潜入、湯治宿【大沢温泉】

さーて、ここから先はひたすら観光だぞー。観光といっても、風光明媚なところとか珍しいところには全くいかないぞー。俗物のかたまりなことしかやらないぞー。

劣化版「るるぶ」みたいなことをこれから延々やるけど、許せ。観光地とされる場所には行って写真を撮影しているけど、詳しいレポートができるわけではない。だってただ単に「Naverまとめ」で読んだだけだから。「ウワア!この観光地ステキ!ぜったい行きたい!」という動機で行くのではなく、「Naverまとめに掲載されているところ、いける限り片っ端から行ったる」という発想だからだ。「行けた!」ということが僕は言いたいだけであり、「この観光地がいかにすばらしいか」を皆様に共有したいわけでもなんでもないという。お前何やってるんだ一体。

そんなわけで、あまり自分の心にはヒットしない「啄木であい道」を仏頂面でスルーした僕は、盛岡市の中でももっとも繁華街っぽい場所にある「パルクアベニューカワトク」なる施設に向かった。

もともと「川徳百貨店」みたいな名前だったんだと思われるが、カタカナにしてかっこよくしようと思ったのか、現在は「パルクアベニューカワトク」だ。

ロフト

12:25
おお!?
花巻のマルカンデパートみたいな、レトロ感ある建物かと思っていたけど、違うぞ!ガラス張りの建物は近代的で、自分が盛岡、いや、岩手県に対して田舎という偏見を持っていたことが恥ずかしくなる外観。大変失礼いたしました。

LOFTが入居しているらしい。「パルクアベニュー」じゃなくて「パルコ」じゃないか?ともう一度建物名を確認してしまった。

他にも、テナント情報を見てみると、COACHやフェラガモといったブランドも入っていた。やるなあ。さすが県庁所在地だ。

マルカンデパートと比較するのはあんまりだけど、学生服を大々的に売っている花巻のデパートとのこの差たるやすごい。

地下に潜る

ただ、この「パルクアベニューカワトク」を見て「おおぅ」と感心するのが目的ではない。ここに「シュクラン」というヨーグルト専門店があって、そのヨーグルトがどうやらうまいらしいので確かめちゃる、というのが目的だ。「食べログ岩手 ベストスイーツ2012」において1位になったそうだ。それはすごい。「ヨーグルト専門店」というのがあること自体驚きだけど、そんなお店が口コミグルメサイトで1位になるとは。

で、てっきりそのシュクラン、ポップコーン屋台かせいぜい喫茶店のような店構えだと思っていた。それがパルクアベニューでびっくりですよもう。場所を間違えてしまったんじゃないかと心配になったくらいだ。それくらいの認識しか持ち合わせていないくらい、事前下調べを全然やっていない。

最近の僕は、行き先をポンポンと決めていくことはするけど、その行き先の中身については全然下調べをしないようになった。自分の性格として、調べ始めるときりがないということを理解しているからだ。そういうのがこれまで自分を追い込み、疲弊させてきたというのは理解できているので、敢えて手抜きをしている。

その結果、現地に着いてみて「あれっ、予想と全然違った」ということは多々あるけど、それもまた良し。さっきの「啄木であい道」なんてまさにそうだ。そのギャップがむしろ楽しい。事前に調べすぎると、単にガイド本に書かれていることの「実地確認」をするだけになってしまう。情報過多の時代だからこそ、敢えて情報収集をサボるというのは、新手の娯楽だと僕は思っている。

しかし、「ポップコーン屋台程度」を想定していた目的地が、巨大ビルで困惑しっぱなしだ。目指すお店はどこだ?とりあえず、地下に「食生活館」なるエリアがあるようなので、そこに行ってみることにする。ここはマルカンデパートのように最上階に大食堂があるようなお店ではないらしい。

地下街

地下は、いわゆる「デパ地下」の光景が広がっていた。洋菓子和菓子お惣菜生鮮食料品その他いろいろ。

そんな中、目指す「シュクラン」はすぐに見つかった。なるほど、「くずまき高原牧場」が経営しているのだな。自社製の牛乳をヨーグルトにして売っているわけだ。ちなみに「シュクラン」とはアラビア語で「ありがとう」という意味らしい。いえいえどういたしまして。まだ何も買ってないけど。

ヨーグルトが並ぶ

店頭ではアイスクリーム屋のようにヨーグルトが並んでいた。常時10種類くらい用意しているらしい。「期間限定」とか「人気No.1」といったPOPが踊り、目移りする。

ヨーグルトを買う

12:30
困惑したのが、量り売りだということ。100グラムあたりいくら、という値段設定になっている。「食べたい量を食べたい分だけ頼む」という点ですばらしいのだけど、じゃあヨーグルト100グラムってどれくらいの量だっけ?

普段からヨーグルトは食べてはいるものの、あれが一体どれくらいの量なのか、よく覚えていない。200グラムも頼んだら多すぎだろうか?いや、でも100グラムっていうのは少なそうだな。

結局、一番ベーシックかつ廉価な無糖のヨーグルトを200グラム、購入した。お値段は216円。

とろりとしたヨーグルトは、飲むヨーグルトほど水っぽくはないけどスプーンで食べるヨーグルトほど硬くはない。その中間くらいで、喉にまとわりつく感じが心地よい。その分、うまさが広がってとてもいい。これ、かなりおいしいぞ!?「何の気なしに立ち寄ったお店」だったので、衝撃だった。うわー、リットル単位で欲しくなったくらいだ。ありがとう、シュクラン!(日本語に訳すと、「ありがとう、ありがとう!」になる)

岩手教育会館

12:44
ヨーグルトのうまさに後ろ髪を引かれながら、カワトクを後にする。なにせ今日はオリエンテーリングをやっているようなものだ、テキパキと回らなくては。既に新幹線の指定席は押さえてあるので、遅刻するわけにはいかない。

カワトクから東に歩いていくと、「岩手教育会館」という建物に出会った。「出会った」というか、「出会いに行った」というのが正しいのだけど。

岩手県の教職員や保護者のための施設、ということだけど、どういう目的で使われているのかはよくわからない。

ちょっと変わった形

建物の形は独特。菊竹清訓による設計だという。細いフォルム、若干湾曲した壁面、比較的古い建物なのに大胆なガラス張りを採用した建物という点でとても目を惹く。

岩手教育会館1階テナント

かなり気に入ったので何枚も写真を撮影してしまった。

店

その教育会館の1階に、「そばカフェ」なるお店があった。さすがわんこそばのお膝元!と感心させられた。そもそも、「カフェ」という表現は「喫茶店」という和風なイメージを払拭する、おしゃれな言葉遣いだ。そんな言葉を使いながらも、「そば」という露骨に和風なものをくっつけているというのが面白い。あと、「そばカフェ ●●」という店名ならまだわかるけど、店名そのものが「そばカフェ」というのも面白い。潔すぎる。

折角だから、ここで軽く蕎麦を・・・という気もチラっとしたが、さすがにやめておこう。アンタ、さっきから「じゃじゃ麺」→「冷麺」→「ヨーグルト」と立て続けに食べまくってるぞ。どう考えても食い意地が張っているだけであり、「食べて震災復興」などという高尚な理念なんてないのは明白だ。

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