小笠原遠征

思い出は往復51時間

日 時:2006年(平成18年) 05月02日~07日
場 所:竹芝桟橋父島母島
参 加:おかでん、しぶちょお、ばばろあ (以上3名)

2006年4月中旬、われわれアワレみ隊メンバーは焦っていた。「便が確保できない!そっちは?」「こっちもダメだ!」「もう宿の予約、仮押さえしちゃってるけど大丈夫なのか?」そんなやりとりが頻繁に行われていた。普通、この手の旅の企画は「アワレみ隊BBS」にて行われるものだが、それすらまどろっこしく、電話で直接各自が連絡を取り合う緊急事態となっていた。

ここ数年、アワレみ隊はゴールデンウィークを使って派手な企画を展開してきた。四国八十八カ所巡りから始まり、東北道の駅スタンプラリー、八丈島観光名所完全制覇など。その中で、2005年に実施した「八丈島」は非常にツボにはまった企画だった。離島の魅力、というやつだ。

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もともとアワレみ隊は、離島でキャンプを行うという「椎名誠の怪しい探検隊」に触発されてできた組織だった。その影響があり、離島は大好きだった。しかし、日程調整や行程調整の不自由さから、最近は全然訪問していなかったのも事実。そんな中、「あっ、やっぱり離島はイイ!」と心に火をつけてくれたのが、八丈島だった。

おかでんと一緒に八丈島を訪問したしぶちょおも全くの同意見であり、「やはり離島である」という強い意向を示していた。そのため、2006年3月くらいから、行き先の検討を開始していたのであった。われわれも既に30過ぎの年齢にさしかかってきている。結婚しただの、子供ができたといったイベントがあったら、遠方に繰り出す企画はできなくなる。やるなら、今しかないという強い決意があった。

第一候補は、「日本最へき地」と言われる鹿児島県のトカラ列島。鹿児島と奄美大島を結ぶ「フェリーとしま」が週2便運行されているだけだ。それぞれの島には人口が200人足らずしか住んでおらず、中には60人程度しか住んでいない島まで存在する。その気になってわーっと攻め込めば、あっという間に占領できちゃいそうな島だ。こういう島々を、往復運行されているフェリーとしまをうまく活用し、ジグザグに1泊もしくは2泊ずつ巡る、という計画だ。つまり、仮にまず往路便で6番目の島に行ったら、次は折り返しの復路便で2番目の島に行き、次に往路便で4番目の島に行く・・・という作戦だ。鉄道ファンが、路線全駅乗下車する時に使うテクニックと同じ。

ただし、今回の参加予定者はしぶちょお(愛知)、ばばろあ(広島)、おかでん(東京)であり、まず最初の集合場所である鹿児島港にどうやって集結するんだ、というところで非常に面倒だった。あと、どの島を停泊地にするかという議論をメンバー間でし尽くす時間的余裕もなく、宿の手配だって島毎にだから面倒ったらありゃしない。

そんな時、しぶちょおが「そういえば、2009年に皆既日食があるんだよな。トカラ列島あたりで良く見えるっていう話だったぞ。そのときでもいいんじゃないか」と発言したことにより、トカラ行きはあえなく中止となった。

となると、目指すは第二候補だ。ここもなかなか行けたモンじゃないぞ、「小笠原諸島」。

一年前八丈島を訪れた時、しぶちょおと海を眺めながら、「東京からここまでの距離の、さらに倍以上先に小笠原があるのかぁ・・・」「いつか行かないといけないのかもしれない」「でも、行くだけでハードル高いね」「一生行きたくてもいけない場所なのかもしれない」という話をしていた。それくらい、遠い。

地名は、東京都小笠原村。東京都を名乗るのはチト無理があるんじゃないか、というくらいの場所にある島だが、行政区分上は東京都だ。ただし、東京竹芝桟橋から1,000kmも離れている。緯度で行ったら沖縄やマイアミと一緒。まぎれもない「南国」が東京都にはある。標高2,000m強の雲取山を見上げて、「ホー、東京にも2,000mを越える山があるんですかァ」なんて感心するのとはワケが違う驚きがある。特にわれわれ、八丈島上陸経験組は、八丈島時点でその自然にあぜんとしている状態であり、このままさらに700km以上も先に行ったら一体どうなっちゃうの、というワクワク感が強い。非常に楽しみな場所といえる。

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