早速、このお店の心臓部であるセルフサービスコーナーに向かう。
なるほど、ファミレスのドリンクバーにあるジュース自販機があり、ご飯とスープの保温器が並ぶ。
ここでスープをよそい、ご飯を適量。
何気なく、「第一陣」を獲得して席に戻ったら、まだ席にいたしぶちょおが
「何をやってるんだ、おかでんのご飯を盛る役割は俺じゃないか」
という。やばい、ヤツは数年のブランクを経て、今回もやる気だ。もう、「あの頃は若かったね」という若気の至りとして思い出話になる世界だと思っていたのだけど。
で、こうなる。
「これでも控えめにしたほうだぞ?」
控えるもなにも、黒いお茶碗の体積と、白いご飯の体積が二アリーイコールになっている。
「まあ、お茶碗が小さめだからな」
「おう、足りなかったらおかわりしてくれ」
相変わらずだな、お互い。
「よしお返しに僕がしぶちょおのご飯を」
「あ、いや、それはいい」
「えー」
しぶちょおは自分のお茶碗を渡さなかった。倍返しになると気がついたらしい。賢明だ。
「これだけてんこ盛りだと、焼肉オンザライスができないではないか。焼肉といえば、たれが付いた肉をチョイとご飯の上に載せるのが醍醐味なのに」
「大丈夫、ある程度食べて減らせばいい」
「そうか、なるほど」
あっけなく納得した。
どんどん肉がやってき始めた。
今となっては何を頼んだのか、覚えていない。いろいろなじみの無い名前の肉もあったので、楽しい。
昼間とはいえ、焼肉を食べながら酒を飲む人は一人もいなかった。しぶちょおはもともと飲めないから当然として、蛋白質とちぇるのぶも飲んでいない。
「せっかくだから飲めばいいのに」
「いやぁ、昼だしねぇ」
確かに、この後「神社仏閣巡り」で結構歩くことになりそうなので、ここでガツンと飲むわけにはいかない。昼酒は楽しいものだけど、その後予定が入っていると疲れる。
「それにしても酒を飲んでいないおかでんには違和感があるなあ」
しぶちょおがご飯をばくばく食べている僕の姿を見てつぶやく。もう酒をやめて3年が経っているけど、まだまだ「おかでん=酒飲んでナンボ」なイメージがあるようだ。そりゃそうだ、これまで散々飲んできたからな。
名古屋名物味噌とんちゃん。
結局僕はご飯が足りなくなって、おかわりをしてしまった。昼間っから何をやってるんだ。
お会計を済ませてみると、一人2,400円程度だった。結構食べた割には安く付いた。入場料1,000円であることをふまえると、追加で肉に支払ったお金は1,400円。大満足してお店を後にした。
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