愛知迷走【SAGASE! ~ 記憶を呼び起こし 駅を探し出せ ~】

ひつまぶし屋

11:53
「おいどうするんだよ、このまま行ったら本当にパスタデココになるぞ」

きよめ餅を買ったのち、そのまま神宮前駅に向かって歩いていた我々。いまだに昼食に対して決めきれていない。まだ12時になってもいないので、急いでここでお昼ご飯を食べる必要はない。とはいえ、この先どこへ行くハメになるか全く想像がつかないので、行けるうちに行っておきたいというのが誰しも共通した考えだった。

「本当にパスタデココになるぞ」というのは、暗に「それはちょっとやめておこうぜ」ということでもある。あんかけスパが悪いわけじゃないんだが、何しろCoCo壱番屋グループの全国チェーン店だ。名古屋にやってきた旅人、というスタンスからすると、なんだかワクワクしない気持ちになるのは許して欲しい。

結局、熱田駅の近くにあった「辨天」というひつまぶし屋でお昼ご飯を食べることになった。

骨せんべい

ひつまぶしといえばうなぎを使っている分、お値段が高い食べ物だ。おいそれと昼飯に「思いつき」で食べるものじゃない。それでもこのお店に入ったのは、店頭メニューに「鰻ひつまぶしときしめんのセット」というのがあり、そのお値段が1,991円だったからだ。ひつまぶしがミニであるかわりに、きしめんがつくやらお値段が安いやら、良い事尽くめだ。こりゃあいい。

しかし、店員さんに確認して「残り2つある」ということだったのに、即座にしぶちょおが「その2つ、とりあえず注文します」と店員さんに宣言したのに、後になって「売り切れです」との無情なる宣告。「残り2つの時にすぐ注文したのに注文が通っていないのはどういうことだ」と憤るしぶちょお。「こんなん、店を出て行ってもいいくらいだ」と言う。明らかに店員さん同士の伝達ミスだったわけだが、その結果このお店を出たらパスタデココだ。「さあひつまぶし屋だ」と腹をくくった直後に、「やっぱりあんかけパスタ屋だ」というのはどうにも冴えない。ちょっとそれはやめておこう。

ただ、すっかりひつまぶしを食べる気が失せてしまった僕は、もっと安いメニューにすることにした。

わたくし本日のお昼ご飯は、鰻骨せんべいに鰻有馬山椒焼き、それにご飯セットだ。ふっくらした鰻の身からは完全に背中を向けたストイックなメニュー。でもこれはこれでうまいものなんだよ。

料理を待つ

骨煎餅は早々に到着したので、みんなでバリバリいわせながらそいつを食べる。

見慣れない骨せんべいに興味津々な蛋白質。蛋白質がカルシウムを摂取してる。

変なうなぎ定食

というわけで、おかでんのお昼ご飯。なかなか豪勢になったぞ、これでも。

とはいえ、ご飯セットは酒の肴系メニューに付けることができないお店のルールだったため、しぶちょおからご飯セットを譲り受けた状態だ。かわりに、しぶちょおは単品でご飯と肝吸いだったか赤だしだったかを頼んでいた。

ひつまぶしを食べる人たち

ちぇるのぶと蛋白質は、きしめんのセットがなかった分、「ミニひつまぶしと刺身」のセットを頼んでいた。お値段は2,222円。刺身のセットが数量限定ではなく、きしめんのセットが数量限定というのがとても不思議。恐らく、「ひつまぶしが食べられるのに2,000円を切るお値段!」というのに人が群がると商売あがったりなので、きしめんという「品切れすること自体おかしい」食べ物であっても数量限定にしたのだろう。

うな丼

一方の僕はというと、さすがに骨せんべいと肝の山椒煮で白米を食べるのはしんどかった。山椒煮ならまだしも、ガリガリと骨せんべいをかじって、その後にご飯をパクー、というのはちょっと無理がある。

そんなとき、しぶちょおからうなぎを一切れお裾分けしてもらった。ありがてえありがてえ、これでようやく精が付けられる。一口食べた鰻のなんたる柔らかきことよ。

蛋白質も精が付いた。そして僕もまたそう。よーし今晩ハッスルするぞぅ。

やめろ、洒落にならん。

熱田駅に戻る

13:11
お店を出る頃には、店頭には長蛇の列だった。立地条件が良いし、名古屋名物だし、値段も手頃ということで大人気のお店らしい。

「早く来ておいて良かったな!」

と一同目を丸くしてこの店頭行列を眺める。アワレみ隊にしては珍しい早メシだったのだから、なおさらだ。

ちなみにこのお店で、いわゆる普通のひつまぶしメニューであろう「上ひつまぶし」を頼むと、お値段2,963円。鰻一匹使用の「特上ひつまぶし」にすると4,167円。さすがうなぎ様、値段がかなりよろしい。

もううなぎは諦めてみんな穴子にしようぜ、穴子でいいじゃん、と広島出身の僕は思うわけだが(宮島あたりは穴子丼が名物)、肝心の宮島の穴子でさえ、実は地元産ではなく中国産・韓国産が使われている有様。もしうなぎ禁止になってみんなの食欲が穴子に向かったら、今度は穴子が高級になってしまうというバケツリレーだ。あんまり意味がない。

もうさ、豊作の時に捨てられ、農作業機で踏みつぶされているキャベツをみんなで食べようぜ。それならいいだろ。・・・あ、キャベツはひつまぶしにならないから意味ないか。

さて、熱田神宮駅に戻ってまいりましたよ。次の駅に向かおう。

時刻を確認する

次は初級編の2番目の駅、堀田駅だ。熱田神宮駅のすぐお隣。うっかり乗り越さないようにしないと。

電車

13:13
というわけで準急豊明行きがやってきたので、これに乗る。えーと、豊明ってどこだっけ。

移動

13:15
ひつまぶしを食べて一回り太った人たちがキュウキュウになりながら座席に座る。さあ、時間もいいかんじだし、午後の部再開だ。残るは初級編が3駅、上級編が・・・えーと、3駅だっけ。

熱田神宮参拝とうなぎで、随分たるんでしまった。もう一度頭を鉄道モードに切り換えないと。

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