菊水館の入口。裏口のようなところから入るので、風情とは無縁だ。それよりも、雪や雨が吹き込まないほうが大事。
この菊水館を昨日のうちに探検しなかったのは、「できなかった」からだ。
入口に張り紙が貼ってあるが、「南部の湯」に入浴できるのは
7時~9時
14時~17時
だけ。だから、連泊の暇つぶしにお昼入浴、とか夕食後にひとっ風呂、というわけにはいかなかったわけだ。
※ちなみに2016年4月時点では、24時まで入浴が可能になっている模様。
建物の中に入ると、そこは細い廊下の脇っ腹だった。渡り廊下のような場所だ。
入ってすぐ脇に下駄箱があるので、そこにスリッパを置き、南部の湯ののれんをくぐる。
南部の湯自体はこじんまりとした浴室で、なるほど入浴時間の制限をしておかないとパンクするな、といった風情。もっとも、多くの人は「大沢の湯」を目指すだろうから、その他の湯が激混み、ということはあまりないとは思うが。
ただし、ここ「南部の湯」にはカランがある。朝一発目の風呂は、ちゃんとカランがあるところでヒゲをそりたいものだ。
南部の湯の湯船。木造。
比較的新しい作り。
湯温の表記が面白い。
湯船の中央が「あつめ」で、両脇が「ぬるめ」になっている。「場所によりお湯の温度が異なりますので、お好みに合わせてご入浴下さいませ。」だって。
ちなみに、湯船のへりはヌメヌメ。
よせ、嘘の風評被害を流すな。宿の名誉のために言っておくが、ちゃんと清掃されているぞ。
そんなに湯船の中でのポジション取り次第で体感温度が変わるのか?と不思議に思い、あれこれ動き回ってみた。うーん、確かにちょっと違う。僕なら、ぬるめとあつめの間くらいで悶々とするのが一番イイカンジだった。
風呂上り、菊水館の館内探検だ!と勢いこんだら、あれれ、廊下のところに立ち入り禁止の札が。やられた!ここも山水閣同様に、「部外者立ち入り禁止」になっていた。あー、さっき見た萱葺きの建物の中とか、探検したかったなー。
自炊部が、山水閣・菊水館・外来入浴客で蹂躙されまくっているのに対して、他の棟はこうやってガードされている。もう自炊部、「人を見たら仏と思え」といわんばかりのノーガードっぷりだ。さすが自炊部。ある意味もっとも格が高いとも言える。
菊水館から曲がり橋に向かう出入り口には、「6時~24時」という記述があった。深夜、曲がり橋を通行してはいけないらしい。夜中の屋外、冬ならば凍結もするだろう。宿としては責任がとれないのはごもっともだ。
というわけで、ド深夜は菊水館は孤立した建物となる。山水閣の豊沢の湯などは24時間入浴が可能なのだけど、菊水館に宿泊している限りは深夜風呂は無理だ。
なんだか、じゃんけんをやっている気分。あっちが勝つときはこっちが負けて、という複雑な組み合わせ。まあ結局、自炊部が一番気楽でいい、という結論でよろしいと思う。
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