃えだ。いやむしろ、この扉三面全てがお酒なんだから、下手なコンビニよりも品揃えが良いこともあり得る。
ビール350ml缶で250円だから、安い。
おっとぉぉ、僕にとって必要な飲み物、ノンアルコールビール発見。しかも一番好みのドライゼロ。160円と場所をわきまえると安い!ケース買いしたいくらいだ!
アイスクリームも売っているのですごいもんだ。テントで冷たいアイスをガリガリ食べられるだなんて。
あと、ロックアイスも売られていた。これはウイスキーをロックで飲りたい人なんかが使うのだろうか。
さすがに生ものの扱いは少ないが、そのかわり肉は冷凍庫に入っている。
ここで肉を買えば、焼き肉だってできる。カレーも作れる。
ついでに、食ぱんが80円で売られているので朝ごはんにこれを食べるというのも手だ。ベーコンエッグをおかずにパンを食べるのは素敵な朝だと思う。
あ、すまん、前言撤回。ナマモノ、案外売ってる。
ピーマンとかまいたけ、しめじ、ナスなどあるし、足が早いもやしもある。きゅうりやトマトまで売られているけれど、本当にこれは仕入れた分だけ売れるんだろうかと心配になる。豆腐もあるぞ。
まあ、売れなかったら従業員のまかないになったり、食堂の料理に充当されるのだとは思うけれど、とにかく「僻地」とは思えない充実っぷりだ。
ゆで卵もあるぞ。生卵とくらべて+10円。BANANAはなぜかローマ字表記で80円。塩は10円。
ここに小袋入りの塩が売られているのは、ゆで卵を食べる用だな?きがきくなぁ、もう。
(つづく)
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