潜入、湯治宿【大沢温泉】

花巻駅駅前

12:55
花巻駅を出たところ。空が青いな!というのが第一印象。それだけ駅前に高い建物が建っていない、ということだ。既にこの時点で転地効果を実感する。この駅前でのんびりしているだけでも、治癒できそうな気がする。・・・が、わざわざこの景色を見るためにここまでやってくるということはあり得ず、やっぱりこの先にある温泉が目当てだ。

駅前に建っているビルは、案の定ホテルだった。「グランシェール花巻」というラグジュアリーなネーミングを持っている。「グラン」という名前が付くからには、JR系列のホテルか?と思ったが、後で調べてみたら「花巻レインボー開発(株)」という会社による経営だった。どうやら、JRに限った話ではなく、「グラン」という言葉は最近のはやりらしい。

調べたついでに、この宿のコンセプトは「宮沢賢治の世界をテーマとした都市型ホテル」だということも知った。どんな世界観なんだろう?気になる。

岩手県は本当に宮沢賢治推しで、見ていてとても清々しい。ましてやこの花巻ともなれば、宮沢賢治のお膝元だ。うかつにここで賢治の悪口なんぞ言おうものなら、袋だたきに遭うかも知れない。冗談であっても発言には気をつけたいところだ。(←誇張表現含む)

駅前

グランシェール花巻の方から、駅前ロータリーを挟んで花巻駅を眺めたところ。三角屋根の駅舎。

「わんこそば全日本大会」と書かれた垂れ幕が掲げられていた。2月11日、と書かれているので既に終わったものだけど、わんこそばの町というPRになると思ったのか、まだ残されていた。

分譲地

12:59
大沢温泉に向かうバスの便がまだ先だし、お昼ご飯(および朝ご飯)を食べていないので、花巻の中心地方面に向かって歩いて行く。花巻は駅前が中心地ではなく、ちょっとずれたところに商店街やデパートがある。花巻駅は東北本線の駅なのだし、昔から存在するはずなのに駅前が結局栄えなかったのは何故だろう。車が当たり前過ぎて、「駅前が便利」という感覚があまりないのかもしれない。

その花巻中心街だが、そことは別の場所に大きなイトーヨーカドーができてしまったために、地殻変動が起きているようだ。普通、路線バスといえば駅前とか町の中心地のバスターミナルが起点となるのだが、花巻のバス路線はイトーヨーカドーが始終着になっていることが多い。生活の拠点になっているからだ。

さて、駅からてくてく歩いてわずか数分、分譲地の看板が出ていた。坪単価9万円から12万円。さすがに安いが、こういうところで家を建てるとなると東京感覚の狭い家というわけにもいくまい。それなりの坪数にはなるだろうから、やっぱりまとまったお金は必要になるだろう。

住宅地の中を歩く

13:00
スマホで地図を確認しつつ、住宅街の中に分け入っていく。町の中心地を目指しているのではなく、ある一軒の飲食店を探していたからだ。それにしてもこんな住宅街の中にお店があるのか?ちょっと信じられない。

最近でこそ少なくなったが、ネットの情報を信じていくと全然場所が違ったりすることがある。なので、若干の警戒心は怠ってはいかん。「まだ目的地までは先だから」と油断しないで、慎重に周囲を見渡しつつ歩く。

お店発見

13:01
というわけで本日のお昼ご飯会場、「花籠」に到着。本当に住宅街の中なのでびっくりだ。派手な外観ではなく、よく見ると看板がありますね、という。写真を撮影している側だと比較的「おっ、店やんけ!」と気づきやすいけど、僕は逆方面から歩いてきたので気づきにくかった。

お品書き

わざわざこのお店を選んだのは、「焼きおにぎり定食」がおいしい、と聞いたからだ。実際、お品書きの「定食の部」には、トップバッターで「名物 焼きおにぎり定食」と書かれてあった。670円。

これだけがダントツで安く、それ以外は1,000円超えのメニューばかり。サービス品として、特別に「焼きおにぎり定食」を出しているっぽい。

僕はそれだけが目当てなんだけど、なんだか申し訳ない。

「すいません、名物を一つ」

と注文する。

焼きおにぎり定食

13:19
で、これが焼きおにぎり定食。

まじですか。これで670円というのはすごいな。真ん中にお漬け物の皿がおかずのフリをして鎮座しているけど、そこで油断させておいて右上にはオムレツがある。で、お吸い物はかき玉汁。小鉢が一皿ついてこのお値段は、すばらしい。

焼きおにぎり

で、焼きおにぎりは2個。握りこぶしくらいあるサイズのものがごろん、と。でかい。食べ応えがありそうだ!

自家製味噌を塗って香ばしく焼き上げたのだという。あ、醤油じゃないんだな。道理で黒々と、どっしりした風体なわけだ。

焼きおにぎり断面

焼きおにぎりを割ってみるとこんな感じ。中は真っ白。思わずまぶしくて「うおっ!」と目を覆ってしまいそうになったくらいだ。

焼き加減は絶妙。焦げてしまうと苦くなるけど、かといって焼きが足りないと香ばしさが出ない。そのちょうど良いバランスのところで焼き終えているので、とても美味しかった。量も大の大人が満足いくサイズだし、これは良いもの、食べさせてもらいました。

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