ハワイからグアムへ、遠島の刑は移ろう【のっとれ!松代城2019】

八海山スパークリング

限定28本!という苗場山純米大吟醸・おり酒を飲んだあと、たっぴぃさんが取り出したのは「八海山スパークリング」。昼間訪れた魚沼の里で買い求めたものだ。2年連続登場ということで(もっと古くから登場してたかもしれないけど)、お気に入りの一本、というわけだ。

発泡していて、濁っていて。たぶん、濁り酒ならではの濃さと、発泡ならではのさっぱりさが共存してるんじゃないか、と想像するけどよくわからん。

断酒をして何が困るって、下戸とは違うということだ。下戸なら、「舐める程度味見する」ことはできる。しかし「意識的に、お酒を一切飲まなくした」という僕の場合、一滴たりとも飲むわけにはいかない。その一滴が、お酒を楽しんでいた頃の記憶をフラッシュバックさせ、「じゃあもう飲んじゃえ」となし崩しになりかねないからだ。

僕はお酒をやめる際、アルコール依存症の人たち向けのプログラムを医療機関で受けた。ガチでプロフェッショナルなアルコール依存の人たちと僕とでは次元が違う、ということは間違いないことでその点ほっとしたが、一歩間違えるとそっちの人になって、社会復帰が大変に難しくなるということも嫌というほど学んだ。だって、目の前に「生きる教本」ともいえる存在のプロの皆様がたくさんいらっしゃるのだから。

そんなわけで、「ちょっとだけ」が命取りというのはよくわかってる。だから一切飲まない。でも、「一切飲まない」という決断をしたのがむしろ良くて、気が楽になった。「1日350mlのビールまでならオッケー」なんていう節酒だったら、今頃プロの仲間入りをしていたはずだ。

越後で候

そんなわけで、「八海山 越後で候」も皆様が飲んでいるのをただただ、眺めるだけ。

新潟限定のお酒である「越後で候」は、新酒が出るこの時期しか売られていないという。赤ラベルと青ラベルがあって、青ラベルが今年醸したもの、赤ラベルが1年古酒。昨年の「のっとれ!」では2年古酒を入手して飲んでいたけど、今年は1年古酒にトライ。

カニコーラ

龍馬の名前を冠した謎のノンアルコールビールを2本とも空けてしまい、暇になった僕は「カニコーラ」に手を染めてみることにした。

「蟹工船」のパクリなのかと思ったけど、本気でカニの甲羅が入っているっぽい。

「カニ風味!?不思議味コーラ」と書いてある。あっ、ラベルにはちゃんとカニのシルエットまで。

コカ・コーラのロゴはもともと紅白の色使いで、波打つような曲線が描かれている。それを意識しているのだろう、こちらのラベルは本当の波が描かれていた。

カニコーラ

原材料名を見ると、たしかに「カニガラパウダー」と書いてある。ただ、これがどれくらい影響力を持っているのかは、想像がつかない。たとえば、「すっぽんエキス配合」と銘打つ栄養ドリンクを飲んでも、すっぽん味が特にしないような感じかもしれない。

それはともかく、面白いのがその成り立ちだ。表パッケージには「新潟発」と書かれている。実際、新潟土産のコーナーに売られていたものだ。

しかし、それを製造しているのは、なんと鹿児島県の徳之島だという。そして販売者は新潟県の糸魚川市の会社。カニそのものの産地は不明だけど、カニが新潟産なのだとしたら、新潟⇒鹿児島(しかも離島)⇒新潟、というルートを経ていることになる。すげえな、そんな物流ってありえるのか。

笑っちゃうのが、製造している企業が「タートルベイ」という名前だということ。「タートル」って、亀のことだぞ。カニではない、というのがまた話をややこしくして、楽しい。

タートルベイの代表者名が「徳田」さんだというのが、いかにも徳之島っぽい。徳之島を代表する人といえば、徳洲会病院の徳田氏だから。

味は、微妙なコーラだった。コカ・コーラのようなガツンとした味わいではなく、若干フォーカスがぼやけたような食感。そして、飲んだあと1秒後くらいに鼻に抜ける、カニの生臭さ。飲んだ瞬間は気づかないけれど、飲んだあとになって「あっ、カニがいた!」ということに気がつく。

この時間差は面白い。みんな一人ひとり回し飲みして、「え?いや、別にカニの感じはしないよ・・・あああ、きたきた、今頃になってカニがきた!」なんて言うのを楽しんだ。

キンキンに冷やすと、カニ感が損なわれるかもしれない。なので、冷やしすぎない程度にとどめておいて、それで飲むと楽しさMAXだと思う。

サイダー

もう一本、「ワインぶどうの炭酸 雪色ソーダ」というのも試してみた。うん、ぶどうの炭酸ジュースだ。

濁っているジュースということでちょっとめずらしいけど。

ドリンクいろいろ

「せっかくだから、利きドリンクやろうぜ」

ということになって、ドリンクをずらずらと並べてみた。「そんなん、わかるに決まってるじゃないか」という声があがったけど、とりあえずやってみよう。目隠しをしてテイスティングをする機会、というのはいつでもできることだけどめったにやらないことだ。たまにはそういうことをやってみて、味覚に集中してみるというのも良い経験だ。

カニコーラに対抗するものはどうしよう、ということになったが、おーまさんが「自分がコーラを持ってきているので、それを提供する」と言ってくれた。なんて準備が良い男なんだ。あと、「雪色ソーダ」の白バージョン、そしてこれは炭酸ジュースじゃないけどスーパーH2Oも。スポーツドリンクやんけ。

スーパーH2O、もう廃盤になったのかと思ったけどまだ売っていたことにびっくり。

ドリンク飲み比べ

ということで、目隠しをしてテイスティング。

さすがにスーパーH2Oはバレバレなわけだけど、残り3種類はあまりに違いがはっきりしているドリンクだけに、間違えられない。案外緊張を強いられるものだ。

うしだ屋ご主人

うしだ屋のご主人も参戦。

「カニ、いますかね?」と首を捻っていたけど、あるタイミングからカニの存在に気が付き、「ああ!カニいますね、カニ!」とカニを連呼していた。飲んだあとに、余韻を鼻に抜けさせるのが飲み方のコツ。ごくごくと飲んで、口呼吸でプハーっとやったら、カニ感がほとんど感じられない。

うしだ屋の奥さんも。

お二人は、厨房の片付けが済んだら僕らと一緒のテーブルで食事を食べていた。お客のダイニングテーブルであり、この家の主たちのダイニングテーブルでもある。こういう身近な交流が楽しい。

寝始めるおやびん

おやびんがお酒と今日の長旅のせいで眠たくなってきた。

なにしろ床暖房だし、すぐ背後には温かいストーブが控えているし。

ついに寝る

こたつのある部屋に引きずられていったが、お酒のせいで身体が熱いのか、こたつ布団の中には入らずにそのまま寝てしまった。畳は、その気になったらすぐにゴロンできる素晴らしい文化だ。ただし油断すると、すぐに人間を堕落させてしまう、魔の文化でもある。

このあと、さらに隣の女性部屋に引きずられ、そしてこの日はお開きになった。

ここまでで今回の旅はもはや十分な感じがするけれど、本題は明日だ。のっとれ!松代城は明日開催なんだっけ。前日に栄養をつけすぎて、レース本番は身体が重たい、というのは本当に毎年忠実に繰り返している。明日もまた、そうなる。

(つづく)



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