栄枯盛衰を温泉地で見た【鬼怒川温泉】

日光の風景

10:40
東武日光に向け、会津マウントエクスプレスは出発。

しばらくの間、民家がまばらな田園風景の中を走る。鬼怒川温泉という場所が、温泉と渓谷美によって急にボコッと発展した場所だということがわかる。

のどかだなぁ・・・。今日はもうこのままのんびり、空を見上げていてもいいなぁ・・・。と思うが、そういう時間の過ごし方ができない性分なのが僕なので、やっぱりこの後あれこれ計画を立てている。

過去何度かやった温泉療養だけど、本当に効果あった!とみなせるのは、「空を見上げてぼんやり半日過ごす」なんてことができるようになったあかつきだと思う。あれこれスケジュールを詰める、なんてやっている限り、いつまで経っても心は落ち着かない。

車内販売1

ホットコーヒー300円から始まって、350mlのビールが270円など。「会津みちのく酒紀行」と称して、会津地酒5種類飲み比べセットなんてものも売られている。これは明らかに長旅用だな。鬼怒川~日光程度の短距離移動だったら、おちおち5種類も飲んでられない。

車内販売2

しかしビーフジャーキーが売られているって、完全にオッサン好みだな。多分女性はビーフジャーキーを買わないだろうし、歯が弱っているお年寄りも買わないだろう。いいな、ビーフジャーキーをむしりながら、ガハハと笑いながら酒を流し込む光景。

会津鉄道と東武鉄道横並び

11:06
下今市駅でスイッチバックがあったのち、方向転換した会津マウントエクスプレスは東武日光駅に到着。

東武日光駅ホーム

東武日光駅は不思議な形をしていた。Yの字型に駅舎に向かって広がっているホーム、そしてホームと駅舎との間に不自然な段差。Y字ホームは合計6番線まである。増改築を繰り返して、今の変な形に落ち着いたのだろうか?

東武日光駅前

11:08
それはともかく、東武日光駅正面。

いつも日光に来るときは車だったので、まともにこうやって駅前に滞留したことはない。車というものは便利な乗り物だが、目的地to目的地で常に行動するので、無駄がなさ過ぎる。その結果、その土地というものをわかった気になるけど、実は全然わかっていなかったりもする。

というわけで今回は「本当にわかった気になろう」と思う。

広い駅前

東武日光駅前。

奥日光や霧降高原などに向かうバスが停車している。

日光茶屋

さて、とりあえず日光東照宮方面に向かって歩いて行こうと思っている。道中、どこかでお昼ご飯んを食べられればいいかなと。

やはり日光といえば湯波料理なのだが、湯波は高い。観光地物価も相まって、若干躊躇する値付けになっている。「夕食ならともかく、お昼でこの値段はねぇ・・・」と観光パンフレットを見ながら唸る。仲間との旅行なら、「せっかくだから!」という魔法の言葉が活きてくるのだけど、一人旅だとそこまで贅沢する気にもなれない。

日光といえば、湯波の他にも天然氷を使ったかき氷も有名だ。駅からほど近い「日光茶屋」では、そのかき氷が食べられる・・・ということだが。うーん、お昼ご飯の前にかき氷をズドンと胃袋に入れる気にもなれず。いったん保留で、帰りがけに時間と気分の余裕があったら考えよう。

東照宮への道

東照宮に向かう道。国道119号。

観光シーズンともなれば、ここを歩く客が大勢いるものだが、今日は平日アンド冬なのでガラガラ。

ちなみに言っておくと、東武日光から東照宮までは結構歩くので、普通の人はバスに乗って向かった方が楽だ。歩くのは道中のお店を覗きたい、という物好きの人がやることだ。

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 初めまして
    コメントをさせて頂きます。
    記事に紹介されていた鬼怒川温泉の御苑で勤めていた者です。私が勤めていた頃はバブルの終わりの頃でした。
    平成4年頃~6、7年まで鬼怒川温泉のホテルの寮を借りて仕事をしていました。
    非常に懐かしいですね…御苑…本当に広いホテルで、今で言うダンジョンの様な(笑)新宿駅ほどではないですが、
    私は当時、宿泊されるお客様を部屋まで案内する仕事(フロント受付から客室案内係や繁忙期には仲居さんの
    サポートまで幅広く?仕事をしておりました。)をしていて、一度、お客様を部屋まで案内するのですが、フロントまで戻るには非常に時間が掛かっておりました。年末年始の忘年会や新年会や夏休み、冬休みなどとにかく休みを利用して来るお客様もたくさん来ていました。

    とにかく一番大変だったのは年末の忘年会シーズンですね、もう何百名との団体のお客様がどっと来るので、部屋までの案内も大変なことはさる事ながら、宴会も賑わい…もうお酒をたくさん召し上がるお客様も多かったので仲居さんだけでは、対応しきれずよくサポートにも駆り出されました。写真を拝見させて頂いてあの頃は…とつい懐かしんでしまいました、貴重な掲載して頂き写真をありがとうございました。

    今じゃ鬼怒川温泉も廃墟マニアには堪らない様な感じになってしまった様ですね、本当に懐かしい…。御苑は隠し部屋がたくさんありましたよ(笑)

  • はやぶささん>
    貴重な体験談、お聞かせいただきありがとうございます。往年の賑わいを実際に体験した方から聞けたことがとても嬉しいです。

    あの崖にへばりつくような建物、そして増改築を繰り返して巨大化した建物ははやぶささんが仰るような桁違いに大勢のお客さんがいらっしゃったたまものだと思います。炭鉱跡や金山跡が文化遺産として保存されているように、御苑のような超巨大ホテルはなんとか今後も経営が続いてほしいものです。団体旅行が減ってきてからまだそんなに時間が経っていませんが、すでに文化遺産的な珍しさと驚きに満ちた建物だと思います。

    御苑の前にある「ふれあい橋」、やたらと立派なんですがなぜあんな立派な橋があるのか、とても不思議です。

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