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岩手銀行中ノ橋支店(旧盛岡銀行)に向かう。盛岡市街の見どころをざっと調べた時、もっとも目を惹いた建物だったからだ。銀行の金利とかそっちには興味はないけど、建物には興味がある。それもそのはず、東京駅(丸の内駅舎)を設計した葛西萬司の手によるものだからだ。
わー
行ってみたら、これでもか!というくらい見事なまでにブルーシートで覆われていた。意地でも見せないという強い決意を感じさせる密閉度。わずかに建物正面玄関部分が見える程度だ。これがなかったら、目指していた建物だとは気づかないくらいだ。
古い建物だから、修復中なのだろうか。タイミングが悪かった。
外壁に、覆いが被さる前の写真が飾ってあった。そうそうこれだよこれ、これが見たかったんだよ。
まさか、青い箱みたいなものを見ることになるとはなあ。赤いものを見るつもりが青いものを見ることになったのだからびっくりだ。
それにしても盛岡、侮れん。先ほどの信用金庫もしかり、この銀行もしかりで昔からハイカラな建物が建っていたのだな。
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岩手銀行の向かいに、「カラメルだけのプリン」のようなのっぺりした建物があった。「プラザおでって」というらしい。正式名称は「盛岡市観光文化交流センター」。ホールがあったり会議室があったりという複合施設らしい。
そういうものには一観光客としてまったく興味がないのだが、1階に「産直夢街道」という地元物産の直売所があるらしい。そちらに行ってみる。
酒を愛していた昔ならば、「地酒を買って帰ろう」とか、「肴になるものを買って帰り、家で一献やろう」と考えていたものだ。しかし今となっては酒を飲まないので、「自分へのご褒美」系のお土産に困る。
酒をやめるまでは、「ジュースは一切飲まない。甘いおやつも全く口にしない」という嗜好が徹底されていたが、今ではそういうことはない。だからといって、旅先で何か饅頭のようなものを買って帰るという気にもなれない。
どうしたものか、と思ってシケた顔をして売り場をうろうろしていたら、麺類が豊富に売られていることに気がついた。ほほう?
というわけで購入したのがこれ。「じゃじゃ麺の切れはし」と「じゃじゃみそ」。
HOT JaJaで食べたじゃじゃ麺に感動したから、というわけではないのだが、「切れはし」が非常に安かったので衝動買いをしたというのが真相だ。お値段がいくらだったかは覚えていないが、「あっ、これなら買おう」と思ったくらいの値段だったのは間違いない。500グラムなので、一度には食べきれない量。
じゃじゃ麺だけを買って帰っても意味はない。単なるうどんを買ったのに等しい。なので、じゃじゃ麺に使う肉味噌も一緒に買った。これで家でじゃじゃ麺が再現できる。
実際、家に帰ってさっそくじゃじゃ麺を作ってみた。キュウリさえ買ってきて刻めばOKだ。あとは生姜、にんにくなどを適当に添えて、ラー油、酢があればいい。栄養摂取という面では非常に不安がある食事となるが(キュウリは「世界一栄養がない野菜」でギネスブックに認定されている)、うまいし手軽。
麺はすぐに食べきったけど、残ったじゃじゃみそがなくなるまで、何回も近所のスーパーで買ってきたうどんでじゃじゃ麺を再現していた。じゃじゃみそ、一家に一つ常駐させても良いくらいだと思った。それくらい、手軽だしうまい。
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そのままさらに南下していくと、また古い建物があった。第九十銀行の本店があった建物らしい。金融機関というのは威厳がないといけないものなのかね?建物が立派でないと企業や地元の人に舐められる、みたいなものがあったのだろうか。
こんな立派な建物だと、ちょっとお金を預けにお邪魔するだけでも、正装してシルクハットでも被らないといかんのではないかと思えてくる。1,000円(現在の価値)程度を預けようとしたら、行員さんに「帰れ」と言われるんじゃないかと心配になる。
さすがに今はここは銀行ではない。この重厚な建物の中に入ったらATMがずらっと並んでいたら、それはそれでシュールで面白いのだがそれはない。
今は「もりおか啄木・賢治青春館」という記念館になっているらしい。ここでもまた岩手県の二大スーパースターのお名前が。一挙両得できるとはなんて素敵な施設なんだ。
一階部分は銀行の風情を残した建物。レトロ建造物が好きな人はこういう雰囲気、好きだと思う。高い天井、白い壁。当時の冬はさぞや寒かったと思うが、今はちゃんと空調が効いているので寒さは感じない。
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