10:11
名鉄岐阜駅に到着。
終着駅なので、乗客全員が降りてホームを歩く。
岐阜県の県庁所在地にやってきた!さあこれから岐阜県を堪能!・・・とはならないんだろうな、もはやこの企画の重力は愛知県に引き寄せられつつある。すぐにここで乗り換えて、名鉄一宮だ。
「あれ?」
電車を降りた客全員が同じ方向に向かっているな、と思っていたら、線路がどん詰まりになっていた。
各務原線から名鉄本線に、まろやかかつしなやかに接続はしていないらしい。
10:12
「あれれっ?」
各務原線のホームから階段を上り、名鉄本線のホームに上がってみたら、ここもまたどん詰まりだった。
「面白いだろ、両方とも行き止まりになっているんだ」
しぶちょおが解説してくれる。行き止まりの路線が2つ、扇形に広がるように形成されているのがこの名鉄岐阜駅だった。
1番~4番ホームが名鉄本線、5番、6番ホームが各務原線になっている。
我々はちょうどいいタイミングで接続する、快速特急豊橋行きに乗る予定だった。既にホームに入線しており、これにのれば3駅で目指す名鉄一宮だ。
「折角だからミュースカイに乗ろうぜ、たった6分遅れだ」
ちぇるのぶが主張する。ん?なんだミュースカイって。電光掲示板を見ると、確かに快速特急の6分後に「ミュースカイ 中部国際空港行き」が出発するようだ。どうやら空港特急という位置づけらしい。
「えー、でも1DAYフリーだと駄目なんじゃないか?」
「いや、乗れるんだよこれが。チケットにちゃんと書いてある」
そうだっけ?あらためてチケットの字面を読み返してみると、「10時~16時 特別車フリー」という記述があった。つまり、ミュースカイなどの座席指定が必要な列車でも乗れちゃうということだ。へえええ、お得じゃないか。
「いや、でも窓口かどっかに行って指定席券を発行してもらわないといけないんだろ?」
「無しでも乗れるぞ。自分が座った席に誰かがやってくるまでは」
「なんだそのシステムは」
つまり、座席指定はできないんだけど、空いている席があったら勝手に座っていいよ、というわけだ。それ、後からやってきた座席指定済みの人は少し気まずいよな、「すいません、その席ウチのなんですけど」って声をかけないといけない。シャイな僕ならこういうのは苦手だ。
10:20
1番線にミュースカイがやってきた。4両編成。
わざわざ電車の先頭に「centrair」というロゴが入っている。成田空港におけるN’EX(JR東)やスカイライナー(京成)のように、中部国際空港行き専用列車ということなのだろう。中部国際空港ができて、名鉄の鼻息の荒さが伺える。
ミュースカイに乗りこむ。おお、東海道新幹線のような座席だぞ。回転式クロスシートで、リクライニング機能付き。こりゃ贅沢だ。
こんな立派な車両だけど、客はガラガラ。
「しめた、これは座れる確率が高い!」
我々はすぐに着席することをせず、デッキ付近でブラブラして電車の出発を待った。座席指定した人が「すいません、ここはウチの席」と立ち退きを要求するのも気まずいが、要求される側だって同じように気まずい。そういう軋轢は避けたいので、「空席が確定する」のを待っていたのだった。
10:23
晴れて空席をゲットし、着席する。
電車が出発するとすぐに車内検札の車掌さんが現れ、我々のきっぷをチェックしていった。
「間髪入れなかったな。乗り逃げさせない覚悟だな」
一同感心する。新幹線のように駅間が長いわけではないので、検札をするならとっととやらないと間に合わないのだろう。ちなみにミュースカイの場合、名鉄岐阜の次の駅がもう名鉄一宮だ。たった一駅分のお楽しみ。
車両の前方にはディスプレイがあり、運転席から見える景色がそのまま生中継されていた。これは楽しい。しかもスピードメーター付き。現在は104km/hで運行中。いけいけー、もっと飛ばせー。
10:33
しまった、痛快にぶっ飛ばしてもらった結果、快適な時間がすぐに終わってしまった。わずか11分で名鉄一宮駅到着。もっと乗っていたかった。
天井がふさがっているので、おそらくここで間違いないだろう。あとは写真を撮影したポイントを特定しなければ。
「このあたり・・・だな」
ちょうどホームに電車が停車しているために、新鵜沼駅のポスターどおりの写真は撮れなかった。でもだいたいこんな感じ。3番線の行き先表示板が柱に隠れてしまっているアングル。
よっしゃ、上級編3駅クリア、これで折り返し地点。
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