
「山のひだや」であてがわれた一室。
押し入れを開けてみると、そこには布団一式が詰まっていた。

暗くなる前に布団を敷いておいたほうがよいだろう。
今のうちに早速寝る準備を始める。
部屋の真ん中にこたつがあるので、こたつを避けるようにLの字型に布団を並べる。
結婚直前なんだから、布団をくっつけて横に並べたほうがいいのに・・・って?いや、それはない。このこたつは僕らにとってのライフラインだ。夜中、寒くなったら布団から足を出して、こたつの豆炭に暖を求めるつもり。

15:30
部屋にいても寒いだけなので、一階に下りる。
玄関先は、外に引き続いて暖房用の薪が積み上がっていた。

15:31
カフェ・ド・コイショは、八人がけのテーブルが畳の上に設置されていた。
カフェ営業をやっているときには見ないテーブルと椅子だ。どうやら、「山のひだや」の食堂に置いてあるものをこちらに運び入れたらしい。
一方でカフェにあった机と椅子は移動させているわけで、ご夫婦+娘さんの3名家族で準備するにしてはとても大変だ。

カフェ・ド・コイショの真ん中にある囲炉裏。
炭火が実際にくべられているのを見たのは初めて。昔の時代の名残りで、今では飾りだと思っていたので「おっ」と思った。
ただ、さすがにこの鉄瓶からお湯を注ぐのは難しいと思う。実際にお湯を沸かして、注ごうとしても重たくてデカくて、しかも囲炉裏の縁から高さも距離もあるからだ。

どうやらこのテーブルに料理が並ぶらしい。
先ほどの窓際テーブルは食べるところ、そしてここは料理を取るところ、という位置づけになるようだ。
ランプがずらっと並ぶ。これだけ並べないと暗い、というわけだ。
今はまだところどころ電球が灯っている。

カフェ・ド・コイショに入ってすぐのところに、ドラム缶を改造した巨大な暖炉があってびっくりした。
ちゃんと煙突の穴が壁にあるので、今回限りで無理やり作ったものではないことがわかる。
この宿とカフェは、夏と冬の顔があってそれぞれ違うんだな、ということに感心した。

15:41
日没前に穂高神社奥宮あたりを探検してこようと思っているけれど、まずは暖をとりたい。
大正池でドリップしたコーヒーがまだ水筒に残っていたので、コーヒーで無事の到着を乾杯。
ちなみに僕が使っているカップ、ずいぶんな年季ものだ。1994年のキャンプ記録では既に写真に写り込んでいるので、少なくとも四半世紀使っている計算になる。

カップがこんなに長持ちするということが意外。

ドリンクメニューはあちこちにテープが貼られ、販売終了となっていた。
早い時間にここに到着できていれば、オーダーすることができたっぽい。今はもう、宿としては夜のクリスマス会準備に全力投球中なのでオーダーは受けられない。

キャラメルチーズケーキもあったのか。
これはいしがもっとも絶賛する、このカフェにおけるスペシャリテだ。
(つづく)
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