栄枯盛衰を温泉地で見た【鬼怒川温泉】

ワンランク上の食堂

ライブレストラン「鳳凰」という場所があった。先ほど見た食事処とは別の食事処らしい。
これもお座敷同様、予約がなければ使われないエリアなのか?と思ったが、ちゃんと使っているようだった。なんだろう?この施設?

ネットで調べてみたら、じゃらんでこんなことが書いてあった。

『時代に先駆けたユニークなサービスの提供』をテーマに、開放的なオープンキッチンを設けたレストランで、料理人がお客様の目の前でその腕前を披露し、『ライブ』でお料理を提供する新しいバイキングレストラン。常時80品目以上のメニューをご提供。和・洋・中バラエティーにとんだ内容で
皆様のお越しをお待ちしております。

あ、こっちもバイキングレストランなんだ。しかも、「ライブレストラン」とはっきりと謳っているので、僕ら庶民が利用するバイキングレストランよりもより多くの調理人が腕によりを振るっているのだろう。

この宿にはさまざまなプランが存在し、値段は千差万別だ。伊東園ホテルズのように「一律7,800円!」というわけではない。あらためてプランを見てみると、「スタンダードプラン」のほかに、「創作グルメバイキングプラン」「豪華バイキング2食付き」などと名前がつくプランがあった。こういうプランで予約を入れた人は、ひょっとしたらこの「鳳凰」でのお食事権利ゲットなのかもしれない。(全然違うかもしれないけど)

らーめんののぼり

ロビーを離れ、階下へと下りる。ロビーがある3階が、実際は道路がある平野部だ。つまり2階から下は、鬼怒川の崖沿いということになる。

「崖にへばりつくように建物がある」なんてイメージではない。全然余裕だ。一体どれだけ崖を壊し、基礎工事をやったんだろう?

将来的に、このホテルを取り壊すことになった場合、人工物を全部取り払った崖はどのようになっているのだろう?ごっそり削れているのだろうか。

そんなことを考えているうちに、お夜食処。もちろんお夜食にはまだ早い時間なので営業は始まっていない。らーめんののぼりが目立つ。

リラクゼーション

そして、リラクゼーションエリア。「失楽園」という名前なのかと思って二度見してしまったが、「美楽園」だった。

ぜひ受けてみたいものだが、お金が惜しいのでやめた。皿洗い1時間やったらマッサージ1時間無料、って言われたら、たぶん僕は喜んでその取引に応じると思う。

ゲームセンター

ゲームセンターもある。さすが大型旅館。

アンパンマンの背中に乗る、小型のメリーゴーランドまである。わーい。童心に戻った気分で豪遊するのも楽しかろう。

ゲームセンター2

パチンコもあったりする。廊下沿い、ここもかなり広い。

廊下

何か色気のある扉の取っ手だな、と思ったら、「クラブ花園」だって。

ラウンジ1

もちろんまだ営業しておらず、真っ暗。

「飲み放題歌い放題」で1時間2,000円。

僕は、世代的にこういう「カラオケパブ」のようなところとは全く無縁だ。酒を飲んでいた頃であっても、この手の施設に近寄ることはなかった。赤の他人の酔客の歌声なんて聞きたくもなかったからだ。カラオケボックスが普及する前からマイクを握り締めていた人たち(=80年代に現役世代)が好むのだろうか?

カラオケボックスに慣れきってしまっているので、この手のお店でよくある「1曲=200円」のようなお金は、とても高いと感じる。

ラウンジ2

「花園」の隣にもう一軒、ナイトラウンジがあった。こちらは「夢小町」という名前。

館内地図

あらためて館内図。さあようやくお風呂が視野に入ってまいりました。・・・と思ったら、男性大浴場は地下一階とな。まだ下があるのか。女性大浴場があり、その先に「湯けむりエリア」と銘打たれた男女露天風呂と貸切風呂。

廊下

同じフロアの移動でも微妙な階段があり、微妙なジグザグがあるのがこの宿の特徴。

男湯は青色ののれんをくぐって、そこから続く階段の下。

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 初めまして
    コメントをさせて頂きます。
    記事に紹介されていた鬼怒川温泉の御苑で勤めていた者です。私が勤めていた頃はバブルの終わりの頃でした。
    平成4年頃~6、7年まで鬼怒川温泉のホテルの寮を借りて仕事をしていました。
    非常に懐かしいですね…御苑…本当に広いホテルで、今で言うダンジョンの様な(笑)新宿駅ほどではないですが、
    私は当時、宿泊されるお客様を部屋まで案内する仕事(フロント受付から客室案内係や繁忙期には仲居さんの
    サポートまで幅広く?仕事をしておりました。)をしていて、一度、お客様を部屋まで案内するのですが、フロントまで戻るには非常に時間が掛かっておりました。年末年始の忘年会や新年会や夏休み、冬休みなどとにかく休みを利用して来るお客様もたくさん来ていました。

    とにかく一番大変だったのは年末の忘年会シーズンですね、もう何百名との団体のお客様がどっと来るので、部屋までの案内も大変なことはさる事ながら、宴会も賑わい…もうお酒をたくさん召し上がるお客様も多かったので仲居さんだけでは、対応しきれずよくサポートにも駆り出されました。写真を拝見させて頂いてあの頃は…とつい懐かしんでしまいました、貴重な掲載して頂き写真をありがとうございました。

    今じゃ鬼怒川温泉も廃墟マニアには堪らない様な感じになってしまった様ですね、本当に懐かしい…。御苑は隠し部屋がたくさんありましたよ(笑)

  • はやぶささん>
    貴重な体験談、お聞かせいただきありがとうございます。往年の賑わいを実際に体験した方から聞けたことがとても嬉しいです。

    あの崖にへばりつくような建物、そして増改築を繰り返して巨大化した建物ははやぶささんが仰るような桁違いに大勢のお客さんがいらっしゃったたまものだと思います。炭鉱跡や金山跡が文化遺産として保存されているように、御苑のような超巨大ホテルはなんとか今後も経営が続いてほしいものです。団体旅行が減ってきてからまだそんなに時間が経っていませんが、すでに文化遺産的な珍しさと驚きに満ちた建物だと思います。

    御苑の前にある「ふれあい橋」、やたらと立派なんですがなぜあんな立派な橋があるのか、とても不思議です。

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