潜入、湯治宿【大沢温泉】

13:26
さらに南下していくと、微妙に変な建物に出会った。

茣蓙九(現森九商店)

「微妙に変な」という表現は微妙に変だが、そうとしかいいようがない。ぱっと見、ここも古い建物だ。商家であることはわかるが、道路に面してかなり幅が広い。で、あまりに横幅が広すぎたせいで、道路が「くの字」に湾曲しているのに沿って建物も「くの字」になっているのだった。

僕が知っている古い町並みといえば岡山県の倉敷なのだが、倉敷の商家の多くは間口が狭くて奥行きが深い。というのは、昔は間口の広さに応じて年貢が徴収されていたので、できるだけ幅を狭くして対抗していたのだという。いわゆる「節税対策」というわけだ。その点この建物は、年貢かかってこいや状態。

建物が折れ曲がっているあたりは建物のつくりがやや複雑になっていて、見ていて面白い。

茣蓙九看板

「茣蓙九」という建物らしい。なるほど。

いや、なるほどじゃねぇよ。何て読むのかさっぱりだ。想像すらできない漢字を使っている。ネットでしらべたら、「ござ九」という記述もあったので、このややこしい漢字は「ござ」と読むらしい。知らなかった。ござそのものはよく知っているものなんだけど。

で、「ござ九」を「ござまる」とこのときは呼んでいたのだけど、今この文章を書いているときになて、「ござまる」ではなく「ござきゅう」であることを知った。あっ、なるほど、確かに「丸」じゃなくて「九」だった。

巨大たわし

荒物屋、という表現が正しいのだろうか。日常生活で使ういろいろなものが今でもお店で売られているようだった。さすがにこの広大な敷地アンド土蔵をフル活用して商売をやっているとは思えないが、お店として現存しているというのは立派だ。

竹で編んだかごなどを売っているようだが、軒先には巨大なたわしもつり下げられていた。おい、尋常じゃない大きさだぞこれ。その下にあるほうきや熊手がミニサイズに見えてしまうくらいだ。

看板代わり・話題作りのためのたわしだと思いたい。そうでなければ、こんなの人間が使いこなせると思えない。なにしろ、僕が抱きかかえたとしてももてあますサイズだ。

山形で毎年秋に行われる「日本一の芋煮会フェスティバル」で使う芋煮鍋を洗うのに使うか?いや、もういっそのこと「掃除道具」として考えるのは諦めて、折檻道具として考えたほうが良さそうだ。粗相をした丁稚さんをこの上に正座させて1時間、とか。

13:28
盛岡信用金庫の建物はギリシャ建築を思わせる。象徴的な建物全面の柱はエンタシス構造になっていて、圧倒感がある。やっぱりこういうところにお金を預けたら高金利だったりするのだろうか。

盛岡信用金庫本店ビル

そんなわけないか。

こういう建物だと、店内はレッドカーペットでも敷いていないとおさまりがつかないな。

盛岡信用金庫本店看板

おっとここにも盛岡市の看板発見。昔は「盛岡貯蓄銀行」という名前だったらしい。

13:29
わんこそばが食べられるお店として名高い「東家」の様子をうかがってみる。さすがに今日はじゃじゃ麺、冷麺、ヨーグルトを食べているのでわんこチャレンジはしない。わんこそば屋に入って、「10杯食べた時点でごちそうさま」というわけにはいかないだろうし。でもなんだかすごく悔しい気になる。一泊二日で盛岡滞在だったら、のれんをくぐっていたと思う。

わんこそばは今回スルー

岩手県といえばわんこそばのイメージがとても強いけど、わんこそばを振る舞っているお店というのは地元でも案外少ないものだ。そりゃそうだ、わんこを給仕する人の人件費がばかにならないし、それが舌代に反映されているのでどうしても高額となり、地元民がおいそれとわんこそばを食べるものではないだろう。どちらかといえば観光客や県外からやってきた来客接待向けなのだと思う。多分。推測だけど。

以前、同じ岩手県の平泉に行った際にわんこそばを標榜する蕎麦屋に入ったが(泉橋庵)、食べ放題形式のわんこそばではなくがっかりした経験がある。岩手だからどこでも「食べ放題わんこ」ではない、ということは外部の人は覚えておいた方がいい。

お店

13:30
「食楽日和」とかいて「くらびより」と読むお店があった。醤油メーカーのお店らしいのだが、「オリジナル調味料のお店」を標榜している。店頭には「日本でここだけ エゴマ醤油ソフトクリーム」の文字が。

ほほう、日本でここだけなのか。それはオリジナルだ。では・・・と心が動いたが、さすがに食べ過ぎな自分に嫌気が差しやめておいた。さっきヨーグルト食べて、今度はソフトクリーム、となったら、次は今日中にチーズでも食べないと収まりがつかなくなる。

商店街

13:31
おー、アーケードがあるぞ。「HOT LINE SAKANACHO」と書いてある。商店街のことを「ホットライン」と呼ぶのはちょっと変わってるし、「肴町」という地名そのものも面白い。どんなお店が軒を連ねているのか興味があったけど、この後行こうと思っている方向とはちょっと違うので今回はパス。次回、「東屋」でわんこそば対決!なんてやる機会があったら、腹ごなしに散策したい場所だ。

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