15:12
お昼ごはんを食べたことだし、ようやく本日のメイン企画である神社仏閣巡りに行くことになった。とりあえず「東別院」と「布池教会」に行く、ということしか考えていないのだが、まずは布池教会を目指すことにした。
「どうやって行けばいいかな、微妙なんだよなここからだと」
しぶちょおが首をひねりながら歩いていく。とりあえずバスに乗るために円頓寺商店街のほうを目指すという。
「この近くに、フルーツジュースが美味い店があるんだけど、どうする?」
「ええ・・・どうする?といわれてもねえ」
しぶちょおからの提案に、一同顔を見合わせておなかをさする。さっきまでおなかいっぱいになるまで肉三昧なひと時だったので、フルーツジュースが入る余地がほとんどなかった。
とはいえ、水を向けられて、「いや、いらない」と断るほど人間ができていない。「とりあえずお店まで行ってみよう」という中途半端な問題先送りで可能性を残しておいた。まあ、大抵こういう時は「飲んじゃう」わけだけど。
案内されたところは、「フルーツひびの」という果物屋だった。大通りには面しておらず、静かなたたずまいのお店だ。歴史がありそうだが、こういうところでフルーツジュースを扱っているのか?
あー、あるある。店頭にびっしりとフルーツジュースのメニューが並ぶ。
何だよこれ。喫茶店もびっくりなメニュー数だ。でもよく考えたら納得で、果物を10種類仕入れたとしたら、「単品フルーツのストレートジュース」だけで10種類、それを2種類3種類と掛け合わせてミックスジュースにすればあっという間にメニュー数はすごい数になる。新鮮な果物を扱っている果物屋ならではのメニュー数だ。
「本日のミックスジュース」という看板が気になった。380円。「完熟果実をそのままジュースに!」という宣伝文句つき。
「本日の、というのがいいじゃないか。その日その日でもっともいい状態の果物を使ってますよ感が出ている」
ネーミングセンスというのは売上に直結する好例だと思う。これが「ミックスジュース380円 ※日によって使用する食材が異なりますがご了承ください」だったら、たぶん買わない。
まだこの時点で飲むか・飲まないかを決めていなかったけど、とりあえずお店の中に入っちゃう。
店内は、化粧箱に入った果物やフルーツゼリーなどが並んでいた。ああ、このお店で扱っているのは日常使いというより贈答用なのかもしれない。そのため、いい果物を使っていてお値段はさすがに高い。
桃缶やパイン缶が、果物を保護するためのネットにくるまれて売られていた。
「そうか、果物屋では缶詰も売るのか!しかも缶詰まで包装されているとは」
滅多に果物屋なんて入る機会がないので、驚く。
結局、悩んだ末「本日のミックスジュース」を頼んだ。しぶちょおは今が旬だという「でこぽん生ジュース」を頼んでいた。他の人は様子見。さすがに肉が胃袋の中でとぐろを巻いているらしい。
ゆっくり刃が回転するタイプのジューサーで、じっくりと果物から果汁を搾り出すので時間がかかる。で、出来上がったのがこちら。右が・・・えーと、右がミックス?いや、左?わからなくなってしまった。
「生ジュース」のほかに「シェイク」というものもメニューにある。何が違うのかと思ったら、牛乳を混ぜているのがシェイクなのだそうだ。シンプルに果物のおいしさを堪能するなら、生ジュースのほうがよさそうだ。
味はもちろんおいしかった。甘み、うまみ、酸味などが胃袋に沈み、飲んだ後のどっしり感がすごい。焼肉を食べた後にはかなり重たい飲み物だった。食後のデザート感覚で飲むものじゃないが、おやつ代わりとしては最高。
そのまま歩いていき、円頓寺(えんどうじ)商店街にたどり着いた。
この商店街は古いアーケード街で、かなり味わい深いお店が風景を作っているらしい。ここを散策するのも興味深かったけど、時間があまりないのでパス。次回、機会があれば訪れたい。
15:25
名古屋駅行きのバスがやってきたので、乗る。
「名古屋駅まですぐなんだけど、折角エコきっぷを買ったからどんどん乗らなくちゃ」
ということで楽をする。
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