飲んで、食って、走って。【のっとれ!松代城2015】

おやびん二刀流

10:28
上野駅から、今回の戦友であるおやびん、たっぴぃさん、よこさんの3名が乗ってきた。既にみなさん高揚したご尊顔をしてらっしゃる。「眠いー、昨晩寝てないー」みたいなダラダラした雰囲気は皆無だ。「やってやるぞ」という意欲が満ち溢れている。贔屓目でなく、そう見受けられる。

もっとも、ここでいう「やってやるぞ」というのは、「のっとれ!」で良い成績をたたき出す・・・なんていうのではなく、「飲むぞ」「食うぞ」「のぼせるまで温泉に浸かるぞ」といったことなのだが。あれっ、なんだか趣旨が違ってきている気がする。自分も含めて。

おやびんが「じゃーん」と言いながら、かばんからビールを取り出した。車中で宴会しますから、なんて話は事前に全然示し合わせていなかったのだけど、「当然飲むんだろ?朝だろうとなんだろうと」というのが阿吽の呼吸ってヤツだ。各自が、飲みたいだけ酒を持ち込んでいた。すばらしい。

「あっ、ビールがロング缶だ!」

誇らしげな顔をしてビールを掲げているおやびんだが、それ以上に酒を飲まない僕までもが嬉しくなってしまった。それは、「とりあえず350ml缶でいいっしょ」という適当な感じがないからだ。「飲むぞ。(男らしい野太い声で)」という強い意志がそこには感じられ、オラワクワクしてきたど!

「しかも2本もある!」
「いや、これはたっちゃん(たっぴぃさんのこと)の分」

さすがにそれはそうか。

たっぴぃ&おかでん

まだ外の景色は完全に「通勤電車」のそれだ。しかし、「旅情だ!今僕たちは旅路の途中にある!」と意識を切り替え、盛り上がる一同。乾杯する前からこんな感じでご陽気なのは、電車旅ならではだ。

「やっぱね、『北に行く』っていうのがいいんですよ。これが伊豆とか房総半島とか、太平洋沿岸に行くのだともっとたるんだ、社員旅行的な感じになる」
「日本海側だもんね」
「戦地に赴く!って感じになりますよね」

言っていることは正しいようで無茶苦茶だ。いくら新潟県が日本海側だとはいえ、これから行く松代というのは完全に山の中だ。日本海なんて一体どこにあるの?というくらいのド山奥だ。

「トンネルをくぐるとそこは雪国、っていうのがいいんだよねえ」

とにかく、「旅情」という点で自分にとって都合の良いことばっかりをピックアップして、悦に入る。

よこさんとおやびん

10:28
めいめいが自分が食べる分+アルファで飲食物を持ち込んでいたのだが、よこさんはなにやら弁当箱みたいなパックを持ってきていた。

「家で作ってきたんですよー」

えっ?マジで?

おーいみんなみてみてー、ここに手料理持参で「のっとれ!」に参加しようとしている人がいるよー

かなりびっくりしたので、酔いが冷めた。いや、お酒飲んでないけど。

よこさん手作り料理

パックに入っていたのは、卵焼き、ちくわ、フライだった。母ちゃん!と思わず声をかけたくなった。酒のつまみに良いなあ、これ。

それにしても旅行当日の朝に卵焼きなんて焼くかね。良妻賢母やんけ。今日は朝10時過ぎの新幹線で比較的スタートがゆっくりだったとはいえ、よくぞここまで。しかもフライ揚げてるってどういうことよ。

謎の「東京名物」たこせんべいを適当に見繕って買ってきた僕がお恥ずかしいです。僕も前日から燻製肉とか、豚の角煮とか作っておけばよかった。来年は自家製味噌とか、一年寝かせた梅酒とか持参しようかしら。そうでもしないと釣り合わない。

もちろんおいしくいただいた。いやー、盛り上がってまいりました。

越後湯沢駅

11:37
ただ単にダラダラと酒を飲むのではない。越後湯沢到着までの間、これまで何度となく繰り返してきた「どうやって試合に臨むか」「ハワイが当たったらどうしよう」「松之山温泉がいかにキモチエエのか」という話を蒸し返していた。「これからの話」を肴にして宴会をやるのって、とてもいいものだな。建設的だからだ。

しかし、嬉しくない「これからの話」もあった。たっぴぃさんが、急きょ月曜日に高松で会議が入ってしまったのだという。高松!?四国やんけ。しかもよりによって会議は朝、ということで、日曜日のうちに高松入りをしなければならない羽目に。

「えっ、でも日曜日は夕方まで僕ら新潟県ですよ?」

のっとれ!松代城のイベントが終わるのは15時半くらい。どうすんのよ。松代城までよじのぼったら、そのまま会場に戻らずに帰るか?

「いや、なんとかその日のうちに高松に行ける。越後湯沢でお風呂に入ったりしないでまっすぐ東京に戻って、仕事用の格好に着替えて荷物を持ち替えて、それから羽田空港に行けばなんとか間に合う」

何かのアリバイを作るトリックですかそれは?

「僕ら、松代で殺されるかもしれない」ととっさに身構える。後日警察の取り調べに対して、「いえ、私はその時間は高松にいました」と開き直るたっぴぃさんの絵が思い浮かんだからだ。

調べてみると、確かに羽田発の高松空港行きの最終便は20時発、高松21時20分着というものだった。19時半までに羽田空港に到着できればOKということだ。すげー綱渡りだな。「のっとれ!」でへとへとになったあと、大至急東京に戻って、そこから今度は四国行きとは。たっぴぃさんの「のっとれ!」はレース後もしばらく続くことになる。

そんなこんなで越後湯沢駅に到着。

昨年は、電車から降りた瞬間に「さむっ!」となったし、外は雪が振っていた。しかし今年はそんな「雪国感」はあまりなかった。暖冬なのだろうか。

ますのすしが売られている

改札に向かう途中にあった売店では、富山名物のますずしが売られていた。

「見て!もう富山は目と鼻の先だよ!」

こういうところでも旅情を感じて、盛り上がるものだ。

「北陸新幹線が今日開通だから、今後どうなるんだろうねえ?」

これまでは、ほくほく線および越後湯沢駅が関東エリアから北陸地方への玄関口だった。しかしこれからは北陸新幹線がその役割を担っていくことになる。

広大な駅売店

11:45
昨年はすぐにまつだいまで移動し、そこの「越後まつだい里山食堂」で昼飯を食べまくったものだ。バイキングイヤッホゥゥゥ、ということで大変心ゆくまで食べた。かなりメシがうまかったし。で、その後「のっとれ!」の現地下見をし、松之山温泉に向かうといった段取りだった。

今年はいったん越後湯沢にとどまり、ぽんしゅ館で利き酒をやり、昨年の残課題となっていた「ばくだんおにぎり」を食べた後にのんびりとまつだいに向かうということになった。里山食堂でバイキングしまくりたい気持ちはやまやまなののだけど、酒好きが4名中3名ともなればぽんしゅ館での利き酒をパスするという選択肢はあるまい!

現地到着の前にまた酒か!

らしくっていいじゃないか、飲んでも飲んでも尽きぬ酒。なにせここは酒どころ越後。

我々は駅構内の大規模なお土産屋街「CoCoLo湯沢」に向かった。毎回本当に感心させられる、なんなのこのデカさは、と。東京駅でさえ、ここまで広い売り場を持っているところはない。東京駅は土産物屋街があっちこっちに細かく分散していて、使い勝手が悪い。しかし越後湯沢については、この見渡す限りのエリア、ここですべて勝負だ。欲しいものがあったら目の届く範囲で買って来い、だ。

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